政治ジャーナリストの角谷浩一氏は民共合作で共産党が候補者を降ろしたことが、逆に共産党の支持を伸ばしていると指摘する。
「今や庶民・弱者の政党といえるのは共産党くらい。また、共産党は党員の高齢化が言われていたが、インターネットにチャレンジして若年層にも支持を広げている。そして他流試合、他の野党と選挙協力をするなど現実政党に脱皮をはかった。この3つが支持を伸ばしている理由でしょう」
参院選の野党統一候補の応援で東北の選挙区に入っている共産党の運動員も、「これまでは共産党のチラシをなかなか受け取ってもらえなかったが、今回は共産党のノボリを立ててビラを配っているのに、いつもと違って有権者がみんな受け取ってくれる」と手応えを感じている。
安倍首相は自民党政権を脅かす真の敵が「最強の選挙マシン」の共産党だとわかっているから、共産党批判で民主党を離反させ、なんとか「民共合作」を崩そうとしているのだ。
※週刊ポスト2016年7月8日号