《思いきってその手をぎゅっと握り「好きな人にしか見せないし触らせないの。ごめんね」とかすかに微笑んでみてはどうでしょうか》
壇蜜のキャラクターもあって、「さすが!」と称賛する声も上がったが、批判が噴出した。多くは「あぁ、そうやって生きてきたのか」という声だった。
コラムニストの犬山紙子氏(34才)はツイッターにこう綴った。
《あれが今の社会で摩擦が少なくてやり過ごすのに楽な方法なんだろう。でもその社会でいいかと言ったら別で、一部の男性がすばらしいと褒めているのは怖いことだと思う。あれは、セクハラをされて傷ついた女の子が仕方なしに覚える処世術で本当はそんなの無くなればいい》
『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』の著書がある作詞家・コラムニストのジェーン・スー氏(43才)も同意見だ。
「このセクハラを含めハラスメントはよくないけど、それを正面切って物事を解決できるほど社会は単純じゃない。問題は壇蜜さんではなく、なぜ彼女がこの回答をしたか、社会背景の説明を怠った新聞社にもあると思います」
ともすれば12才の女子中学生の心に深い傷を残すことにもなりかねない「セクハラ」。この人生相談の回答者に教育関係者でも心理カウンセラーでもなく、壇蜜を選び、答えさせたのが、日本を代表する大手新聞だったことに、継ぐべき言葉が見つからない。
※女性セブン2016年9月8日号