子供の理想の人数は「2人以上」が実に79.6%。10組の夫婦のうち8組が2人目を望みながら、そのうち75%が2人目の壁を感じている──。これは、一般財団法人ワンモアベイビー応援団が、結婚年数が14年以下の既婚者約3000名に聞いた「2015年版意識調査」結果によるもの。
壁を感じる理由を聞くと、圧倒的に多いのは「経済的な理由」(86.5%)。続いて「第一子の子育てで手一杯」(43.6%)、「年齢的な理由」(42.2%)と続く。
そこからは欲しいのに産めない、そんなジレンマを抱えながら、仕事に子育てに懸命に取り組んでいる姿が浮かび上がった。
元少子化対策担当大臣で、ワンモアベイビー応援団理事長でもある参議院議員の森まさこさんは、とりわけ高い障壁となっている「経済的な理由」の解消に力を入れたいと強調する。
「やはり、出生率が高い地域や国を見ると、子育て支援にお金をかけています。例えば福島県の磐梯町という地域では、10年以上も前から手厚い支援をしていて、この少子化時代に多子世帯が増え続けているんですよ」
磐梯町では2004年度から幼稚園の保育料を一律無料化。保育園の料金も国の基準の3分の1程度に下げている。2009年度からはファミリー層に2階建ての戸建てを町営住宅として提供し、第一子がいると家賃は月4万円。2人目、3人目が増えるたびに数千円ずつ安くなる制度を設けている。
「磐梯町のように、自治体が国に先駆けて少子化対策に取り組むケースは少なくありません。安倍総理にはこうした例を紹介し、国から地方自治体に子育て支援の予算を出すように取り計らってもらいました。国から予算がおりれば、自治体は子育て支援の負担の分を、別の支援に回して手厚くできますから」(森さん)
※女性セブン2016年2月11日号