私は外国暮らしが長いが、外から見ると日本人ほどナイーブ、良く言えば心のきれいな国民はいない。嘘を嫌い、心の清潔さを大切にする、それ自体は素晴らしい国民性だ。

 しかし、国際社会ではこれが最大の欠点となる。端的に言えば、世界は虚偽と暴力で成り立っており、そこでは自国の利益を最大限に主張する戦いが日夜、繰り広げられている。人間と人間ならわかりあえるが、国と国は別だ。魔物が住む国際社会で日本人の清廉さは全く通用せず、必ず国家の滅亡につながる。ゆえに安全保障を他国に頼らず、自立した国になることが何より肝要なのだ。

 安倍首相は昨年11月、超党派議連の会合で「憲法改正は自民党立党の原点」と主張し、今夏の参院選を見すえて憲法改正を推進する勢力の結束を強める呼びかけをした。「70年談話」が不本意な譲歩におわった首相が、憲法改正に向けた揺るがぬ信念と覚悟を示した発言と理解する。それゆえ今年こそ、全身全霊をかけて憲法改正に邁進してほしい。

【PROFILE】1947年大阪生まれ。京都大学卒業。ケンブリッジ大学大学院修了。京都大学大学院教授を経て現職。『迫りくる日中冷戦の時代』(PHP新書)など著書多数。

※SAPIO2016年2月号

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