2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(AFP PHOTO / UNITED STATES DISTRICT COURTFOR THE SOUTHERN DISTRICT OF NEW YORK)
少女売春あっせんの容疑で2度にわたって逮捕された米富豪ジェフリー・エプスタイン元被告(享年66)。2度目の逮捕後、本裁判開始前の2019年8月10日(現地時間、以下同)に刑務所で勾留中に元被告が死亡して6年が経つが、現在、事件は大きな展開を迎えている。
通称“エプスタイン事件”は、まだその全貌が明らかになっていない。複数の訴訟内容によれば、11歳の少女を含む少なくとも数十人の被害者がおり、大規模な“搾取のネットワーク”を抱えていたと見られている。
さらにエプスタイン元被告は政財界とも太いパイプを持っており、そういた大物たちを“顧客”として自身の豪邸や所有する島に迎え入れていた疑惑が持たれている。大手紙国際部記者が語る。
「エプスタイン元被告は1990年代〜2000年代の長期間にわたって、おびただしい数の少女たちに性的虐待をしていた疑いがあります。日本においてジャニー喜多川氏の問題が波紋を広げたように、アメリカでも権力者による性的搾取、そして被害者らの訴えが黙殺されてきたことに対する怒りや、事件の全貌を明らかにすることを望む声が日に日に大きくなっています」
そんななか、12月12日に米・下院監視委員会の民主党の委員が、エプスタイン財団から入手した写真を新たに公開。そこには、数々の大物たちが写り込んでいた。
「マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏やビル・クリントン元大統領、イギリスの実業家リチャード・ブランソン氏、アンドリュー元英王子らの、元被告との親交を裏付ける写真が一挙に公開されました。なかにはドナルド・トランプ大統領が6名の女性に囲まれている写真もありました。
トランプ大統領が元被告と親交があったことは本人も認めています。ただ、元被告の刑事告訴前から関係を断ち切っていると説明しており、明確に“エプスタイン事件”との関与を否定している。今回公表された写真も、直接的に事件との関連を証明するものではありません」
