芸能

女性司会者Kも被害 手が込んだテレビ界のいじめの実態

『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京系)で勃発した“石坂浩二いじめ”騒動は、視聴者に大きな衝撃を与えた。74歳で大ベテランの石坂がはるかに年下のスタッフから嫌がらせと思われても仕方のない仕打ちを受けたことに加え、「収録中の発言をほとんど編集でカットする」という、テレビならではの手口だった。

 その背景には「ギャラが高額な石坂をリストラすることが目的だったのでは」という説が囁かれたが、芸能評論家の三杉武氏は、近年のテレビ業界の事情をこう説明する。

「テレビ業界は広告収入減などを理由に予算縮小傾向です。制作側は安い制作費で番組を作ることを求められ、それができる優秀なスタッフの発言力が増している。それが石坂さんのような事件を生んだ原因でしょう」

 石坂と似たような形で、人気番組を追われた民放の女性司会者・Kがいる。番組関係者が声を潜める。

「番組が好調なときは、Kさんが美しく映るように、ライティングでシワを飛ばして色白に見せたり、痩せて見えるようなカメラワークを駆使していました。

 ところが、やがて彼女のギャラが予算を圧迫しているという意見が出始めると、そうした“細工”をやめた。そうすると当時40代後半だった彼女は普通のおばちゃんのように見えてしまう。“老けた”“衰えた”といった視聴者の評判が立つようになったことを気にしてか、彼女は収録を休みがちになってしまったんです。

 それに追い討ちをかけるように、番組スタッフが週刊誌などに“収録をドタキャンしてばかりで現場は迷惑している”といった情報を流していたそうですから手が込んでいた。テレビの世界は本当に怖いと思いました」

 その後、この女性司会者は降板し、それ以降はテレビに映ることはなくなった。

 本誌が前号で報じた『笑点』(日本テレビ系)の座布団運び・山田隆夫(59)が、冒頭の挨拶で「座布団と幸せを運ぶ山田隆夫です」の一言しか発しなくなったという騒動でも、「制作サイドが山田を降板させるためにいじめたのでは?」という声が上がった。やはりキャスティングを巡る問題は、いじめ疑惑が囁かれる“火種”になりがちなようだ。

※週刊ポスト2016年3月4日号

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