国際情報

豪で新たなデモ 日韓合意が世界の反日勢力を目覚めさせる

豪州ブリスベンでの抗議デモ AJCN提供

 日韓両政府による慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な合意」は、海の向こうで新たな反日デモの火種となった。一昨年の夏、オーストラリア・シドニー郊外で起こった韓国系ロビイストらによる「慰安婦像設置」運動に対し、現地在住の日本人として異を唱え、設置を阻止した山岡鉄秀氏が現地の最新事情を報告する。

 * * *
 1月6日、豪州・ブリスベンの日本総領事館前に詰めかけたおよそ15人の若い韓国系住民は、〈日本が強要した性奴隷に抗議する〉〈日本は慰安婦に心から謝罪せよ〉などのプラカードを掲げ、「20万人の女性が性的な奴隷にされた」と訴えるビラを配った。

 この日は昨年末の日韓慰安婦合意を受け、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)が世界に呼びかけた抗議デモの当日。ブリスベンで反日デモが行われるのは初めてのことだ。

 これまで動きのなかった豪州の地方都市でなぜデモが起きたのか。鍵は合意後の岸田文雄外相の声明文にある。

 声明では、慰安婦問題は〈当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題〉とされた。世界では、日本が、「軍が関与した女性の人権侵害」と明確に認めたものと受けとられている。

 多くの日本人は「強制連行と法的責任は認めておらず、『解決済み』とする従来の立場を守った」と評価するが、海外メディアは、「日本政府がついに性奴隷を認め、安倍晋三首相が謝罪した」との論調が主流なのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
ヒグマが自動車事故と同等の力で夫の皮膚や体内組織を損傷…60代夫婦が「熊の通り道」で直面した“衝撃の恐怖体験”《2000年代に発生したクマ被害》
NEWSポストセブン
対談を行った歌人の俵万智さんと動物言語学者の鈴木俊貴さん
歌人・俵万智さんと「鳥の言葉がわかる」鈴木俊貴さんが送る令和の子どもたちへメッセージ「体験を言葉で振り返る時間こそが人間のいとなみ」【特別対談】
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン