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佐藤ゆかり議員 自民幹部と「ポストに現金100万円」泥仕合

「女三界に家なし」を地で行くのがこの人、選挙のたびに選挙区が変わる佐藤ゆかり・衆院議員(54)だ。「大阪に骨を埋めます」と宣言したはずが、その大阪の自民党内で深刻なトラブルを起こしている。

「彼女は私が大阪に連れてきた人ですから。こんなやり方許せる問題ではない」

 そう唇を震わせるのは前・大阪府議で自民党枚方市支部長の出来成元(でき・しげちか)氏。前回総選挙で佐藤氏を大阪11区に鞍替えさせ、選挙を仕切って当選させた「恩人」ともいえる人物だ。ところがその彼が、いまや佐藤氏の刑事告訴を検討しているというから穏やかではない。本誌記者がそのことで電話すると、実に60分以上にもわたり、佐藤氏への批判をまくしたてたのだ。

「高飛車だけならいいですが、あの人は常識がないので始末が悪い。佐藤さんが大阪から出たがっていると聞いて東京のレストランで初めて会ったとき、何ていったと思います? 『私はこのまま参院選に出れば100%当選する。大阪11区から衆院選に出るには担保が欲しい。近畿比例ブロックの1位にしてくれ』ちゅうんですわ。

 わしはいち府会議員でっせ。そんな権限あるわけない。この人、10年近く議員をやって、自民党の組織がどうなっているのかすらわかっていないんだなと呆れて、とても面倒見きれんと思ってお断わりしたんです。それでも幹部から頼まれて支援することにした。それが間違いの始まりですわ」

 ケンカの発端となったのは前回の総選挙後、出来氏が仲介して佐藤氏に渡した後援会企業2社分200万円の献金だ。出来氏曰く、佐藤氏は当初、献金を断わっていたが、選挙事務所の内装費として業者から高額な請求が来ると、態度が変わったという。

「内装費が200万円足りなくなると、佐藤さんが『あの200万円まだもらっていなかったですね。もらってきてください』というんですわ。私が領収書切ってもらえますかというと、『切れない』という。私も選挙を通じて彼女が理屈が通じない人だとわかったので、それならいったん私の党支部が受け取って領収書を出しておきますということになったんです」

 出来氏は2社から200万円を受け取り、佐藤氏に直接渡したという。内装費用は無事支払われた。ところが、地元の枚方市長選をめぐって2人の関係が悪化すると事態はこじれる。

 出来氏は自分の自民党枚方支部の政治資金収支報告書に「佐藤氏に200万円寄付」と記載していたが、“受けた側”の佐藤氏が記載していなかったことが問題視されると、佐藤氏は会見で「預かり金という認識。(政治資金収支報告書の不記載は)問題ない」と否定し、泥仕合に発展したのだ。

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