「『早く治すために手術をする』『今後痛くならないよう手術しておけば安心』など、早期に手術を勧める医師は要注意です。『このまま手術をしないと寝たきりになるから』と強引に手術しようとする医師も避けるべきです。自分の施設の経営のため、手術件数を増やしたいために、手術を勧める医師もいるからです。

 クリニックなど小規模な施設や脊椎手術のみ行う病院では、術後の内科的な合併症、患部や体全体に雑菌が入る感染症、手術による内臓や血管損傷などに対して、院内ですぐに対応し、治療できるかどうかも疑問です。椎間板ヘルニアなどはレーザー治療も散見されますが、健康保険が効かず、5分の治療で数十万円など高額のケースもある。しかもレーザー治療の効果は未知数で、まったく効かないケースも多い」(田村さん)

 そうした“危ない医者”に引っかからないために、どうやって手術する施設を選ぶべきか。田村さんが勧めるのは「地域の開業医のアドバイス」だ。

「雑誌や新聞などによく掲載される手術件数ランキングは、手術が多く慣れている施設の目安にはなりますが、本当に適切なタイミングと術式で手術している施設かどうかはわかりません。合併症の発生頻度もランキングには反映されません。地域の開業医の先生がたは、手術を行う病院のやり方や治療結果をよく見ていて、信頼できる病院を勧めてくれるケースが多い。手術を受ける施設に迷ったら、開業医の助言を求めてみましょう」(田村さん)

※女性セブン2016年9月1日号

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