「エキストラの仕事で学校も休みがち。たまに出る算数の授業なんてちんぷんかんぷんです。貧血で倒れるので体育も教室からぽつんと眺めてるだけ。だから喜々として撮影所に通っていましたよ。それと当時、隣に住んでいたお姉さんが芸術系の大学に通っていて、読み終わった芸術誌を分けてくれた。そこには俳句も絵画も篆刻も全部入っていて、夢中になって読んだものです。だからぼくにとって本は師であり、友達なんです」

 俳句は父も母もたしなんでいた。

「女優の松岡みどりさん(70才)と舞台をご一緒している際、『初芝居女樂屋の笑ひ聲(こえ)』と詠んだら褒めていただいて。そこからですね。俳句では、うれしいとかかなしいという言葉を極力排除しながらも、そこから感情がにじみ出てくるところに美を感じます。ぼくは“月がきれいですね”というような句より、(胸の部分に手を置いて)人間の気持ちを揺さぶるような句にこだわっていきたい」

 俳句教室の生徒からは「小倉先生の『早春や恋もしなくちゃなんないし』が大好き!」という声が。

「長生きはしたいです。ひ孫も見たいし(子供は4人、孫4人!)、映画も作りたいし、ギターも俳句も…やりたいこといっぱいなので(笑い)」

撮影■浅野剛

※女性セブン2016年3月17日号

関連記事

トピックス

大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
「What's up? Coachella!」約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了(写真/GettyImages)
Number_iが世界最大級の野外フェス「コーチェラ」で海外初公演を実現 約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン