ビジネス

スタッドレスタイヤ新潮流 太平洋側でも1年中履きっぱなし

 モテ車を解説する「週刊ポスト」連載の「死ぬまで カーマニア宣言!」。今回は、スタッドレスタイヤの新たなムーブメントについて。これまでにクルマを40台買ってきたフリーライター・清水草一氏(53)が、突然の雪見温泉ドライブにも動じないで済むスタッドレスタイヤの使用法ついて解説する。

 * * *
 昨年あたりから、スタッドレスタイヤの新たなムーブメントが生じている。それは、「太平洋側で1年中スタッドレス履きっぱなし」方式だ。

 スタッドレスタイヤの使用時期は、通常12月から3月まで。春が来たら夏用タイヤに履き替えないと、摩耗してすぐにダメになる。ところが近年の技術革新により、スタッドレスタイヤの寿命が長くなり、ずーっと履いたままでもかなり持つようになってきた。これならタイヤの置き場所にも困らず、メリットは大きい。

 銘柄で言うと、ダンロップの『ウインターマックス』が最もオススメだ。このタイヤはロングライフをウリにしている。昨年これを長期テストした自動車ライターのマリオ高野氏は言う。

「あえて春から秋の雪のない季節に約2万3000km走行しましたが、タイヤの溝は約2mmしか摩耗しませんでした。その後、長野県の女神湖などで氷上走行を試しましたが、駆動力と制動力については、ほとんど性能が落ちていませんでした」

 2万km余で2mmの減りなら、約5万km持つ計算になる。タイヤは経年劣化もするので、5万kmまで雪上性能が持つかは保証できないが、一般的な使い方なら最低3年間は履きっぱなしでいけるだろう。

 ちなみに私も現在、愛車のアクアで「1年中スタッドレス履きっぱなしテスト」を実行中だ。銘柄はピレリ。1年余で1万2000kmを走り、溝の摩耗は約2mm。ピレリのスタッドレスタイヤはダンロップより安いが、履きっぱなしの場合の寿命は2年と見た方がよさそうだ。

 スタッドレスタイヤを履きっぱなしで3年ごとに交換し、常時美女との雪見温泉ドライブに備えるというカーライフは、アクティブかつポジティブである。もちろん、太平洋側を豪雪が襲い、交通がマヒした場合も、颯爽と美女を救援に行ける。頼れるオッサンを演出するには、安い投資ではないだろうか?

※週刊ポスト2016年1月1・8日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
維新はどう対応するのか(左から藤田文武・日本維新の会共同代表、吉村洋文・大阪府知事/時事通信フォト)
《政治責任の行方は》維新の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 遠藤事務所は「適正に対応している」とするも維新は「自発的でないなら問題と言える」の見解
週刊ポスト
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
《自維連立のキーマンに重大疑惑》維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 元秘書の証言「振り込まれた給料の中から寄付する形だった」「いま考えるとどこかおかしい」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《バリ島でへそ出しトップスで若者と密着》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)が現地警察に拘束されていた【海外メディアが一斉に報じる】
NEWSポストセブン
大谷が語った「遠征に行きたくない」の真意とは
《真美子さんとのリラックス空間》大谷翔平が「遠征に行きたくない」と語る“自宅の心地よさ”…外食はほとんどせず、自宅で節目に味わっていた「和の味覚」
NEWSポストセブン
神奈川県藤沢市宮原地区にモスクが建設されることが判明した(左の写真はサンプルです/右は時事通信フォト)
「建設予定地には豚のフン由来の肥料が…」イスラム教モスク建設への反対派陳情を藤沢市議会がすべて「不了承」《激しい論争の影には地元の冷静な声も》
NEWSポストセブン