ビジネス

デラックスホテルが開業ラッシュ 全国最旬エリアを識者解説

開業間近の「ストリングスホテル名古屋」

 新年になっても中国人が福袋を“爆買い”する光景が見られるなど、日本全国で訪日外国人旅行者が増え続けている。それに伴い、ますます深刻になっているのが「ホテル不足」だ。政府は民泊の規制緩和を進める方針だが、課題は多い。

 もちろん、国内外のホテル業界も、この好機を逃すまいと今年は開業ラッシュに沸きそうだ。ホテル評論家の瀧澤信秋氏に「2016年注目のホテル」を挙げてもらった。

 * * *
 観光が元気だ。訪日外国人客の増加が著しい。2013年には訪日外国人客は1000万人を突破、2014年は1341万人に達し2015年は11月までの累計で1796万4400人(日本政府観光局〈JNTO〉推計値)。政府は東京オリンピック開催年となる「2020年に2000万人」を目標に掲げてきたが、かなり前倒しで達成することになりそうだ。

 観光に欠かせないホテルも元気だ。稼働率や客室単価も上昇、2015年はホテルがとれない「ホテル難民問題」や「民泊問題」も話題になった。都心部には外資系ホテルの進出も顕著。また、各地でビジネスホテルの新規開業も相次いでいる。2016年注目のホテル動向についてみてみたい。

 すでに注目されているトピックとして、7月開業の「星のや東京」が挙げられる。大手町の一等地に客室数84、平均客室単価(食事を含まない)8万~10万円のラグジュアリー空間が誕生する。

 同じく東京駅周辺としては、丸の内に1月15日開業する「オークウッド プレミア 東京」にも注目だ。中・長期滞在型のサービスアパートメントだが、1泊の滞在も可能とのことでホテルとしての利用価値も高そう。サービスアパートメントのホスピタリティは、一般的なホテルと一味違い、ゲストとの距離が近いので新鮮なステイが期待できそうだ。

 都心へのデラックスホテル進出は続く。「赤プリ」の愛称で親しまれたグランドプリンスホテル赤坂の跡地開発プロジェクト「東京ガーデンテラス紀尾井町」には、「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」が夏頃開業予定。ホテル・オフィス棟の上層 7 フロア(30~36 階)を占める。既存のプリンスホテルとは異なる最上級のカテゴリーとなる。

 定番人気のホテル「ディズニーホテル」では、国内で4番目となる「東京ディズニーセレブレーションホテル」が6月1日に開業。既存のディズニーホテルとは異なる宿泊主体型ホテルということで、シンプルな設備で気軽に快適な利用が期待できる。もちろんパークをモチーフにした装飾や、人気の宿泊者特典は約束される。

 名古屋では久々のデラックスホテル開業。「ストリングスホテル 名古屋」が1月21日にオープンする。

 名古屋駅の南に広がる大規模再開発エリア「都市計画ささしまライブ24地区」という立地で名駅から徒歩3分。ゲストルームは「ハイセンス」「ハイクォリティー」「ウェルネス」をコンセプトに様々なアプローチを試みる。同地区では2017年秋に、名古屋初となるプリンスホテルの開業も予定されており、今後注目のエリアといえる。

 京都へは近年外資系デラックスホテルの進出が続いている。2014年には「ザ・リッツ・カールトン京都」が二条川端に、2015年には、スターウッド ホテル&リゾートの最高級カテゴリーホテルブランド「ラグジュアリー コレクション」として日本初進出の「翠嵐(すいらん) ラグジュアリーコレクション ホテル 京都」が嵐山にオープンした。

 今年はオーカナダ発の高級ホテルチェーン「フォーシーズンズ ホテル 京都」が東山五条に開業する。いずれも外国人富裕層をターゲットにしたホテルだ。

関連記事

トピックス

米倉涼子
《米倉涼子の自宅マンション前に異変》大手メディアが集結で一体何が…薬物疑惑報道後に更新が止まったファンクラブは継続中
火事が発生したのは今月15日(右:同社HPより)
《いつかこの子がドレスを着るまで生きたい》サウナ閉じ込め、夫婦は覆いかぶさるように…専門家が指摘する月額39万円サウナの“論外な構造”と推奨する自衛手段【赤坂サウナ2人死亡】
NEWSポストセブン
自らを「頂きおじさん」と名乗っていた小野洋平容疑者(右:時事通信フォト。今回の事件とは無関係)
《“一夫多妻男”が10代女性を『イヌ』と呼び監禁》「バールでドアをこじ開けたような跡が…」”頂きおじさん”小野洋平容疑者の「恐怖の部屋」、約100人を盗撮し5000万円売り上げ
NEWSポストセブン
ヴァージニア・ジュフリー氏と、アンドルー王子(時事通信フォト)
《“泡風呂で笑顔”の写真に「不気味」…》10代の女性らが搾取されたエプスタイン事件の「写真公開」、米メディアはどう報じたか 「犯罪の証拠ではない」と冷静な視点も
NEWSポストセブン
来季前半戦のフル参戦を確実にした川崎春花(Getty Images)
《明暗クッキリの女子ゴルフ》川崎春花ファイナルQT突破で“脱・トリプルボギー不倫”、小林夢果は成績残せず“不倫相手の妻”の主戦場へ
週刊ポスト
超有名“ホス狂い詐欺師風俗嬢”だった高橋麻美香容疑者
《超有名“ホス狂い詐欺師風俗嬢”の素顔》「白血病が再発して余命1か月」と60代男性から総額約4000万円を詐取か……高橋麻美香容疑者の悪質な“口説き文句”「客の子どもを中絶したい」
NEWSポストセブン
迷惑行為を行った、自称新入生のアビゲイル・ルッツ(Instagramより)
《注目を浴びて有料サイトに誘導》米ルイジアナ州立大スタジアムで起きた“半裸女”騒動…観客の「暴走」一部始終がSNSで拡散され物議に
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《異なる形の突起物を備えた光沢感あるグローブも…》10代少女らが被害に遭った「エプスタイン事件」公開された新たな写真が示唆する“加害の痕跡”
NEWSポストセブン
「みどりの『わ』交流のつどい」に出席された秋篠宮家の次女、佳子さま(2025年12月15日、撮影/JMPA)
佳子さま、“ヘビロテ”する6万9300円ワンピース 白いジャケットからリボンをのぞかせたフェミニンな装い
NEWSポストセブン
オフシーズンを迎えた大谷翔平(時事通信フォト)
《大谷翔平がチョビ髭で肩を組んで…》撮影されたのはキッズ向け施設もある「ショッピングモール」 因縁の“リゾート別荘”があるハワイ島になぜ滞在
NEWSポストセブン
愛子さまへのオンライン署名が大きな盛り上がりを見せている背景とは(時事通信フォト)
「愛子さまを天皇に!」4万9000人がオンライン署名、急激に支持が高まっている背景 ラオス訪問での振る舞いに人気沸騰、秋篠宮家への“複雑な国民感情”も関係か
週刊ポスト
群馬県前橋市の小川晶前市長(共同通信社)
「再選させるぞ!させるぞ!させるぞ!させるぞ!」前橋市“ラブホ通い詰め”小川前市長が支援者集会に参加して涙の演説、参加者は「市長はバッチバチにやる気満々でしたよ」
NEWSポストセブン