裁判後、女性セブン記者は美津さんを訪ねた。真っ白な雪をかぶった段々畑や山肌が迫る谷間を抜け、さらさらと流れる清流を眼下に見ながら、いくつもの小さなトンネルを抜けた東北の海沿いの町にぽつんと建つ小さな家に美津さんは親族と暮らしていた。

 錆びたトタン屋根に、風雨にさらされ崩れそうな板壁で、インターホンや表札などはない。入り口らしい引き戸から中に声をかけると、美津さんが出てきてくれた。

「今は本当に毎日の生活だけでいっぱいで。何をする気もなくて、前に進まなきゃいけないと思うんだけど、とてもとても…」

 足を引きずり腰をかがめ、それでもしっかりとした口調でそう話す美津さんは今、年金を頼りに弟の面倒を見ているのだという。

 一方娘は、都内の閑静な住宅街にある一戸建てに住んでいた。3階建ての家のガレージには外車が停まっており、美津さんの暮らし向きとは雲泥の差だ。家を訪ねたが、こちらはインターホン越しに女性の声で、「お手伝いなのでわかりません」と繰り返すのみ。今後、娘側が控訴をしてくる可能性も充分あり、遺産をめぐる争いからはまだまだ目が離せない。

※女性セブン2016年2月25日号

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