「アマゾンは個数が多いのに、宅配業者が受け取る料金は業界最安値。業者にとっては負担でしかありません。2013年に佐川は、一部商品を除いてアマゾンの配送をやめました。荷物が増えると、午前中の配達がずれ込む。それは午後の配送にまで影響します。さらに、他のネット通販会社からはアマゾンと同じくらい値段を下げろといわれてしまう。配達員からは“アマゾンはしんどい”という声が上がっています」

 特に2015年は、宅配業界で大きな事件がいくつも起こった。ヨドバシカメラの通販サイトでは、最短6時間で小型商品を送料無料で発送する「エクスプレスメール便」を開始(都内の一部地域限定)。

 また、楽天は8月から都内4区で450品目を対象に最短20分で届けるサービス「楽びん!」をスタートさせた。

 さらに11月、またしてもAmazonが有料会員向けの「プライムナウ」というサービスを始めた。専用アプリで注文すれば対象エリアにおいて、1万8000品目の買い物が2時間以内に自宅に届くという仕組みで、追加料金890円を支払えば1時間以内の配達も可能となる。

 サービスが進化するのは、忙しい現代人のニーズに対し、きめ細やかに応えることが要求されているからだ。また、そうしなければ、宅配便は生き残れない――。

※女性セブン2015年1月1日号

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