十数年前までは、イタリアの麺はすべて「スパゲッティ」と呼ぶことが多かったが、今やスーパーでもさまざまな種類のパスタが手に入ることから、呼び名が具体名になっている。そこで、パスタの名前とどんな料理に適しているかを紹介する。
パスタとは、イタリア語で「粉を練って作った生地や麺」のこと。麺状のスパゲッティだけでなく、さまざまな形をしたショートパスタも含まれる。本場イタリアでは500種類以上あるといわれるが、日本で手に入りやすく、イタリア料理店でよく見かけるものを、以下で説明しよう。
【カッペリーニ】
「天使の髪の毛」を意味する、直径1~1.2mmの極細パスタ。トマトの冷製パスタや、スープパスタに向いている。
【スパゲッティーニ】
一般的なスパゲッティよりもやや細めで、直径1.2~1.6mm前後。ゆで時間が短いため、レストランで使われることが多い。あっさりしたソースやオイル系のシンプルなパスタ向き。
【スパゲッティ】
日本一有名なパスタ。日本農林規格(JAS)では「1.2mmの太さの麺状、または2.5mm未満の管状」と規定されているが、一般的には1.4~1.9mmのロングパスタを指す。どんなソースにも合いやすい。
【リングイネ】
断面が楕円状をしたロングパスタ。弾力があり、もちもちしている。ソースの絡みがよいため、魚介系ソースやバジリコと松の実を使ったジェノベーゼなどに使われる。
【タリアテッレ】
幅5~10mmほどの平麺タイプ。イタリア北部のパルマ地方の定番パスタで、濃厚なクリームソースによく合い、ボロネーゼにも使われる。中~南部では、フェットチーネと呼ばれる。
【フジッリ】
マカロニ同様、サラダにもよく使われる、らせん状のパスタ。ソースとの絡みがよく、野菜のうまみを生かしたオイル系パスタにおすすめ。
【ファルファッレ】
蝶形のパスタ。生地が重る中央部分は歯ごたえがあり、端の薄い部分はやわらかな食感。クリームソースによく合う。
【コンキリエ】
表面に筋が入った貝殻型。窪みにソースがのるため、煮込みやスープにも使われる。
【ペンネ】
円筒状のものを、斜めにカットしてペン先のように尖らせたものをいう。どんなソースにも合いやすい、万能タイプ。
【リガトーニ】
表面に筋が入った直径8~10mmの筒状パスタ。トマトやクリームソース、肉系の重めのソースに合わせることが多い。
※女性セブン2016年9月8日号