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悠仁さまの成年式を機に海外メディアが相次いで“男性しか継承できない”日本の現行制度を不可解だと指摘 皇位継承から除外されている愛子さまの存在もクローズアップ 

「愛馬の日」のイベントに参加された愛子さま(2025年9月、東京・世田谷区。撮影/JMPA)

「愛馬の日」のイベントに参加された愛子さま(2025年9月、東京・世田谷区。撮影/JMPA)

 9月23日。天皇家の長女・愛子さまは、東京都世田谷区の馬事公苑で「愛馬の日」のイベントに参加されていた。 

「伝統的な馬事芸能などをご覧になりました。帰り際の車寄せ付近には、愛子さまを一目見ようと黒山の人だかりができていて、中には『愛子さまー!』と張り切って声を上げる小さな子供の姿も。とても微笑ましかったですね。その声が耳に入ったのか、愛子さまは一度車に乗り込もうとしたものの、きびすを返してお手振りで応えられました」(皇室記者) 

 かねて動物好きで知られる愛子さま。9月27日には、都内で開かれた動物愛護に関するフォーラムにもお忍びで出席されていた。 

「例年ご一家で参加される催しですが、今年は陛下と愛子さまお二人でのご参加となりました。愛子さまの動物好きは、雅子さま譲りです。 

 皇太子妃時代の雅子さまは、赤坂御用地にけがをしたタヌキが迷い込んだ際、保護して治療させたこともありました。邸内に入り込んだ虫も決して殺すことはなく、何とかして部屋の外に逃がそうとされるとか。これは、“命を大切に”というお考えによるもので、愛子さまも小さい頃から、そうした精神を受け継がれています」(宮内庁関係者) 

 幼少から、両陛下のなさりようを間近でご覧になってきた愛子さま。単独公務も増え、天皇家の長女としての存在感も日ごとに増す中、9月以降は海外からも熱視線が注がれている。悠仁さまの成年式を機に、海外主要メディアが日本の皇室について一斉に報道。“愛子天皇論”が再び取り沙汰されているのだ。 

 イギリスの大手紙『ガーディアン』やフランス公共放送が運営する『フランス24』、さらに中東や東南アジアの大手メディアも、相次いで記事を掲載。それらのタイトルは《日本のプリンスが成年に。男子限定の皇位継承に関する議論は棚上げ》《男子限定の継承規定が、日本のプリンスの成年式に影を落とす》といったもので、成年式そのものよりも、皇位継承に関する議論が停滞している現状に焦点が当てられていた。 

「多くの記事が、国民の多くが女性天皇に賛成しているにもかかわらず、男性しか皇位を継承できない現行制度が不可解だとし、《長子の愛子さまは女性であるという理由だけで皇位継承から除外されており、天皇になることはできない》と指摘する内容です。 

 これまでも、女性への皇位継承を認めない日本の皇室のあり方が海外で批判的に報じられることは度々ありました。今回は悠仁さまの成年式によって“将来の天皇”の存在が大々的に示され、結果的に愛子さまの存在もクローズアップされた形です」(皇室ジャーナリスト) 

 こうした報道の背景には、「王位継承は長子優先」という欧州の“常識”がある。 

「主に欧州では性別に関係なく第1子が王位を継承する『絶対的長子優先制』が取られています。かつては欧州でも、男系男子にこだわる法律は根強くありました。しかし男女平等に反することから、1990年代以降、各国で法改正が行われた。いまでは、王室のお世継ぎといえば長子優先が当然という感覚になっています」(国際ジャーナリスト) 

 世界各国の動向と比較した際、愛子さまの存在が際立つ所以はもう1つある。 

「今後、欧州では“女王の時代”が来るといわれているのです。ベルギーのエリザベート王女(23才)、オランダのカタリナ=アマリア王女(21才)、スペインのレオノール王女(19才)など、愛子さまと同世代のプリンセスたちが次期国王として、国民から敬愛を集めている。それゆえに欧州各国から見れば、男性にこだわり続ける日本の制度は奇異に見えることでしょう。 

 こうした状況は、宮内庁関係者がまさに危惧していたもの。王位継承に性差のない欧州各国と比較され、“愛子天皇論”が再燃することがないよう、愛子さまにとって初めての海外ご訪問先から欧州を外したという声もあったほど、関係者の間ではセンシティブな話題なのです」(前出・皇室ジャーナリスト) 

※女性セブン2025年10月16・23日号 

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