「この番組のプロデューサーの1人、吉川(邦夫)さんからある時、“渉さんは映像に興味ないの?”って聞かれたんです。もちろん興味はあったのですが、ぼくには向いてないだろうなって思っていたところ、“今度、三谷さん脚本の大河で渉さんに合う役があるから、やってみない?”と言ってくださったんです」
もともと2009年の連続人形活劇『新・三銃士』(NHK)のポルトス役や舞台『三谷版 桜の園』に出演するなど、三谷作品とは大きなかかわりがあった。
「三谷さんからも同じ時期に“来年のスケジュールあいてる?”と言われて。今から映像の世界って右も左もわからないけど、もう何としてもやりたいっていう気持ちが沸き上がってきましてね(笑い)」
台本の読み合わせ、スタジオでの撮影、ロケの何から何まで初めての経験だ。
「撮影していると周りも甲冑を着た戦国武士がたくさんいるわけでしょう? なんだか戦国時代にタイムスリップしたみたいで不思議な感覚です。才能あふれる魅力的な役者さんたちと、普段とは違う空間を体験できて、これほど役者みょうりに尽きることはないなって思います」
現在、『真田丸』でのシーンはないが、今後、再びお茶の間に茂誠として登場するとも。茂誠さまの再登場が待ち遠しい。
【Profile】
たかぎ・わたる●1966年7月25日生まれ、千葉県出身。1988年アニメ『ミスター味っ子』(テレビ東京系)で声優デビュー。代表作に『名探偵コナン』(日本テレビ系)の小嶋元太、高木刑事や人形劇『シャーロック ホームズ』(NHK)のワトソン役など。NHK大河ドラマ『真田丸』では重要な役どころである小山田茂誠を熱演し、話題に。
撮影■田中智久
※女性セブン2016年4月14日号