中国ショックが尾を引く中、それにもかかわらず、インデックスファンドが注目されているのは、インデックスファンドの商品性が大きく改善しているためである。

 まず、従来よりも運用コストを引き下げたインデックスファンドが登場している。例えば、9月より一般販売が開始された、「三井住友・日本債券インデックスファンド」(三井住友アセットマネジメント)は、信託報酬が0.1728%(税込。以下同)と、既存の同じカテゴリーのファンドの約3分の1程度となっている。この水準は、同カテゴリーの上場投資信託(ETF)の信託報酬をも下回るものだ。

 運用会社の三井住友アセットマネジメントからは、他にも3本のファンドが同時期に一般販売されているが、いずれも最低水準の信託報酬を実現。もともと、確定拠出年金(DC)向けとして販売・運用されていたため、新しくファンドを組成するよりも、運用側の費用が割安となる点を活かしている。

 DC向けファンドを一般販売するケースは、以前からあり、低い信託報酬が魅力だった。それが、ここにきて、さらに引き下げられた格好だ。コストはファンドのパフォーマンスに直結するだけに、こうしたファンドが増えていくことを期待したい。

 また、ニッセイアセットマネジメントには、「購入・換金手数料なしシリーズ」というインデックスファンドのシリーズがある。購入時の販売手数料が無料の「ノーロード型」と呼ばれるファンドは多いが、換金手数料も無料となるファンドは珍しい。2015年に入ってから、JPX日経400に連動するタイプや、バランス型も設定されている。

※マネーポスト2016年新春号

関連キーワード

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン