◆佐藤氏側は逆告訴を検討
「彼女は不仲になった私のことを『支部長ヤメロ』とまで毒づいたから、その私を通じて寄付をもらった事実を消してしまおうと思ったんでしょう。パニックになって秘書に1社分の100万円を私の郵便ポストに投げ込ませたんです」
出来氏は郵便ポストの100万円を再び佐藤氏の秘書に突き返した。その後、佐藤氏側はもう一度100万円をポストに入れたといっているが、出来氏は受け取っていないという。現在、肝心の現金は「行方不明」になっているのだ。
出来氏は佐藤氏側を、政治資金規正法違反で刑事告発する準備をしている。一方の佐藤氏側も、事務所の女性が本人に代わり、「告訴するにしても内容が虚偽なので、虚偽告訴罪として検討せざるを得ないとお答えしています」ときっぱり。
「本来は寄付に関するチェック項目を確認した上で振込用紙でご寄付いただくのがうちのやり方なので、(200万円の)現金はいったん“預かり金”とした上で適切な処理をする必要があったんです。実際、出来氏の枚方市支部から現金を受け取ったわけではないので、そこで領収書を処理するという話は聞いていません。
結局、手元には置いておけないお金だと考えて返金する必要があったので、1社分の100万円はその社に返し、もう1社分の100万円は受け取ってもらえなかったので、仕方なく出来氏のポストに投函せざるを得なかったのです。実は自民党本部からは、こういうことは困ると出来氏に対して厳重注意があったと報告を受けています」
ところがこれも出来氏側は「厳重注意など受けてない」と堂々巡り。党本部も「もめていますね。困ったな。党本部としてコメントできるものはないんです」(報道担当)と弱り切っている。なんとも感情的な内ゲバだ。
※週刊ポスト2016年3月4日号