芸能

滝沢秀明 滝沢歌舞伎は言葉がわからなくても通じる演出に

 滝沢秀明主演・演出による『滝沢歌舞伎2016』(東京・新橋、4月10日~5月15日まで)がいよいよ幕を開ける。舞台は2006年に『滝沢演舞城』としてスタートし、10年目となった昨年は、初の海外公演としてシンガポールでも上演された。そこで刺激を受けた滝沢は原点回帰を試みる。それは昔に戻るという意味ではなく、“新しい滝沢歌舞伎”をスタートさせるということだった。

 昨年のシンガポール公演では、滝沢が宙を舞うたび歓声が沸き上がった。口笛を吹く人もいれば、声を出す人も。その場で感情が伝わってくる舞台は、新鮮だったという。

「日本では、静かに舞台を見て最後に拍手していただくんですけど、シンガポールではひとつひとつの技に対してリアクションしてくれるんで、ぼくらも気持ちがいいんですよ。拍手ひとつにとっても、いま自分に向けてのものだってのが伝わってきますからね。それが本来のショーの見方だと思うんですけど、日本じゃまだ定着していないですよね。拍手にしろ、スタンディングオベーションにしろ、誰かが先陣切ってやらないとやってくれないところがあって。それを今年から変えていけたらなって思っているんですよ」(滝沢・以下「」内同)

 海外公演ならではの醍醐味を味わった滝沢の新たな挑戦が始まった。

「いままで日本人のお客様をターゲットにした舞台構成だったんですけど、どの国のお客様にも伝わるエンターテインメントを作りたいと思ったんです。言葉がわからなくても通じる演出に変えていきたいなって。原点に戻るって言い方をしてきたんですが、それは昔にもどるという意味ではなく“新滝沢歌舞伎”のスタートなんです」

 新たな滝沢歌舞伎のスタートには、先輩であるV6の三宅健をサプライズとして迎えた。

「なんで? っていうキャスティングにしたかったんです。皆の想像を超えるようなかた…ということで、健くんにお願いしました。ぼくは毎年“スペシャル歌舞伎”という気持ちでやっているんです。スペシャルこそがお客さんへのプレゼントなので。健くんに依頼したもののOKがもらえないまま2人で食事をすることになりました。

 断られたらどうしようってのもありましたが、会ってくれるっていうことは悪い返事でもないだろう…なんて思いながら。プライベートで会ったことがなかったから、初めましてから始まって自分のスタンスを語りました、延々4時間(笑い)。なのに返事がもらえないんですよ。終わりが全然見えなくて、あの…そろそろ…どっちなんですか? って聞いちゃいましたよ。そしたら健くん“滝沢に教わるつもりでやるよ!”って。カッコよくないですか? なかなか言えないですよ!!」

 とまるで兄を自慢する弟のような表情で滝沢は続けた。

「最初から受けてくれるつもりだったみたいなんですけど、どういうつもりで自分を選んだのかを聞きたかったようです。“おれもこの時間、勉強するつもりでやるよ。この作品はお前の作品だから”と言って、一歩引いた言い回しで。この言葉を聞いて、健くんにお願いしてよかったなってしみじみ思いました。おれの目に狂いはなかった!って」

 男同士じっくり話し合い、そこで『滝沢歌舞伎』はもとより、ジャニーズのショーを盛り上げたいという思いに賛同してくれたことが嬉しかったという。

「健くんには表現者として存分にやってほしいです。先輩の意見も大切にしたいし、出てよかったな、滝沢の言葉を信じてよかったなって最後に思ってもらえるように。健くんのファンのかたに、こんな三宅健が見たかった! って思ってもらえるようにしていきたい。それがぼくからのお返しだと思ってます」

※女性セブン2016年4月21日号

関連記事

トピックス

森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
日本人パートナーがフランスの有名雑誌『Le Point』で悲痛な告白(写真/アフロ)
【300億円の財産はどうなるのか】アラン・ドロンのお家騒動「子供たちが日本人パートナーを告発」「子供たちは“仲間割れ”」のカオス状態 仏国民は高い関心
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト