ワクチンに含まれる保存剤とはなにか。清益さんは、保存剤の必要性と不安について次のように話す。

「ワクチンはどのメーカーの物でも効果は変わりませんが、品質を保つためにチメロサールという微量の保存剤(水銀化合物)が入っているものと入っていないものがあります。保存剤は自閉症の発症と関係しているという仮説もありますが、今のところ世界的には因果関係は証明できていません。

 保存剤はないほうが望ましいのはもちろんなのですが、保存剤を使わないことでかつて見られた、細菌の混入による感染症が起こりえます。病院で聞けば教えてくれるので、不安な人は保存剤が入っていないワクチンを選ぶといいでしょう」

 予防接種の副作用は保存剤だけではない。よくあるのが、注射を打った場所の痛みやだるさ、微熱といった症状だ。

「インフルエンザの予防接種は、筋肉注射ではなく皮下注射なので、打った局部に痛みが生じやすくなります。また、ウイルスを不活化した一部分と補助剤を体内に入れて抗体を作るので、発熱したり、体がだるくなる人もいる。

 特に注意していただきたいのは、ワクチンは鶏卵を使用しているので重篤な卵アレルギーを持っている人はご法度だということです。私自身も、受けるとだるくなることがありますが、職業柄、毎年受けるようにしています」

 大切なのは、「メリットとデメリットを見極めて、自分で判断すること」だと清益さんは続ける。

「インフルエンザワクチンの接種は任意です。ですが、人にうつす可能性が高く、かつ、うつしてはいけないような環境にいるかたは受けたほうがいいこともあります。私のような医師や、高齢者が多くいる老人ホームで働く人などはそうかもしれません。一方、自営業で集団生活をしない、家の外にあまり出ないという人なら費用や副作用を考えて受けないという選択肢もあるでしょう」

※女性セブン2015年11月19日号

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