やく:いやいや、そんなに重く考えない方がいいんじゃないですか。純粋に言葉を記録、保存していこうという賞であって、それ以上でもそれ以下でもない。受賞されるかたがたも、そういう場として楽しんでくださればいいんだと思いますよ。

室井:なるほどねー。たしかに今日の授賞式を見て、結果的にはこれでよかったんだなと思いました。やっぱり松岡修造さんみたいなかたが来てくださるとすごく華やぐし、「トリプルスリー」の柳田(悠岐)選手と山田(哲人)選手もかわいかったなあ。コメントはしっかりしているのに、髪の毛が立ってたりして。

やく:私としては非常に心残りなのが「エンブレム」。トップテンには入りましたけど、授賞式に佐野研二郎さんが現れたら、より記憶に残せたのに。

室井:代わりにというか、エンブレム委員会の夏野剛さんがいらっしゃってました。佐野さんが来られた方が、ご本人にとっても逆によかったかもしれませんよね。

やく:負のイメージの言葉が受賞した場合、どうしても当事者はおいでになりにくいとは思いますけれども、そういう状況を打破してくれる人が1人現れると違ってくると思う。思い切って登壇して「こんな言葉を流行らせてすいませんでした!」と謝っちゃえばいいんですよ。見守る人たちも「どの面下げて」という反応はせずにね、「年忘れということで水に流しましょう」という空気が醸成されればいいんじゃないかと。

室井:うんうん、そういう明るい感じがいいですね。「一億総活躍社会」で入賞された安倍総理も、いらっしゃればよかったのに。「アベ政治を許さない」で澤地久枝さんが受賞されましたけど、もしお2人が授賞式で並んだら、新語・流行語大賞ならではという感じがします。

※女性セブン2015年1月1日号

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