家政婦のミタ一覧

【家政婦のミタ】に関するニュースを集めたページです。

橋本愛『家庭教師のトラコ』 遊川和彦氏による立体的脚本の「着地」は決まるのか
橋本愛『家庭教師のトラコ』 遊川和彦氏による立体的脚本の「着地」は決まるのか
 もはや視聴率だけで作品の質を議論するのはナンセンスだろう。数字が奮わないからといって面白くない、わけでもない。ドラマウォッチを続ける作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が分析した。 * * *「爆死」などと報じられているのが、脚本家・遊川和彦氏が手がけるオリジナルストーリー、『家庭教師のトラコ』(日本テレビ系 水曜午後10時)。第三話が5.4%と視聴率が右肩下がりだからか、人気の脚本家に注目が集まるゆえか。たしかに『家政婦のミタ』の最終回視聴率は40%。しかし、あのお化けドラマと比べてしまうのは詮ない。 今回のドラマの主人公は、伝説の家庭教師・トラコこと根津寅子(橋本愛)。「100%希望の学校に入れる」家庭教師として名を知られ、親たちは何とかして我が子を指導してもらおうと願う。しかし、トラコの風変わりすぎる指導に拒絶反応を示し途中脱落していくケースも多い。 そのトラコが、年齢も問題もバラバラな3つの家庭の3人の子どもを担当することになったところからドラマは始まりました。 クセの強い主人公です。風変わりな女性が突如、家庭内に入ってきて問題を抉り出し過激な方法で再生していく--ちょっと筋立てを聞くと『家政婦のミタ』を連想してしまい、共通の匂いを感じてしまう。 喰わず嫌いというのか、既視感か。色眼鏡をかけて第一話を見た視聴者も多いかもしれません。「ああ、またこういう雰囲気ね」「わかったわかった」と納得しそのまま離脱してしまった人もいるかも。何を隠そう、私自身がその一人でした。 しかし、橋本愛さんが気になる。何をしでかすかわからない不可思議な魅力を纏った役者さんで、秘めたるポテンシャルが爆発しそう。ドラマ好きとしては関心が捨て切れず、改めて第二話、第三話、第四話を見てみて、なるほどそういう物語だったのかと合点したのです。 このドラマは、どうやら「3D」構造をしているようです。 家のように立体的に構成されていて、目の前の部分だけ見ても全体像はよくわからない。例えば玄関や窓の形だけ見ても、家全体の個性がよくわからないように。 しかし、様々な部屋へ入ったり上から俯瞰したりすると設計者の狙いや味わいがわかってくる。このドラマも複数回を続けて見ることで、やっと狙いが見えてきました。 例えば、第一話は「分かんない」、第二話「しょうがない」、第三話「すごくない?」。3つの言葉がキーになり展開していきました。すべてがトラコの「嫌いな言葉」であり、口にする子どもたちを変えていこうとする。さらに第四話では「心配ない」という母親の言葉が問題となっていました。 物語を進めていくための「道具」も風変わり。第一話は1万円、第二話は5000円、第三話は20万円。「お金」という道具を使いつつ、「本当に価値のある行為とは何か」ということを考えさせようという深いテーマ性と構成がある。 しかし、日本のドラマではこうした立体的な構成の脚本は少数派のためか、なかなか大衆の心を掴むのが難しい。一方でうまくハマるとブレイクするのが遊川氏の作品なのでしょう。 今回のドラマには立体的脚本の他に、いくつもの見所があります。以下3点あげてみたいと思います。1.橋本愛という女優 トラコという役割を心から楽しんで演じていることが活き活きと伝わってくる。メリーポピンズ風、寅さん風、魔性の女風、若奥様風とコスプレのようにくるくる変幻していく橋本さんが見所です。 優しい口調でしゃべっていたかと思えば、ガラッと変わって弾丸トーク、啖呵を切る。ツンツンしていたかと思えば、お笑い芸人のようにおどけたり。さまざまなキャラクターに変転。それも、外側の風貌をなぞるだけではなく、しっかり人格を押さえながら切り替えていく橋本さんが最大の見所です。2.三人の母親のキャスティング 板谷由夏、美村里江、鈴木保奈美。3人の母親のラインナップに注目しないわけにはいきません。かつては美しさ可愛らしさで鳴らしていた女優たちも、今ではいかに中堅の味わいある役者として演技力をアピールし円熟味を見せるか。3人ともに勝負どころだからです。 板谷さん演じる下山智代は、定食屋を営むシングルマザー。大雑把な性格でお金に苦労しているが性格が明るい。美村さん演じる中村真希は新聞記者。インテリママゆえ娘を名門私立小学校に通わせたいとトラコに1回1万円の授業料を支払う。鈴木さん演じる上原里美は裕福な家庭に入った後妻。元は銀座のホステスで、私生児として生まれた息子を東大に入れようと躍起になっている。という、3者3様バラバラの女たちの生き様を、いかに立体的に描くかが後半の盛り上がりのポイントでしょう。3.中村蒼 福田というトラコの秘書を演じる中村さんは、受け芝居がすごく上手い。トラコの激しい性格を柔らかくキャッチする男ぶりが、これぞ絶品なのです。 個人的に中村さんの名を最初に記憶したのはNHKドラマ『洞窟おじさん』(2015年)でした。山奥の洞窟に隠れ住み、髪の毛はぼさぼさ、真っ黒い顔をした野獣スタイルの青年を演じた中村さんに心底驚かされました。今ドキの役者では簡単に演じきれない、圧倒的な存在感やリアリティがあったからです。一方で、中村さんは大河ドラマに朝ドラと王道もコツコツと歩いてきた役者さん。 そして今回の福田という役はトラコを受容し支える、しなやかさが光っています。他の男優に類を見ない中村さんの個性的な魅力が全開中です。  第四話まできた物語は、子どもたちの問題解決に続き、三人の母親をターゲットに展開し始めました。お金にこだわるトラコの背景にも何か深い理由がありそう。立体的脚本の仕掛けと企みがいかに着地していくのか。後半が勝負でしょう。
2022.08.13 16:00
NEWSポストセブン
ドラマでは初めて描かれる“公取委”の世界で、男女コンビが奔走
2022年夏ドラマは「働く女性」がテーマの作品多数 背景に「男女格差を是正する意識」
 7月から始まった2022年夏クールの連続ドラマには、「働く女性」をテーマにした作品が多くラインアップされている。さまざまな職業の女性が活躍する今期の夏ドラマ。なぜ働く女性の物語が増えているのか、ドラマに詳しいフリーライターの西森路代さんは以下のように考察する。「男女格差を是正する意識があるというか、そういう空気を汲み取っているのだと思います。逆にいまの時代、女性が男性のサポート的な立場で、うまく物語を展開させる方が難しいのではないでしょうか」 しかし、このような作品が増えることへの懸念もある。「男女の役割を解体した作品は、理想の社会のあり方を示せるという面もありますが、現実にまだ残っている男女格差や、そこで感じる“生きづらさ”をリアルに表現するのが難しくなるかもしれないとも思います。今回取り上げた作品に出てくる女性たちは、努力していまの地位に就いた素晴らしい人々なのだと思いますが、理想だけではない、現実にも目を向けてもらいたい。 そういう意味で、主人公が東大を出ているのにパラリーガルである『石子と羽男』と、出てくる家庭に問題がありそうな『家庭教師のトラコ』なんかは、理想だけではない面を見せてくれそうな気がします」 それぞれの作品の見どころを西森さんに聞きました。●『競争の番人』(毎週月曜よる9時〜・フジテレビ系) 坂口健太郎と杏がW主演を務めるバディもの。誰もが一度は耳にしたことがあるが、その実態はあまり知られていない行政機関・公正取引委員会を舞台に、2人がタッグを組んで数々の不正を暴いていく。 第1話は、もともと刑事として働いていた白熊楓(杏)が、公正取引委員会への異動を命じられるところから始まる。そこで出会った小勝負勉(坂口健太郎)は、白熊の教育係にもかかわらず、仕事を一切教える気がない。そんな中、2人は複数のホテルで行われているウエディング費用のカルテル問題を調査することになる。【見どころ】「今期に限らず男女バディっぽいドラマは多いですが、この作品は小説原作で、舞台が公正取引委員会というところが、ほかにないものかと思います。W主演の2人はもちろん、小池栄子さん、大倉孝二さん、小日向文世さん、寺島しのぶさんという共演者の顔ぶれも重厚な感じ。こうした俳優さんたちを生かした演出になっていたら、より楽しみに見られるのではないかと思います」(西森さん)●『ユニコーンに乗って』(毎週火曜よる10時〜・TBS系)  永野芽郁が演じる成川佐奈は、3年前に教育系アプリを手がけるスタートアップ企業「ドリームポニー」を立ち上げた若きCEO。そんな成川の元に、ある日、会社の雰囲気とは全く異なるおじさんサラリーマン・小鳥智志(西島秀俊)が部下として転職してくる。また、佐奈のビジネスパートナー・須崎功(杉野遥亮)との恋愛模様にも注目。【見どころ】「第1話を見て、映画『マイ・インターン』のような面もあると思いました。西島秀俊さんが、永野芽郁さんのよきメンターになるのでしょう。インスパイア元の作品をどう覆すか、そこからもう一歩踏み込めるかに注目です。スタートアップ企業の現実もけっこうリアルに描かれているように感じました。お仕事部分がリアルな作品はいいものになることが多いので、そこも期待しています」(西森さん)●『家庭教師のトラコ』(毎週水曜よる10時〜・日本テレビ系) 橋本愛が演じるのは、どんな志望校も合格率100%の伝説の家庭教師・根津寅子。コスプレが趣味で無愛想だが実力は確かという彼女が、年齢も抱えている問題も違う3つの家庭で、母親と子供たちに「正しいお金の使い方」を教えていくヒューマンドラマだ。脚本家とプロデューサーが『家政婦のミタ』を手がけたコンビであることも注目。【見どころ】「大ヒットドラマ『女王の教室』や『家政婦のミタ』を手がけた遊川和彦さん脚本なので、驚くような展開やメッセージが描かれるのではないでしょうか。教育に関係していること、家庭に外部の人間が入ってくるところも先に挙げた2作品を彷彿とさせます。橋本愛さんは地上波民放連ドラ初主演とのことですが、遊川作品特有の非現実的な空気感を漂わせる主人公にぴったりだと思います」(西森さん)●『テッパチ!』(毎週水曜よる10時〜・フジテレビ系) 陸上自衛隊を舞台に、青年たちの成長と熱き思いを描いた熱血青春ドラマ。防衛省が全面協力し、実際の駐屯地での撮影や、本物の自衛官がエキストラとして出演する。白石麻衣が防衛大学校を卒業したエリート自衛官・桜間冬美2尉役で出演。定職につかずその日暮らしの生活を送っていた主人公・国生宙(町田啓太)が、ひょんなことから陸上自衛隊の候補生になるところから始まるストーリーだ。【見どころ】「『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい(通称・チェリまほ)』で人気爆発した町田啓太さんのゴールデン初主演。町田さんはやさぐれたキャラクターで登場しますが、どのように変化していくのか楽しみです。 同室の仲間たちとの関係性にも注目。同じ劇団EXILEのメンバーである佐藤寛太さんとも、最初はぶつかり合っていますが、きっと何かのきっかけでわかり合えるのでしょう」(西森さん)●『石子と羽男 ─そんなコトで訴えます?─』(毎週金曜よる10時〜・TBS系) 有村架純と中村倫也がW主演を務める異色のリーガル・エンターテインメント。有村が演じる石田硝子は、東大法学部を首席で卒業したものの、司法試験に4回も落ち、現在はパラリーガルとして父親が営む法律事務所に勤めている。そんな彼女が、中村演じる高卒の弁護士・羽根岡佳男とタッグを組み、日常で起こるトラブルを解決していく。【見どころ】「人気ドラマ『MIU404』や『最愛』のプロデューサーと演出家が手がけていることでも期待。女性がドラマでパラリーガルを演じることは多いのですが、今回は弁護士男性より学歴が上ということで新たな関係性が描かれるのでは。キャラクターの複雑な部分もうまく表現できそうな有村架純さん、中村倫也さんの演技と、演出がドラマに深みを与えてくれそうな気がします」(西森さん)●『NICE FLIGHT!』(毎週金曜よる11時15分〜・テレビ朝日系) 主人公の副操縦士・倉田粋をKis-My-Ft2の玉森裕太が、ヒロインの航空管制官・渋谷真夢を中村アンが演じる。飛行中に異常気象に見舞われた倉田は、渋谷の冷静かつ的確な管制に助けられ無事に着陸。無線から聞こえる渋谷の声に「一目惚れ」ならぬ「一聞き惚れ」してしまう。 2人の恋の行方はもちろん、機長の喜多見七海(吉瀬美智子)、CAの飯塚理香子(黒川智花)、航空管制官の訓練生・河原かすみ(玉城ティナ)ら女性キャストの活躍にも注目だ。【見どころ】「過去に放送された木村拓哉さん主演の『GOOD LUCK!!』では、男性がパイロット、女性が航空整備士という役柄でした。今回は女性が管制官ということで、新たな関係性に期待。吉瀬美智子さん演じる機長もかっこよさそうです。中村アンさんも『着飾る恋には理由があって』で演じていたキリッとした役の印象が残っているので、似合っていそうだなと思います」(西森さん)※女性セブン2022年7月28日号
2022.07.15 11:00
女性セブン
今秋の舞台化が決定! (c)テレビ朝日
“ミタゾノ”は舞台化 家政夫ドラマ人気の背景に「家事の捉え方の変化」
 今夜最終回を迎えるTOKIOの松岡昌宏主演のドラマ『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系、金曜夜11時15分〜)。最近、この秋に同作の舞台化が発表され、話題となった。ドラマオタクのエッセイスト・小林久乃氏は、女性の「家政婦」ではなく男性の「家政夫」ものが人気の背景に、現実世界の変化を感じるという。小林氏が綴る。 * * * クライマックスを迎えつつある春ドラマ。このクールが始まる前の小さな驚きのひとつに、松岡昌宏さん主演『家政夫のミタゾノ』の、第5シリーズの放送決定があった。初回シリーズから見ているファンとしてはうれしかった。また深夜、三田園薫さん(ミタゾノさん)に会えるのだと。 そして4月、OAがスタート。見ていて、家政婦ドラマの主役がいつの間にか女性から男性へとバトンタッチしていることにふと思いが至った。「家政婦」は昭和時代から2時間ドラマの題材として、よく登場した。若い読者の皆様にはあまり馴染みがないかもしれないが、故・市原悦子さんが主演した『家政婦は見た!』シリーズ(テレビ朝日系)は、名作と呼ばれて人気を博した。1983年の放送開始から20年以上、主役が亡くなるまで愛され続けた。 記憶に新しいところでは松嶋菜々子さん主演『家政婦のミタ』(日本テレビ系・2011年)という、前出の作品をオマージュしたタイトルで連続ドラマがスタート。最終回の視聴率は40%と、平成の世にモンスター級の記録を残した。そして次に登場したのが『家政夫のミタゾノ』である。いつの間にか、家政“夫”ドラマに『家政夫のミタゾノ』。タイトルを初めて聞いた時は新手のギャグなのかと思った。『家政婦のミタ』の記憶がまだ新しいうちに、言い間違いをされかねないタイトルとは……しかも主演はアイドルの松岡昌宏さんである。謎に包まれている設定になっているけれど、第1シリーズで男性だと放送されていたので“家政夫”となる。 1話完結の連続ドラマだ。「むすび家政婦紹介所」に依頼があった家庭や会社、施設に出向き、家事全般を行うのがミタゾノさんの仕事。出向いた先には部外者には隠したい事情がいくつもあり、それらを彼がつぶさに見つけて、問題を大胆に解決していく。ミタゾノさんは不正を簡単には許してくれない、おかしなことがあると「フンっ!」と鼻で笑う。それでも家庭に仕える者として、低姿勢で決め言葉は「痛み入ります」。 家事も完璧で、実在のカリスマ家政婦を超えるほどの、対応力と知識を持つ。“女性顔負け”と言いたいわけではない。確かに女装のミタゾノさんはすらっとした脚でスタイル抜群だけど、あくまでも男性。作中では、ただ家事が得意なスペシャリストとして存在している。家事の得手、不得手に性別は関係なし そして令和になっても家政夫ドラマが続く。『私の家政夫ナギサさん(以下、わたナギ)』(TBS系・2020年)を覚えているだろうか。仕事はできるけれど、家事がまったくできない会社員の主人公・相原メイ(多部未華子)が、家事代行サービスを依頼。現れたのは、家政夫の鴫野ナギサ(大森南朋)だった。最初は毛嫌いするものの、ナギサの家事を超えた細やかな気遣いにメイの心が動く。会社員時代に部下を傷つけてしまった過去を持つナギサも、心が溶解されて、2人は婚約をする……という物語。 ハードボイルドな役柄の多かった大森南朋さんのエプロン姿も相まって、ドラマは人気上昇。その影響で、家事代行サービスへの依頼も増えたという。私も忙しいときには家事代行サービスを利用することが多い。少し前までは「贅沢だ」「(女性として)サボりだ」と言われ、背徳感があったことも確か。でも今では、時間を有意義に使うためのシステムのひとつとして前向きに捉えている。 この流れを見て、生きやすい時代になったとつくづく思う。そもそも、家事の得手、不得手には性別は関係ない。昔、私もよく家族、親戚一同から言われていた「料理くらいできないと」「座っていないで、(食器の)片付けを手伝いなさい」。その傍らで「よく食べて偉いね、さすが男の子!」と、食後だらだらしているのに褒められる従兄弟をうらめしく見ていたものである。 家事は男女どちらが行っても構わない。家政夫ドラマが増えたのは、家事は女性がするべきもの、男性は家事を手伝うものという風潮がなくなった現れだ。 ドラマは最終回を迎えるが、『家政夫のミタゾノ』は今秋、舞台化されることが決まった。前述の歴代作品たちが遂げてこなかった、先へ進もうとしているのだから素晴らしい。これは見たい。ファンとしては、生のミタゾノさんを見たい!【プロフィール】小林久乃(こばやし・ひさの)/エッセイ、コラムの執筆、企画、編集、プロモーション業など。出版社勤務後に独立、現在は数多くのインターネットサイトや男性誌などでコラム連載しながら、単行本、書籍を数多く制作。著書に、30代の怒涛の婚活模様を綴った『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ)、『45センチの距離感 -つながる機能が増えた世の中の人間関係について-』(WAVE出版)がある。静岡県浜松市出身。Twitter:@hisano_k
2022.06.10 11:00
NEWSポストセブン
ザ・恋人目線の本田。いいね数は5万をこえることも(本田望結の公式インスタグラムより)
本田望結「恋人目線写真」が大バズリ 女優もフィギュアも諦めない理由
 北京五輪で注目された競技のひとつ、フィギュアスケート。坂本花織(21才)の女子シングル銅メダル獲得は2010年バンクーバー五輪銀メダルの浅田真央(31才)以来、日本人女子で4人目のメダリストとなり、日本中を沸かせた。 10年以上も第一線で活躍し続けた浅田は、2017年に引退。その後は、この坂本と、今回は故障で出場が叶わずも、グランプリファイナルや四大陸選手権で世界一に輝いた紀平梨花(19才)が盛り上げてきた。北京五輪では、史上5人目のトリプルアクセル成功をさせて5位に入賞した樋口新葉(21才)と、17才で五輪に初出場した河辺愛菜も知名度を上げた。 そんな中で“異色のフィギュアスケーター”として知られるのは、4才から女優業との二刀流で活動し続ける本田望結(17才)だ。 7才だった2011年に視聴率40%を記録した大ヒットドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)の子役でブレーク。当時から「4才でデビューしたお芝居よりも、3才で始めたフィギュアスケートの方がキャリアが長いんです」と、氷の上を主戦場にしていた。 本田家は、兄の本田太一(23才)、姉の本田真凛(20才)、そして妹で女優の本田紗来(14才)と、4きょうだい全員がフィギュアススケーター。中でも、姉の真凛選手は、2016年の世界ジュニア選手権を優勝したことで、一時は“ポスト浅田真央”と言われていた。 しかし、真凛は、ケガや体調不良もあって伸び悩み、昨年10月には2年後の大学卒業と同時での引退を示唆した。 フィギュア関係者は、「それでも、望結さんは『お姉ちゃんと一緒に全日本フィギュア選手権に出るのが夢。それが叶うまではスケートはやめられない』と燃えている」と語る。 現在は、青森山田高のスポーツコースに在学中。1月には全国高校選手権と冬季国体に青森県代表選手として出場した。「ともに上位入賞は果たせませんでした。フィギュアでは、成長期に体型が急激に変化すると思わぬ苦戦をします。望結さんも高校生になってから身長が10センチも伸びました。それでも『技術は努力次第でもっと伸びる』と、今もまだ真剣に取り組み続けているのです」(前出・フィギュア関係者) 子役でブレークしただけに、すぐにフィギュアスケートは辞めて、女優1本に絞ることもできた。しかし今も東京から遠く離れたスポーツ名門校に通って、競技を続けている。 前出のフィギュア関係者は「望結さんは、インスタグラムに50万人のフォロワーがいて、彼女の写真がアップされるたびに、ネットニュースになったり、『かわいい』とコメントが殺到しています。特にカメラ目線で“恋人感”を出した写真は大バズリ。彼女の眼力が詰まった写真の威力はすさまじい。今後さらに実力をつけて、全日本選手権での姉妹出場が実現すれば、五輪イヤーで無くてもフィギュアスケートが話題になります」と期待する。『家政婦のミタ』でブレークしてから早10年。本田望結にしか歩めない“二刀流”で、今後も多くの人を魅了していく。
2022.02.23 11:00
NEWSポストセブン
『きょうの猫村さん』(公式HPより)
ミタゾノ・猫村さんなど続々、“家政婦ドラマ”今人気のワケ
 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、新作ドラマは放送延期になっているものがほとんど。そんななか、今にわかに注目を集めているのが「家政婦」「家政夫」もののドラマだ。その人気の秘密についてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * そんなわけで、元気よくシーズン4がスタートした『家政夫のミタゾノ』の三田園薫(松岡昌宏)。松岡の女装にも、スカートを横に広げてダチョウにごとく疾走するミタゾノダッシュにもすっかり慣れ親しんだものよと思った矢先、ミタゾノもリモートワークなり、現在は傑作選を放送中。外出自粛で誰とも話していないせいか、「痛み入ります」というミタゾノの口癖にもうっかり「どういたしまして」と返事をしそうな勢いである。 それにしても今シーズンは「家政婦」「家政夫」関連のドラマが多い。ミタゾノをはじめ、テレビ東京では巨大なネコ(松重豊)が家政婦としてせっせと働くミニドラマ『きょうの猫村さん』が放送中だし、TBS新火曜ドラマ枠では仕事一筋で家事も恋愛の苦手という女性(多部未華子)のところにおじさん家政夫(大森南朋)がやってきて家事万端を担当するという『私の家政夫ナギサさん』が放送待機中である。5月7日からはAXNミステリーチャンネルで、こうした家政婦ドラマの元祖ともいえる市原悦子主演の『家政婦は見た!』シリーズの一挙放送もあり、ファンを喜ばせた。 なんでまた、こんなにも家政婦・家政夫ドラマが人気なのか? それはさまざまなドラマの要素を自在に盛り込めるからだ。家政婦という他人が入ることで見えてくる家族の裏側。基本的な構図はどの作品にも共通しているが、それが時にはハートフルなホームドラマになったり、スキャンダラスな愛憎劇になったり、驚くべきサスペンスにもなる。『家政婦は見た!』は、もともと松本清張の原作。社会の暗部に鋭く切り込む作家が生み出した家政婦・秋子(市原)の目を通して視聴者にセレブ一族の裏側のぞき見させ、悪事を暴く。秋子の名セリフは「まあ」と「あらやだ」だった。このシリーズは当時の世相を反映したサブタイトルが秀逸で1983年の第一弾「夫婦の秘密“焦げた”!」から始まって、「華麗な一族の怪しい秘密 財テクゲームの危険な落とし穴」「ふるさと創生資金1億円で色と欲の温泉ブーム 町長一族の乱れた秘密」なんてのもあり、野次馬心を大いに誘うものばかり。 また、松嶋菜々子が演じた『家政婦のミタ』は、「かしこまりました」と幼稚園のお遊戯会を破壊するなど過激なまでに任務を遂行するミタの言動を通して見せた、逆説的な家族の物語だった。 家事のプロと家族の姿を通して、あらゆるドラマになりうる「家政婦ドラマ」。しかも、その要素を一話の中に全部入れ込むこともできる。新作ミタゾノの第二話のラーメン屋のエピソードでも、長年苦労を共にしてきたラーメン亭主夫婦のホームドラマ的な話かと思ったら、そのラーメンのトリックをミタゾノが暴露、それでもなんとかいい話に落ち着いた…と安心したのもつかの間、最後にまたもどんでん返し。油断も隙もない展開だが、それをコメディタッチにしれっとまとめてしまうところが、このドラマを成功させたポイントといえる。 ミタゾノの家事のコツ解説もおなじみだ。『私の家政夫ナギサさん』でもお掃除テクニックが紹介されるという。在宅時間が長い今日この頃、役に立つドラマとしても注目を集めることになりそうだ。
2020.05.19 16:00
NEWSポストセブン
オバマ大統領とオランド大統領(写真/ロイター/アフロ)
『グランメゾン東京』に見る今期好調だったドラマの共通点
 ドラマの評価を考える上で時代性は不可欠なポイントだ。ドラマウォッチを続ける作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が分析した。 * * * いよいよ今年も終わりに近づきました。今クールのドラマを振り返って、目を惹いたのが書き下ろし脚本によるオリジナルの2作品です。一本は遊川和彦脚本の『同期のサクラ』(日本テレビ系)、そしてもう一本が黒岩勉脚本の『グランメゾン東京』(TBS系)。『同期のサクラ』はすでに幕を閉じましたが、最終回(12月18日)も視聴率をぐっと伸ばして最高の数字となり、平均視聴率10.89%と二桁を保持。一方、12月29日に最終回を迎える『グランメゾン東京』も、絶えず話題になり視聴率二桁をキープする好調ぶりです。『同期のサクラ』は、『女王の教室』『家政婦のミタ』等で世間に衝撃を与えてきた遊川氏の脚本だけに、構成のユニークさが光っていました。毎回(前半)、脳挫傷で意識が戻らないサクラ(高畑充希)が病院のベッドに横たわるシーンから始まり、1話で1年分を描き、全体で10年間を振り返る、といった凝った仕掛けでした。 途中で「サクラが脳挫傷になった理由」が、「走ってくるバイクから子どもをかばった事故」と判明。そんな突発的な事故を挿入し主人公を重病人にしてしまうご都合主義には、見ているこっちも拍子抜けしました。しかし遊川脚本ですからそれだけでは終わらない。昏睡状態から醒めたサクラは仲間に支えられて再生していく。リハビリを重ね社会復帰、とうとう花村建設へ再入社……たしかに想定外の筋立てが組み立てられていきました。 そして最終回。結局サクラは花村建設という組織に「ノー」を突きつけて退職し、小さな建設会社で再び夢を追いかける、という着地。あれ? 「私には夢があります」が口癖だったサクラ。「故郷の島に橋をかける」というでっかい夢はいったいどこへ? 遊川脚本の割にはあまりに凡庸では。ブーイングや矛盾点を指摘する声が視聴者から上がったのも事実ですが、それ以上に鳴り響いたのは、こんな賛辞でした。「仲間っていいなとあらためて実感したドラマ」「社会人なら誰でも抱えている葛藤を、仲間たちと乗り越えるという結末にじーんときた」「陳腐と思いながらも、真剣に生きるってこういう感じだと感動した」 ドラマの着地は「凡庸」だとわかっている。その上で、生きにくい時代に勇気をくれるドラマだった、仲間のありがたさに感動した、と評価したい。そしてエンディング曲「さくら(二〇一九)」の森山直太朗の声に素直に涙した、という人が多かったのでした。その着地の仕方が遊川脚本の狙いだったとすれば、「巧みな凡庸さ」に脱帽です。 対して、『グランメゾン東京』(TBS系)はどうだったか。 久々のキムタク主演ということでまずは興味津々、見てみようという人も序盤は多かったはず。しかし中盤~終盤にかけても高い視聴率を維持。物見遊山の視聴者を物語の中に引きずり込みました。主人公は挫折した天才シェフ尾花夏樹(木村拓哉)。再生をかけ「グランメゾン東京」というレストランでリベンジに挑戦。一人また一人と優秀なスタッフを増やしチームの絆は深まっていく。そして「世界最高の三つ星レストランを作り上げる」を目標に、いよいよ大勝負に挑む…。『同期のサクラ』と比較してみれば、物語の構成はシンプル。ただ、凝って作り込んだ突出した要素もありました。例えばシズル感満載の調理シーン。素材の香りまでが画面から伝わってくるリアルさ。レシピを文字で映し出したり、器も色彩も工夫されビジュアルとしても美しい。料理上手のキムタクが光るような演出で、ドラマの大きな魅力になっていました。 両者を眺めていると、一つ不思議なことに気付きます。なぜ、設定も配役も舞台も違うオリジナルのドラマなのに、共通のテーマが横たわっているのか。いったい何ゆえに2つのドラマは、「仲間」という主軸において共通していたのでしょうか? さまざまな矛盾を抱え悩みながら生きている人がたくさんいる時代。できればサクラや尾花のように、忖度なく自分の道を突き進みたい。しかし現実は壁だらけで、なかなか難しい。 今やSNSでポチッとすれば、すぐに人とつながることができる。見知らぬ人でも一つのテーマの元、即座に集まることが可能になった。人の輪は生まれる。しかし、それはどこかはかない。すぐに集まれるし、すぐにバラバラになる。「仲間」と呼べるほどの体験や感動をシェアした相手「ではない」。 という「薄味」のつながりの中に生きる現代人にとって、ドラマに描かれていた熱くて泥臭くて喧嘩や怒鳴り合いをしながらもしっかりつながり支えあっていく「仲間」は、まぶしく輝いていて心を揺さぶられる。憧れの人間関係だったということかもしれません。 そう、今年の流行語大賞は「ワンチーム」です。あらためて、「ドラマは社会を映す鏡」ということを、オリジナルの話題作品から思い至りました。
2019.12.29 16:00
NEWSポストセブン
加入者急増の動画配信サービス、何を基準に選べばいいか?
加入者急増の動画配信サービス、何を基準に選べばいいか?
 定額動画配信サービスの加入者数が急増している。「どうせどれも一緒でしょ?」なんて大間違い! それぞれの得意分野を見極めて、“自分向け”サービスを探し当てよう。 主婦のAさん(52才)の趣味は映画鑑賞。最新作が380円で借りられるレンタルショップに通っているが、最近は忙しく、期限内に観ることがストレスになってきた。 娘から「ネットフリックスにでも登録して、アカウント共有しようよ」と提案されたが、踏ん切りがつかないという。「観たい作品がないかもしれないし、似たようなサービスがありすぎて、どれを選べばいいのやら…」(Aさん) 誰でも動画を投稿できるユーチューブなどとは異なり、テレビや映画館で観るような“プロの”ドラマや映画、バラエティー番組、アニメなどが、月々一定額を支払うことで見放題になるサービスはVOD(定額動画配信サービス)と呼ばれる。動画配信サービス情報サイト「VODチャンネル」を運営するウェブスターマーケティングの田中響太さんによると、国内加入者数は現在2000万人を超える。 主なものに、Netflix(ネトフリ)、Amazon Prime Video(アマプラ)、Huluなどがある。 スマホやタブレットから簡単に登録でき、よほど古いものでなければ、テレビ画面で観ることも可能だ。 サービスによって人数の上限は異なるが、一度登録すれば、家族でアカウントを共有して、それぞれのスマホ、タブレット、パソコンなどで好きなだけ視聴できる。この機能は、ほぼすべてのVODにある。では、何を基準に選べばいいのだろうか。 自分に合ったサービスを選ぶには、“どんな作品が配信されているか”が大切だと話すのは、VOD比較サイト「国境越えたい」を運営する、VODマニアの遠山晋作さん。「通販大手のアマゾンには、翌日配送や配送料無料などのメリットがある『アマゾンプライム』という月額サービスがあり、その会員特典のVODが『アマプラ』です」 人気作を“広く浅く”網羅しており、月額500円(税込)とリーズナブルなので、VOD初心者におすすめだ。「『ドキュメンタル』『バチェラー』といった、アマプラでしか観られないバラエティー番組が人気。放送規制やスポンサー関連などで制約があるテレビより自由なので、昭和~平成初期のバラエティー番組のような“攻めた”作品が評判です」(田中さん)『家政婦のミタ』『あぶない刑事』など、日本テレビ系ドラマが好きなら、フールーに登録して損はない。「日本テレビと提携していて、放送中の『ブラック校則』や、大ブームとなった『あなたの番です』のスピンオフも楽しめます」(遠山さん) 海外ドラマの配信数も多いので「休日は家でドラマ三昧」という人にはうってつけだ。 ネトフリは、月額880~1980円までの3コースがある。違いは画質と同時再生できる端末の数だけで、いちばん安いコースでも、すべての配信作品が見放題だ。特徴はなんといっても、オリジナル作品のクオリティー。「山田孝之主演で話題の『全裸監督』やアカデミー賞の各部門でノミネートされた映画『ROMA』など、ネトフリでしか観られない作品が世界的にヒットしています。製作費は1兆円に上ることもあり、これは大河ドラマの予算を優に上回ります」(田中さん) 世界的に人気なだけあって、対応言語数も多い。「再生しながら字幕と吹き替えを切り替えられる機能は、ほかのサービスにはない。外国語を学習したい人や、ミュージカルが好きな人におすすめです」(田中さん) ほかにも、フジテレビ系ドラマに強いFOD、TBS系番組を配信するParavi、プロ野球やJリーグなどのスポーツ配信をするDAZN、放送終了後1週間まではほぼすべての国内番組が無料で観られるTVerなどがある。 各局のドラマやディズニー映画までカバーし、最新映画もいち早く視聴できるU-NEXTもかなり人気が高い。「月額2000円以上と割高に感じますが、作品数は最多で、画質も最高レベル。1つのアカウントを家族4人で共有すれば、1人頭月500円程度」(遠山さん) さらに、映画館の割引や電子書籍の購入などに使えるポイントが、毎月1200円分ずつ付与されるという。※女性セブン2019年12月5・12日号
2019.11.28 16:00
マネーポストWEB
大ヒットシリーズとなった
田中圭、共演者とおっさんずラブ続編鑑賞会 チームワーク抜群
 秋ドラマは早くも序盤が終了し、中盤へ。バリエーション豊かな作品がそろった今クールだが、 各局がチャレンジするオリジナル作品も粒ぞろいだ。 大手ゼネコンに入社した“空気を読まないOL”を高畑充希(27才)が演じる『同期のサクラ』(日本テレビ系・水曜22時)は初回視聴率8.1%から口コミで支持を集め、4話で11.5%をマークした。ドラマ評論家の成馬零一さんが指摘する。「脚本は『女王の教室』『家政婦のミタ』『過保護のカホコ』などを担当した遊川和彦さん。ヒロインがロボットみたいなしゃべり方で思っていることをズバズバ言って、周囲を翻弄する遊川脚本の特徴が本作でも出ています。ドラマの最初に重い脳挫傷で意識不明となっているヒロインを見せて、そこにいたるまでの10年間を毎週1年ずつ描く手法も視聴者の興味をそそります」 ただしこんなクレームも。「せっかく竜星涼(26才)、新田真剣佑(22才)という若手イケメン俳優を起用しながら、同期の高畑や橋本愛(23才)に比べて、キャラが弱くてあまり惹かれない。もっと彼らに光を! また、橋本の演技がうますぎて、高畑が焦っているのが画面から伝わってきます。現段階では確かに橋本に称賛の声が集まっている中、高畑がどう巻き返していくのか、見モノです」(ドラマ制作スタッフ) 今井さんが推すオリジナル作品は、生田斗真(35才)演じる屁理屈ばかりのニートと家族とのドタバタを描く『俺の話は長い』(日本テレビ系・土曜22時)。「何の変哲もない日常なのにテンポよく描かれて、『ムー一族』(1978年・TBS系)のような古き良き時代のホームドラマを思わせるオリジナル脚本が秀逸。きちんと演技ができてコメディーも得意な生田が“ニートあるある”を好演しています」(コラムニスト・今井舞さん) 振り切った作品が続く“大人の土ドラ”枠は今回も裏切らない。『リカ』(フジテレビ系・土曜23時40分)主演の高岡早紀(46才)の「怪演」は一見の価値アリだ。「自称28才のリカが“狂気の純愛”で周囲を破滅に追いやるホラーサスペンス。高岡さんの“魔性の28才”っぷりが『クセになる』『ギャグのように怖い』と騒がれています」(テレビ誌記者) 9日からリカが大谷亮平(39才)をターゲットにする第2部が始まる。 2日に1話目の放送が始まったばかりの『おっさんずラブ-in the sky-』(テレビ朝日系・土曜23時15分)は初回から衝撃展開を見せた。「前作で大きな爪痕を残しすぎた林遣都(28才)の降板が決定し、“牧ロス”が叫ばれていた本作。しかし、一話目の千葉雄大(30才)とのキスシーンや、戸次重幸(46才)が絶叫するシーンに早くも心を奪われた人が続出したらしく、製作スタッフは安堵しています」(前出・ドラマ制作スタッフ) 初回放送日にはこんな会も開催されていた。「都内のレストランで、主演の田中圭さん(35才)、千葉さん、戸次さん、MEGUMIさん(38才)らが集まり、初回の鑑賞会が開かれていたそうですよ。in the sky編もチームワークは抜群のようです」(テレビ局関係者) 意外にも印象が薄かったのは『スカーレット』(NHK・月~土曜8時)。戸田恵梨香(31才)演じるヒロインが女性陶芸家を目指し力強く生きる姿を描く。視聴率は前作の『なつぞら』『まんぷく』と比べて苦戦しているが、朝ドラの王道である「ヒロインイビリ」がたまらないと指摘するのはドラマ評論家の吉田潮さんだ。「最近の朝ドラの主人公は恵まれすぎていたけど、やはり視聴者が見たいのは追い込まれたヒロインが困難を乗り越える姿。本作は初回から父親の借金を一家が抱える内容で、“スカーレット、キタ~!”と心が躍りました。10代を演じる戸田さんにも違和感はありません」(吉田さん)  王道をゆくか、わが道をゆくか。秋の夜長はドラマとともに。※女性セブン2019年11月21日号
2019.11.09 16:00
女性セブン
新夏ドラマに「あえて笑われるビジュアル」増加、その狙いは
新夏ドラマに「あえて笑われるビジュアル」増加、その狙いは
 今季の夏ドラマには多くの話題作がラインナップされているが、そのビジュアルに最近のドラマの傾向を反映したある特徴が見られるという。それについて、コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 * * * 7月に入って第一週から、夏ドラマの放送がスタートしています。 夏ドラマ全体を見渡したときに感じたのは、「エッ?」と驚いてしまうビジュアルの作品が多いこと。『ルパンの娘』(フジテレビ系)は、主演の深田恭子をはじめ、渡部篤郎さん、小沢真珠さん、栗原類さん、麿赤児さん、どんぐりさんが往年のアニメ『キャッツアイ』を思わせるレオタードのような衣装に身を包んでいます。『凪のお暇』(TBS系)の主人公・大島凪(黒木華)は、アフロヘアーのような天然パーマ。『セミオトコ』(テレビ朝日系)は、主演の山田涼介さんが“セミの王子様”を演じ、木につかまり、羽のように手をバタバタさせています。『Iターン』(テレビ東京系)では、古田新太さんと田中圭さんが敵対するヤクザの組長というコワモテ姿。『サ道』(テレビ東京系)では、原田泰造さん、三宅弘城さん、磯村勇斗さんがタオル一枚の裸でサウナを楽しんでいます。 その他でも、『ノーサイド・ゲーム』(TBS系)のメインビジュアルで主演・大泉洋さんの顔が泥だらけ。『Heaven?~ご苦楽レストラン~』(TBS系)の主演・石原さとみさんがオールバックの茶髪に赤のスーツに身を包んだバブリーな女性になりきるなど、インパクトの強いビジュアルが目立ちます。 夏ドラマの各作品は、なぜ「あえて笑われることを狙った」のようなビジュアルを前面に出しているのでしょうか?◆二度見、三度見させるインパクト 1つ目の理由は、やはり話題性。3か月ごとにリセットされてゼロからスタートする連ドラは、多少「あざとい」と思われても目立つことが重要であり、「何としてでも第1話を見てもらいたい」という思いがビジュアルのインパクトに表れています。 かつては、『101回目のプロポーズ』(フジテレビ系)、『人間・失格~たとえばぼくが死んだら』(TBS系)、『世界の中心で、愛をさけぶ』(TBS系)、『1リットルの涙』(フジテレビ系)、『家政婦のミタ』(日本テレビ系)、『最高の離婚』(フジテレビ系)、『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)のように、タイトルのインパクトを前面に押し出すPRが目立ちました(今夏の『偽装不倫』(日本テレビ系)もタイトルのインパクトを押し出したこの系譜に入ります)。 しかし、2010年代後半に入ると、ネットの普及と進化によって「ビジュアルありき」のPRが増加。静止画も動画も「思わずシェアしたくなる」ものを押し出すPRが増えていましたが、とりわけ今夏はその傾向が突出しているのです。 深田恭子さんの「みなさん、(メインビジュアルを)二度見、三度見されるのかなと。かなり驚かれると思います」というコメントからも、「驚かせるくらいの強烈なインパクトで、主人公に興味を持ってもらおう」という制作サイドの意図がわかるのではないでしょうか。◆「重苦しいドラマではない」というアピール もう1つの理由は、「重苦しいムードのドラマではないよ」というアピール。 近年、「仕事から帰ってきて、重苦しいムードのドラマは見たくない」という視聴者が多く、実際「シリアスな作品は視聴率やSNSでの評判がふるわない」というケースが続きました。そうした視聴傾向を受けてシリアスな作品は減り、笑いを散りばめたコメディが年々増えています。 とりわけ仕事や学校のある平日のドラマにはその傾向が強く、さらに夏は「スカッと気分爽快」「カラッと明るい」作風が求められる季節。各局のスタッフが「むしろ笑われるくらいのビジュアルを見せたほうがいいだろう」と考えるのは自然なことにも見えます。 たとえば『ルパンの娘』は、泥棒一家の娘と警察一家の息子のラブストーリーですが、強烈なビジュアルによってコメディテイストが倍増。放送前から笑いを誘うことで、「重苦しい作品ではないから気軽に見てください」というメッセージを送っているのです。 ただ、当然ながらスタート後は、ビジュアルのインパクトではなく内容で勝負しなければなりません。各作品のスタッフたちにとっては腕の見せどころであり、「出オチ」と言われないために、話題性を高める脚本や演出を用意しているでしょう。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。
2019.07.07 07:00
NEWSポストセブン
田中みな実 女優初挑戦の『絶対正義』で魅せたポテンシャル
田中みな実 女優初挑戦の『絶対正義』で魅せたポテンシャル
 深夜枠のドラマは題材においてもキャスティングにおいても「実験」ができる故に、思わぬ発見に遭遇することが少なくない。ドラマウォッチを続ける作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が指摘する。 * * * 今期ドラマのナンバーワンに推したいスリリングさ。何の変哲もない日常の中に潜む、底知れない闇を見せられてしまうのが『絶対正義』(フジテレビ系土曜日23時40分)です 。主人公・高規範子(山口紗弥加)の口ぐせは「私何か間違ったことしている?」。 その姿は真っ白いスカートに真っ白のジャケット。オカッパ髪に見開いた目、ロボットのような口調、ちょこちょこと小刻みな歩調。存在がどことなく不気味。いや、それより何より「正しいこと=いいこと」という、範子の中の鉄壁常識がヤバイ。そして「家族」という括りへの盲信も。 範子は間違いや法を犯すものを許さない“絶対正義”主義者。「私たち、家族だよね」と確認し合った女子校時代の親友4人を破滅へと追い込んでいく。「正しいから」「家族だから」「あなたの味方だから」という理由を楯にして、人の行動を束縛し制止していくモンスター。 そう、「家政婦のミタ」の鉄面皮にも通じる直進型人間の恐ろしさと奇妙さ、そこから滲み出てくる滑稽さ。範子役の山口紗弥加さんの徹底した演技に目を奪われてしまいます。 範子のキャラクターは異色で、シニカルなパロディにも見えてくる。あまりリアルに演じてしまったら深刻すぎてしまうから、意図的に演出し戯画化しているのかもしれません。 そんな「破壊的トリックスター」に成り切っている山口さん。セリフ回しだけでなく全身全霊を使って演じているこのドラマ、山口さんの役者としての殻をもう一枚破り、次へとつながるステップとなることは間違いなさそう。 いや、山口さんに限りません。役者たちの頑張りぶりも見所です。「初めて女優に挑戦」という元TBSアナウンサーの田中みな実さんは、「初」というわりに演技が自然でびっくり。役どころは「妻子ある男性と不倫中の女優・石森麗香」。実にさらりと石森麗香に成りキャラを体現しています。 たしかに田中さんのアナウンサー時代を思い返すと、「ぶりっ子」キャラを開花させ「みな実はみんなのみなみだよ」と決めセリフまで作り思い切り楽しませてくれました。どう振る舞えばより面白いか、より周囲のリアクションが大きくなるか、観察しつつぶりっ子演技の研究をしていたとしか思えない。 つまり、アナウンサーの頃から田中さんは「演技力」を磨いていたのでは。この調子なら、今後も女優として走っていけそう。そう、知らぬ間に「みんなのみな実」は「女優のみな実」になっていました。 一方、桜井ユキさんが演じる今村和樹はフリーのノンフィクションライターという設定です。サバサバとした語り口、他人の意見に左右されない頑固さ、ベストセラーを出そうという野心など、こちらも役どころをよく押さえています。役者の持ち味と配役とがピタリと決まっています。 片瀬那奈さんが演じる理穂・ウィリアムズは、インターナショナル・スクールを経営する裕福な夫人。しかし外国人の夫との間で不妊治療をめぐって問題を抱え苦しんでいます。厚切りジェイソンとの夫婦ぶりもいかにも板についていて、いい。 さらに、美村里江さん演じる西山由美子もリアルです。夫の借金で苦しい暮らしを強いられている、どこにでもいそうな平凡な主婦。髪型から衣服まで、庶民の匂いを漂わせている由美子は子どもへの虐待の疑いをかけられ窮地に陥って……。 人格、気質、生活背景、ファッション、話し方、歩き方……一人ひとりが粒立ちを見せている。見事なバリエーションとなっている。 誰か一人が突出しているというよりも、このドラマの最大の面白味は「5人の女性のバリエーション」「個性の違う人物の陳列」の面白さにあると言ってもいいでしょう。 まるでショーケースにずらりとディスプレイされた女たち。各人一筋縄ではいかない問題に悩んでいる。多種多様なだけに、視聴者はそのいずれかに自分を重ねてドラマを楽しむ、という仕掛けでしょう。 そして何よりもこのドラマが怖い点は、見ている視聴者一人ひとりの中に「プチ範子」がいる、ということに気付かされてしまうこと。 誰でも一度は「正しい」を楯に他人をとがめたり責めたりしたことがあるはずです。「家族」「約束」にこだわって、自分の中の正義をふりかざし、それが残酷さと結びついていく瞬間……。ああ、あったなと思い出しつい人生について考えてさせられてしまう。それもまた秀逸なこのドラマの力ゆえでしょう。
2019.03.09 16:00
NEWSポストセブン
沢口靖子
沢口靖子のアップ回数は少なかった…科捜研ドラマ2作の違い
 錦戸亮主演で好調をキープしている月9ドラマ『トレース~科捜研の男~』(フジテレビ系)。沢口靖子主演の長寿ドラマ『科捜研の女』(テレビ朝日系)を意識したサブタイトルでも話題を集めているが、両ドラマの違いをコラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 毎回、難事件と格闘する『トレース~科捜研の男~』の真野礼二(錦戸亮)。タイトルを聞いたときは、誰もが「科捜研の男って」と思ったはずだが、意外にサラッと受け入れられていたのにもちょっと驚いた。考えてみれば、日本テレビでは『家政婦のミタ』もあったし、テレビ朝日にも『家政夫のミタゾノ』もあったわけで、いちいちタイトルで驚く時代じゃないんでした。 それにしても、である。同じ「科捜研」を舞台にした作品でも、「男」と「女」ではドラマの作り方がまったく違う。一番の違いは、キャラクター重視か、科学重視かというところだ。『科捜研の男』は、圧倒的に登場人物寄りに話が進む。主な顔ぶれは、協調性がなく、単独行動が多い真野と科捜研の新人沢口ノンナ(新木優子)、たたき上げ刑事・虎丸良平(船越英一郎)である。真野には、自身にも家族を巻き込んだ悲惨な事件の経験があり、その真相解明がドラマの大きな軸だ。ノンナは「自分は科捜研に向いてないかも…」とすぐに涙目。虎丸は、常に「不機嫌・大声・黒ずくめ」の3点セットで大股で歩いている。 一方、『科捜研の女』の主人公は、京都府警科学捜査研究所の法医研究員・榊マリコ(沢口靖子)。1999年のスタートで、現在、日本最長寿ドラマシリーズの座を守り続けているだけに、今さらキャラクターの説明の必要もない。マリコは番組スタート当初は、かなりの変人キャラだったが、すっかり落ち着き、科学一筋20年!親友がからんだ事件やラブロマンスっぽい話もあったけど、もはやマリコ本人の過去や未来に何があっても驚きません!という域に達している。『科捜研の女』には、「名言」と「謎の妄想」があるのも大きな特長だ。たとえば、シーズン16の第四話「似顔絵の女」でマリコは「科学は人を救うと信じている」「私たちは私たちのできることを」などときっぱり。そんなマリコは妄想の中で、金髪お姫様になったり、新選組の隊士になったりすることもある。お茶目シーンもお約束だ。「成傷器照合」「ALSによる遺留品鑑定」「足跡鑑定」「口唇紋鑑定」など鑑定法を毎回繰り返しテロップで出して、物忘れの激しい世代にもアピールするサービス精神も忘れない。さすが、視聴者の心をつかむコツをよく知っている。 だが、「男」には「女」にない要素がまだある。それはアップの数。スターのアップを多用するのは、月9枠の伝統ともいわれるが、試しにカウントしてみると、『科捜研の男』第6話では中盤の10分間だけで、新木優子のアップが実に20回!(このアップは単独で大きめに顔が映し出されるというペリー判定)、同様に前述した『科捜研の女』シーズン16第4話中盤10分間のマリコのアップは4回だった。各話の内容にもよるが、マリコはチームで動くことが多く、単独のアップは基本的に少ない。血痕採取の綿棒のほうがじっくり映し出されてるくらいである。『科捜研の女』は来シーズン、近年の日本のドラマには珍しく1年間放送されるという。20年目にしてこのパワー。紫色のゴム手に同じ色のマスクでコーディネイトもばっちりの『科捜研の男』も、まだまだ頑張ってほしいものだ。
2019.02.15 16:00
NEWSポストセブン
平成23年を振り返る 3.11、なでしこ活躍、マルモリなど
平成23年を振り返る 3.11、なでしこ活躍、マルモリなど
 平成の時代もいよいよ残りわずか。そこで、多くの出来事があった平成23(2011)年を振り返る。 3月11日午後2時46分、最大震度7、宮城県沖を震源とするマグニチュード9.0の国内観測史上最大の凄まじい揺れが東北地方から関東地方を襲った。それによって発生した大津波は沿岸部を直撃。海岸沿いの街は壊滅状態となった。 この「東日本大震災」による死者は岩手、宮城、福島など12都道県を中心に1万5895人。現在もまだ行方がわからない人の数は2539人に上る。また、大地震の影響は福島第一原発の大事故にもつながり、世界中に衝撃を与えた。 そんななかで日本列島を勇気づけたのは、サッカー女子ワールドカップで世界一に輝いた「なでしこジャパン」。世界ランキング1位の米国との決戦で2-2の激戦からPK戦の3-1で初優勝を飾った。 一方、大相撲では八百長賭博が発覚。不祥事による初めての春場所中止。5月、夏場所に代わって行われた「技量審査場所」では、十両以上の関取などから携帯電話の持ち込みが禁止された。 芸能界では松山ケンイチが8才年上の小雪と結婚。加藤茶は68才にして45才年下の女性と結婚。 不甲斐ない夫の代わりに謝罪会見を開いたのは昨年急逝した樹木希林。5月、夫の内田裕也が50代の元交際女性へ復縁を迫り脅したとして強要未遂と住居侵入の疑いで逮捕された際、「本当の謝罪は本人から。私は頭を下げないでおきます」と言いつつも、「(被害者女性に対して)世間に晒してくれて有難かった」と語った。現在、樹木は内田家先祖代々の墓で安らかに眠っている。 高視聴率ドラマでは松嶋菜々子主演の『家政婦のミタ』(日本テレビ系)や、『マルモのおきて』(フジテレビ系)。子役の芦田愛菜と鈴木福が歌って踊る“マルモリダンス”も大流行。 この年の流行語は「こだまでしょうか」「ラブ注入」「帰宅難民」「絆」「スマホ」など。■平成23年の出来事2月6日 大相撲八百長問題で日本相撲協会が春場所中止を発表3月11日 東日本大震災が発生。福島第一原発事故4月21日 元キャンディーズの田中好子が死去(享年55)4月29日 英国・ウイリアム王子がキャサリン・ミドルトンと結婚5月12日 東京・立川で6億円強奪事件が発生7月17日 サッカー女子ワールドカップドイツ大会で「なでしこジャパン」が優勝7月24日 地上波テレビが地上デジタル放送(地デジ)に完全移行8月23日 島田紳助が暴力団との交際疑惑で緊急引退会見9月2日 菅直人首相退陣で野田政権発足(第95代内閣総理大臣)10月31日 世界人口が70億人を突破11月27日 「大阪維新の会」代表の橋下徹氏が大阪市長、同幹事長の松井一郎氏が大阪府知事に12月17日 北朝鮮の金正日総書記が急性心筋梗塞で死去(享年69)※女性セブン2019年2月21日号
2019.02.13 16:00
女性セブン
23歳で挑む朝ドラ主役
占い師役で主演の杉咲花、スイッチの入り方が凄まじい
 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回はドラマ『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)に主演する杉咲花について。 * * * 1月期のドラマがほぼ出揃い、初回視聴率の高低が取り沙汰されている。 17日にスタートした杉咲花主演の『ハケン占い師アタル』の初回視聴率は、12.1%(ビデオリサーチ・関東地区)。 この数字は、民放連ドラの中で、沢村一樹主演の『刑事ゼロ』(テレビ朝日系)、北川景子主演の『家売るオンナの逆襲』(日本テレビ系)、高畑充希主演の『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)、そして関ジャニ∞の錦戸亮主演の『トレース~科捜研の男~』(フジテレビ系)に次ぐ数字で、「好発進」と言える(『家売る〜』と『メゾン〜』は同率)。 だが、テレビ朝日の木曜ドラマ(木曜夜9時)といえば、2010年代、米倉涼子主演の『ドクターX~外科医・大門未知子~』シリーズや、同じくシリーズ化、スペシャル化されている天海祐希主演の『緊急取調室』。木村拓哉主演の『BG~身辺警護人~』、そして前クールは、米倉主演の『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』がオンエアされていた超高視聴率枠。 初回というのは総じて“ご祝儀相場”だし、第二話で数字をガクンと落として“話題”になってしまっている他局ドラマもあることから、“第二話押し”に宣伝部がさまざま仕掛けてくることだろう。◇「寓話性の中に働く人のリアルを込めた」作品 たとえば、番組スタッフが書き手となる「朝日新聞」のラテ欄の連載「撮影5分前」は、絶妙のタイミングで『ハケン占い師アタル』のプロデューサー、山田兼司氏の順番になった。「派遣社員のアタル(杉咲花)が、一緒に働く人の悩みを占いで解決する。(中略)刑事モノや医療モノであれば解決する対象も事件や病気で分かりやすい。本作のテーマである『働くことの悩み』は切実だが、わかりやすい解決策がない」と山田氏は記す。そして「だからこそドラマで描くにふさわしいと脚本・遊川和彦さんと挑戦した」と説明している。 遊川和彦氏の脚本といえば、社会現象にもなった天海祐希主演の『女王の教室』や松嶋菜々子主演の『家政婦のミタ』(共に日本テレビ系)を思い浮かべる方が多いことだろう。“遊川作品”のファンは「必ず何かやってくれるに違いない」という期待感に溢れていると思う。近年のドラマには本当に稀有な存在である“オリジナル作品”であるうえ、今回、遊川氏は演出にも名前を連ねているというのだから力の入れようがわかろうというものだ。 イベント会社の“制作Dチーム”を舞台に、そこに派遣社員としてやってきたアタル(杉咲)との出会いにより、チームの一員が大きな一歩を踏み出し、自ら変わっていくのが『ハケン占い師アタル』。  件の山田プロデューサーは「寓話性の中に働く人のリアルを込めた」とも記していたが、その通り。チームメンバーの日常や、それぞれが抱える悩みのリアリティーがハンパない。  主演の杉咲の若さや、共演の志田未来や間宮祥太郎、志尊淳ら若手俳優がメインキャストなので、「私が見るドラマではない」と食わず嫌いならぬ“見ず嫌い”をしている大人がいると推測できるが、それはかなり勿体ない。 しかも、アイドル誌などでは同作を「お仕事コメディー」と位置付けていたりもする。10代の読者に向けての表現なのかもしれないが、大きな違和感をおぼえざるをえない。『ハケン占い師アタル』は、決して“子供だまし”ではなく、件の高視聴率“木曜ドラマ”と同じく、大人のドラマ。エールを受けるであろうすべての“働く人”はもちろん、杉咲の可愛さ全開のシーンも多く、『花のち晴れ~花男Next Season~』(TBS系)で彼女のファンになった若者の心にも刺さると私には思える。◇大小さまざまなスイッチを各所でオン、オフ 件のアイドル誌だが、もちろん正しいフレーズも記されていた。それは「占いスイッチが入ったときのギャップに注目!」という一文である。「杉咲花」「スイッチ」といえば記憶に新しいのが昨年大晦日にオンエアされた『絶対に笑ってはいけないトレジャーハンター』(日本テレビ系)でのワンシーン。26日公開の映画『十二人の死にたい子どもたち』のPRを兼ねての出演だったが、ロバート秋山と共に女子高の制服を着てバスに乗り込んできた杉咲を「スイッチの入れ方が凄い」「凄いスイッチがカチッと入るなぁ」と称賛していたのが「全員OUT」となった“ガキ使メンバー”たちだった。『尼崎歌劇団』の面接を控え、秋之山白菊(ロバート秋山)に倣い、練習に励む杉咲。「ハイッ」と大きな声で返事をするだけでも確かにスイッチの入り方が凄かったのだが、圧巻だったのは、アカデミー賞を受賞したハリウッド女優のスピーチを英語と大阪弁を交えてやる、ゆりやんレトリィバァのネタの完コピ。そして「家に帰ってきたら、いきなり死体があった」ときのリアクションだった。 まぁ、そこまで大きくはないのだけれど、『ハケン占い師アタル』でも、大小さまざまなスイッチを各所でオン、オフする杉咲の演技が光り輝いている。『女王の教室』の阿久津真矢(天海)や『家政婦のミタ』の三田灯(松嶋)がそうだったように、特殊な能力をもつ『ハケン占い師アタル』の的場中(杉咲)自身にどのような過去があり、どんなトラウマになっているのか。そしてそれが、もっとも近くにいる人々に、どう理解され、心から迎え入れられるのか。週替わりでスポットが当たるキャストの変化と共に楽しみでしかたがない。 他の枠を含め、新たなチャレンジが高い確率でクリーンヒットしているテレビ朝日のドラマ班。杉咲花×遊川和彦のみならず、杉咲花×遊川和彦×テレビ朝日のさらなる化学反応に期待している。
2019.01.22 07:00
NEWSポストセブン
平成のドラマが描いた女性像 ドクターXからミタ、昼顔まで
平成のドラマが描いた女性像 ドクターXからミタ、昼顔まで
 この平成時代、数々のドラマが制作されてきたが、女性の登場人物はどのように変化してきたのか--見えてきた特徴とは? コラムニストのペリー荻野さんが解説する。  * * * いよいよ平成最後の年末。30年間、さまざまなドラマが放送された。その大きな特長は、なんだかんだとわいわいやりつつ1話が終わるホームドラマや涙と笑いの青春ドラマといったスタイルは激減、テーマが仕事でも恋愛でも「勝ち負け」をくっきりと描く作品が増えたことだ。ドラマの中の女性像も「勝ち負け」が分かれ、視聴者は共感したり同情したり。全体に味は濃い目であった。 平成ドラマ「勝った女」の代表といえば、特殊技能系。昭和のドラマにも「弁護士」「医師」などが活躍するシリーズが2時間ドラマを中心に数多くつくられたが、平成はさらに一歩進んで「スーパー」がつくほどの特殊技能系女性たちのドラマがヒット。その二大巨塔は『ドクターX』シリーズの米倉涼子と『科捜研の女』シリーズの沢口靖子である。「私、失敗しないので」「科学は嘘をつかない」。勝ち組女子は、決めセリフもきっぱりとしている。 非正規雇用、セクハラ、パワハラ、さまざまな社会問題が話題になる中、ただ文句を言うだけでなく、自分の持つ力で道を切り開き、不当な圧力をかける相手をぎゃふんと言わせる。いわば社会問題を逆手にとったような形で「勝った」のが、『ごくせん』の仲間由紀恵、『ハケンの品格』の篠原涼子、『家売る女』の北川景子、『義母と娘のブルース』の綾瀬はるかなどである。 また、過激な強さでは、最高視聴率40%を記録した『家政婦のミタ』の松嶋菜々子や『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』の菜々緒もいる。ヒロインが幸せな結末を迎えるのが「勝ち」だと思っていたが、この2作については任務遂行のみが「勝ち」に見える。どこか無機質な「勝ち」は、斬新であった。 では、「負けた女」は誰か。目立ったのは、悪女ドラマだ。米倉涼子(2004年)、武井咲(2017年)が主演した『黒革の手帖』は、裏金を横領して夜の世界でのし上がる悪女には、最後は大きなワナが待っていた。野心むき出しの狡猾さと女としてのもろさと。あっと驚いた武井の「ハズキルーペ」CMも含め、悪女役が女優をタフにするというのもよくわかる。 もう1つ話題になったのが、不倫ドラマ。『セカンドバージン』の鈴木京香は、年下の妻子持ちのやり手社長(長谷川博己)と熱烈な恋愛に突入。しかし、彼の妻(深田恭子)は離婚を断固拒否する。一方、自身も夫がいて、相手にも妻がいるといういわゆるW不倫の2人を描いて大きな反響を得たのが、上戸彩の『昼顔』だった。この作品でも相手(斎藤工)は妻と別れることはできず、切ない終わりを迎える。 どちらのドラマもヒロインは恋しい男を「夫」にすることはできない。結婚が「勝ち」だとすれば「負け」である。だが、負けたからこそ、ドラマチック。この2作が映画化され、女優の代表作になったことを思うと、「負け」のほうが有利ともいえる。 のんきなドラマがなかなか許されなくなった平成30年間。次の時代ものんきなドラマが成立することは難しいだろう。どんな女が「勝ち」「負け」るのか。そればっかりじゃ、ちょっと疲れる気もするけど。 
2018.12.26 16:00
NEWSポストセブン
平成の高視聴率ドラマ1位は『半沢直樹』、3位は『ミタ』
平成の高視聴率ドラマ1位は『半沢直樹』、3位は『ミタ』
「昭和では娯楽の王様だったテレビが、2000年頃からインターネットや録画機器の発達で、視聴率の上がりにくい時代になった」と言うのは、テレビ解説者でコラムニストの木村隆志さん。その位置づけが大きく変容したテレビだが、平成の時代ではどんな番組が人気だったのだろうか。平成の「ドラマ高視聴率ランキング」を紐解いてみたら、意外な結果となった──。【ドラマ平均世帯視聴率】(ビデオリサーチ/過去の視聴率データ「ドラマ高世帯視聴率番組」【関東地区】より)第1位 『半沢直樹』最終回(TBS) 42.2%第2位 『Beautiful Life~ふたりでいた日々~』最終回(TBS) 41.3%第3位 『家政婦のミタ』最終回(日本テレビ) 40.0%第4位 『ひとつ屋根の下』11話(フジテレビ) 37.8%第5位 『GOOD LUCK!!』最終回(TBS) 37.6%第6位 『家なき子』最終回(日本テレビ) 36.8%第7位 『HERO』8話(フジテレビ)、『HERO』最終回(フジテレビ)36.8%第9位 『101回目のプロポーズ』最終回(フジテレビ)、 『ロングバケーション』最終回(フジテレビ) 36.7% 1995年にWindows95が登場し、一般家庭にインターネットが普及。それを機にテレビドラマの視聴率が低迷したが、ネットが追い風になったドラマもある。「1位の“半沢”と3位の“ミタ”は理想的なパターンでした。ネットの口コミで評判を呼び、視聴率が徐々に上昇。満を持して最終回を迎え、高視聴率を叩き出す。ネットを味方につけたのです」(木村さん)。「それまでのドラマは、恋愛が主要テーマだった。しかし、“半沢”は銀行など、日常生活になじみが薄い業界のシリアスな物語でもヒットすることを証明した。加えて、ストーリーの面白さ、演出、俳優の演技力など本質も問われている」(マーケティングコンサルタント・西川りゅうじんさん)※女性セブン2019年1月3・10日号
2018.12.21 11:00
女性セブン

トピックス

政界から安倍家が消えるとなれば、安倍洋子さんはどう思うのか(写真/共同通信社)
安倍氏国葬に「後継候補の実兄長男が欠席」 安倍家の「断絶危機」が表面化
NEWSポストセブン
山本耕史
山本耕史 庶民派スーパーで見せたガチムチ「タンクトップ姿」鎌倉殿キーマン「圧巻の肉体美」
NEWSポストセブン
坂本勇人の女性スキャンダルをTV局などが報じない理由は?(時事通信フォト)
坂本勇人の女性スキャンダル、巨人CS消滅でも収束せず 厳しいシーズンオフか
NEWSポストセブン
弘中綾香アナ・田中みな実
弘中綾香アナ、資産15億円社長と結婚で「フリー転身」秒読み 田中みな実との競合は大丈夫か
NEWSポストセブン
エリザベス女王、プレッシャーからの“逃げ道”となった日記と「家族」の存在
エリザベス女王、プレッシャーからの“逃げ道”となった日記と「家族」の存在
女性セブン
巨人・原辰徳監督は3年契約の2年目(時事通信フォト)
Bクラス監督が続々辞任も巨人は原監督続投濃厚 かつて何度も名前の挙がった「江川卓監督」が実現しないワケ
NEWSポストセブン
作中ではシリアスな表情も多いが、オフの2人は常に笑い合っている。公私ともに共有する時間は多い。「正月は毎年、山口は俺の家にいるんだよね(笑い)」(本宮)
任侠シリーズ『日本統一』が地上波ドラマ化 本宮泰風&山口祥行「好みの俳優を見つけて」
女性セブン
ディナーショーを中止した丘みどり
丘みどりディナーショー中止は「秋篠宮家のせい」はデマ 広がる偽情報に名古屋観光ホテル「全く無関係」
NEWSポストセブン
工藤静香、2人の娘への“帝王学”「仕事場には電車で」「スタッフの前でも厳しく注意」
工藤静香、2人の娘への“帝王学”「仕事場には電車で」「スタッフの前でも厳しく注意」
女性セブン
互いに認め合い、激動の80年代を駆け抜けたふたり
中森明菜と松田聖子、認め合っていた2人 かつて飛び交った不仲説の真実
週刊ポスト
町田啓太と玄理の熱愛は5年前から
【全文掲載】町田啓太が4才年上国際派女優と“トイプードル同棲” 仕事好調の裏に彼女の支え
女性セブン
両陛下のファッションはイタリアの新聞社から絶賛された(GettyImages)
エリザベス女王国葬、弔意を届けた「喪服姿のトップレディたち」その注目ファッション
女性セブン