ライフ

働き盛りに増えるパニック障害 カウンセリング療法に効果

パニック障害で日常生活に支障をきたすことも(写真:アフロ)

 職場のストレスチェックが義務化されてから、間もなく半年──。長時間労働や過大なプレッシャー、上司・部下の人間関係の煩わしさなどが重なり、慢性的な“高ストレス状態”に陥っている人は多いのではなかろうか。

 そんな働き盛りのビジネスマンに増えているのが、突如発症する「パニック障害」だ。患者数は1000万人を超え、程度の差こそあれ10人に1人が経験するといわれている。近年、歌手の円広志、大場久美子、お笑いコンビ「中川家」の中川剛、韓流スターのイ・ビョンホンら有名人もパニック障害に苦しんだ過去をカミングアウトしている。

 パニック障害とはどんな病気なのか。現在も不定期に発症するという2人のビジネスマンが告白する。

「私は出勤の支度をしながら自宅で朝食を食べる時間帯に、足先からスーっと感覚がなくなり、意識を失いそうになることが度々あります。それと同時に過呼吸になり、全身は冷や汗でビッショリ。

『脳や心臓にかかわる重大な病気かもしれない』、『このまま気を失って死んだらどうしよう……』と考えるとますます症状はひどくなる。発作が起きた日は朝食を一口も食べられないどころか、パニックになってもすぐに降りられるよう、各駅停車で会社まで通っています」(IT系/30代A氏)

「クルマで通勤途中、えも言われぬ恐怖感に突然襲われ、目まいと手足のしびれで運転が困難な状態に。何度もコンビニの駐車場で休憩しなければ会社に辿り着けない状態です。

 現場作業でクルマ移動が欠かせない仕事なのに、『ここで発作が起きたら大事故になる』と思うと一人では運転できない。今では妻に送り迎えをしてもらうようになりましたが、助手席に乗っていても、しめつけられるような胸の痛みと、ふらふらと目が回り、現場事務所で休まなければ仕事ができない日もあります」(建設関係/40代B氏)

 2人の話からも分かるように、パニック障害は突如襲ってくる不安感と同時に、激しい目まいや吐き気、動悸などの発作が主な症状だが、その他、頭痛や腹痛、頻尿などさまざまな症状を伴うこともある厄介な心の病だ。

 では、うつ病とはどこが違うのか。精神科医の和田秀樹氏が補足する。

「どちらも不安障害と呼ばれる病気の中に含まれ、ストレス状態に長く置かれて神経の伝達物質のバランスが悪くなると、人によってうつになったり、パニック障害を引き起こしたりします。

 パニック障害は発作が出るとそのことばかり考えてしまい、自律神経を崩してしまいます。ひどい人は呼吸困難に陥ったり、失神したりと派手な症状が出て仕事や日常生活に支障が出る場合もある。患者さんにとっては非常につらい病気なのです」

トピックス

WSで遠征観戦を“解禁”した真美子さん
《真美子さんが“遠出解禁”で大ブーイングのトロントへ》大谷翔平が球場で大切にする「リラックスできるルーティン」…アウェーでも愛娘を託せる“絶対的味方”の存在
NEWSポストセブン
ベラルーシ出身で20代のフリーモデル 、ベラ・クラフツォワさんが詐欺グループに拉致され殺害される事件が起きた(Instagramより)
「モデル契約と騙され、臓器を切り取られ…」「遺体に巨額の身代金を要求」タイ渡航のベラルーシ20代女性殺害、偽オファーで巨大詐欺グループの“奴隷”に
NEWSポストセブン
高校時代には映画誌のを毎月愛読していたという菊川怜
【15年ぶりに映画主演の菊川怜】三児の子育てと芸能活動の両立に「大人になると弱音を吐く場所がないですよね」と心境吐露 菊川流「自分を励ます方法」明かす
週刊ポスト
ツキノワグマは「人間を恐がる」と言われてきたが……(写真提供/イメージマート)
《全国で被害多発》”臆病だった”ツキノワグマが変わった 出没する地域の住民「こっちを食いたそうにみてたな、獲物って目で見んだ」
NEWSポストセブン
2020年に引退した元プロレスラーの中西学さん
《病気とかじゃないですよ》現役当時から体重45キロ減、中西学さんが明かした激ヤセの理由「今も痺れるときはあります」頚椎損傷の大ケガから14年の後悔
NEWSポストセブン
政界の”オシャレ番長”・麻生太郎氏(時事通信フォト)
「曲がった口角に合わせてネクタイもずらす」政界のおしゃれ番長・麻生太郎のファッションに隠された“知られざる工夫” 《米紙では“ギャングスタイル”とも》
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
将棋界で「中年の星」と呼ばれた棋士・青野照市九段
「その日一日負けが込んでも、最後の一局は必ず勝て」将棋の世界で50年生きた“中年の星”青野照市九段が語る「負け続けない人の思考法」
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン