このメカニズムの検証に両氏は、知己の医学博士に協力を仰ぎ、超音波エコーなど検査装置を用いてデータの蓄積に努めた。結果、確立された理論が「バイニーアプローチ」(Biomechanics and Neuroscience Integrative Approach:統合的運動生成概念)であり、「うつぶせユラユラ」はこの理論から誕生した。
バイニーアプローチは、施術者が患部に手を当てて行う療法だ。手を当てると、施術者の体に流れている微弱電流や微細振動、遠赤外線が患部に伝わり、膜組織をほどく良好なエネルギーになるという。「人工股関節手術後の歩行困難が改善」(40代女性)、「脳卒中後のマヒと傾きが改善」(80代男性)などの声もあるが、施術と並行して「うつぶせユラユラ」を行っており、両氏がゴッドハンドと言われるゆえんもそこにあるのだろう。
自宅でできる「うつぶせユラユラ」も、誰かにお尻に手を当ててもらいながら行う方法が前述の共著に紹介されている。ただし1人で行う「うつぶせユラユラ」でも効果は十分に実感できるという。ゴッドハンドの手を借りずとも痛みが和らぐのなら、試してみる価値がありそうだ。