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「失感情症」にならないためには自然や芸術に触れることが重要

 昨年8月、妻の勤務先だった東京都港区にある弁護士事務所を急襲、妻に肉体関係を強要したとして、上司の国際弁護士(42才)を複数回殴った上で、局部を枝切りばさみで切断。さらに切り取った局部を共用トイレに流して、傷害と銃刀法違反に問われている、元プロボクサーで慶応大学法科大学院生だった小番一騎被告(25才)。

 現在もこの裁判は継続中だが、そのなかで注目が集まっているのが、事件に対してあまりにも他人事な発言を繰り返す小番被告の妻である。

 夫のことを「ペットのようだと思っていた」という妻は、決定的に想像力が欠如しているとの評も。自分の行動が他人にどんな影響を与えるかをまったく想像できず、他人と痛みを共有することもできないのだという。このような症状は「アレキシサイミア(失感情症)」と呼ばれている。

 アレキシサイミアは無自覚であることも多く、誰でもなりうるものだというが、睡眠不足が影響するケースもあるという。

 総務省・社会生活基本調査の最新データを例に日曜日の総平均睡眠時間で比較すると、男性は9時間23分だったのに対して、女性は8時間2分。男性より早く起き、遅くまで起きている様子がうかがえる。平日で見ればもっと時間は少ないはずだ。マーケティングライターの牛窪恵さんはこう話す。

「日本は今や世界有数の“女性が寝ていない国”です。だから、感情を奪われるリスクも大きい。これだけ家電が便利になったのに、女性が1週間に家事に費やす時間は平均156分。1976年の198分と、たいした差はありません。ストレスや睡眠不足で自律神経がやられるとウツを招きやすいですが、それが悪化すると失感情症(アレキシサイミア)にまで至ってしまうのです」(牛窪さん)

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