では、国内では吉野家とタッグを組むことによって、せたが屋の味や店の雰囲気は変わっていくのだろうか。
〈(吉野家は)牛丼とラーメンを同じセグメントだと思ってないし、こだわりのあるラーメン屋を下手に弄ったらどうなるのかの判断は持っています。私もそれは望みません〉
と前島社長はコメント。ネット上では、同じ店舗内で「せたが屋のラーメン+吉野家の牛丼」をセットで提供してほしいとの声が溢れている。
「B級グルメ好きにとっては、有名店同士の牛丼とラーメンが一緒に食べられるのは申し分ない組み合わせ。吉野家もオシャレなカフェ風の店舗を出店するなど、いろいろなチャレンジをしていますからね。
ただ、吉野家が運営する『はなまるうどん』で、一部店舗を除き牛丼を出していないように、違う業態を一緒にオペレーションするというのは難しいこと。あくまでもそれぞれの相互メリットを活かしつつ、Win-Winの関係を築いていくのだと思います」(大崎氏)
吉野家は長期ビジョンで「競争から共創へ」とのキーワードを掲げ、新しい価値創造へのチャレンジを目指している。その過程で、〈せたが屋が持つこだわりのフィロソフィーは、当社が掲げる6つの価値観とも合致する〉(プレスリリースより)と提携に至った理由を説明する。
競争の激しい牛丼、ラーメン業界で実現した大型コラボ。今後、どんな新展開が見られるか注目だ。