壇蜜一覧

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カルーセル麻紀さんがモデルの小説『
【新刊】カルーセル麻紀さんがモデルの小説続編『孤蝶の城』など4冊
 本格的な梅雨のシーズンがやってきた。こんな時期は部屋にこもって読書でもいかがだろうか。おすすめの新刊4冊を紹介する。『孤蝶の城』/桜木紫乃/新潮社/2090円カルーセル麻紀さんがモデルの『緋の河』の続編。カーニバル真子こと秀男はモロッコで女の体になり、作家との恋、歌や芝居や映画と、マスコミに話題を提供し続ける。他人の価値観で生きるのはまっぴらだったのに、他者の好奇の目なしには芸能界で生き残れないという矛盾。藤圭子とおぼしき歌手も登場。本物の女ではなく、「自分の本物」を目指した孤高の闘いが圧倒的。『私を美術館に連れてって いつでも鑑賞できるミュージアム』/壇蜜、山下裕二/小学館/1980円常設展って穴場だったんだと開眼する。中でもこぢんまり感で魅力的なのが旧住居を開放した施設。彫刻作品が隠れた岡本太郎記念館の亜熱帯の庭、柳宗悦がお気に入りの机などでしつらえた日本民藝館母屋の書斎、全方位から眺める彫刻家の眼が活きた朝倉彫塑館の中庭。運慶作と推定される「大日如来坐像」が無料で見られるのは半蔵門ミュージアム。ふらっと立ち寄ってみて。『バブル』/武田綾乃/集英社文庫/748円舞台は重力の壊れた東京。5年前に世界的規模で「降泡現象」が起こり、東京はドーム状の泡に包まれる。聴覚過敏の傾向を持つヒビキは、バトルクールチームで食糧確保に寄与するエースだが、ある日海に落下し、不思議な少女ウタに救われる。なぜ2人は出会ったのか、そしてその出会いの意味とは。“世界を救う”という男子好みのテーマに、女子のロマン人魚伝説がからむ。『「できる」と「できない」の間の人──脳は時間をさかのぼる』 /樋口直美/晶文社/1650円著者は50才でレビー小体型認知症と診断された当事者。コロナ禍での日々を綴る。風呂上がりの転倒、「ななな!」(バナナ)と泣く孫から教わる対等のコミュニケーション、本来の魂が表に出たような死者の美しい顔、うつ気分を払う土いじり。読んでいてIT機器を前にした時の意味の崩壊や動転、日常のズボラ化などは、あ?同じだと思う。著者は明日の、いえ、今日の「私」だ。文/温水ゆかり※女性セブン2022年6月23日号
2022.06.15 11:00
女性セブン
壇蜜と美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏(左)が縄文人の圧倒的な芸術性に触れる
茅野市尖石縄文考古館 壇蜜が抱きしめた「縄文のビーナス」と「仮面の女神」
 日本美術応援団団長で美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏と、タレントの壇蜜が、美術館や博物館の常設展を巡る単行本『私を美術館に連れてって』が刊行された。それに合わせて、2人が長野県茅野市にある茅野市尖石縄文考古館を訪れた。 同館は、国宝でもある縄文時代の土偶2体をはじめ、長野県茅野市内で発掘された土器などが常設展示されている施設。悠久の時を超え、縄文人の圧倒的な芸術性に2人は触れた──。壇蜜:わぁ、見事な土偶!山下:国宝の「縄文のビーナス」と「仮面の女神」です。全国に5体ある国宝土偶の2体が茅野市内の遺跡から発掘され、ここ茅野市尖石縄文館に常設展示されているのです。八ヶ岳の麓では高度な縄文文化が栄え、周囲には200軒以上の竪穴式住居が見つかった特別史跡の尖石石器時代遺跡が広がっています。壇蜜:展望ギャラリーからは史跡公園に復元された住居群が見え、縄文の空気を肌で感じられます。あれっ、「縄文のビーナス」は右足が少し宙に浮いていませんか!?山下:高さにしてわずか10円玉1枚分。足元のこの微妙な“ずれ”が彼女の躍動感なんです。壇蜜:今にも踊り出しそう。山下:同時代の土偶の中で、デザイン性が突出しています。その約1000年後に作られた「仮面の女神」は胴体に左右非対称な文様が刻まれ、位置によって穴の大きさが違うなど細部まで作り込まれた、土偶造形の最高峰ともいえる完成度を誇ります。壇蜜:縄文人の芸術性に脱帽します。この土器も作り込まれて、かっこいいなぁ。山下:約5000年前の縄文中期に作られた「環状把手付深鉢形土器」です。日常で煮炊きに使われました。壇蜜:煮炊きをする土器がこんなにも凝っているなんて。機能性はさておき、ぶっきらぼうだけど“これがいい”という縄文の人々の気合いを感じます。「蛇体把手付深鉢形土器」も現代だったら、丸いくぼみは洗うのが大変そうで日常使いの器に避けそうですが、縄文人はあの点々が純粋にかっこいいと装飾したのでしょうね。その美的な直観や価値観は大事に守っていきたいです。山下:または精神性としての装飾であったかもしれません。点々の丸模様はマムシの胴体に似ていて、毒を持つマムシに何か特別な思いを込めて模したのではないかとも、考えられます。壇蜜:自分たちの食糧源になるけれど害も及ぼすという注意喚起だったのでしょうか。煮炊きに使う土器なので、水中を泳ぐ蛇に火の元の安全を願ったのかも。山下:様々な仮説がどう検証されるか、今後の研究が待たれます。縄文中期の「顔面把手付土器」もユニークですよ。壇蜜:同じく縄文中期の「縄文のビーナス」と比べると造作が違いますね。八ヶ岳山麓の土偶はつり上がった切れ長の目が特徴ですが、「顔面把手付土器」は垂れ目のやさしげな表情が印象的です。山下:考古学界では出産土器とも呼ばれ、把手は子を宿す母の顔とされています。壇蜜:垂れ目にも意味が生まれますね。この土器も煮炊き用だったのですか。山下:形状から太鼓と酒造用の説があり、用途などはまだ研究の途上です。造形のレベルは高く、縄文中期の土器は日本美術の中で最も世界に誇れると思います。壇蜜:縄文の遺物は令和の世でも解釈できない謎に満ちている。残されたヒントに好奇心がそそられて、ますます惹きつけられます。●茅野市尖石縄文考古館【住所】長野県茅野市豊平4734-132【開館時間】9時~17時(最終入館は16時半)【休館日】月曜(休日の場合を除く)、年末年始(12月29日~1月4日)、休日の翌日(休日・土・日の場合を除く)※臨時開館あり【入館料】大人500円(20名以上の団体は400円)【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長。壇蜜(だん・みつ/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『新・壇蜜日記2 まあまあ幸せ』(文春e-Books刊)。■日本美術応援団である山下先生と壇蜜さんと首都圏の美術館・博物館16館を訪れ、いつでも作品を鑑賞できる「常設展」の魅力を伝える『私を美術館に連れてって』が発売中。撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2022年6月10・17日号
2022.06.03 19:00
週刊ポスト
読書家の壇蜜とオカダ・カズチカが選んだ「2021年 私の3冊」
読書家の壇蜜とオカダ・カズチカが選んだ「2021年 私の3冊」
 ステイホームの時間も長かった2021年、有名人たちはどんな本と出会ったのか? 読書家として知られるプロレスラーのオカダ・カズチカさん、壇蜜さんに「私が選ぶ3冊」を聞いてみました。●壇蜜さん(タレント)/コロナ禍の日常を綴った『新・壇蜜日記 人妻は嗜好品』が発売中『ふたりエスケープ』/田口囁一/百合姫コミックス 常に締め切りに追われている新人漫画家の後輩と、現実逃避がライフワークの働かない先輩が織りなす女ふたり同居の物語。先輩の奇想天外な行動に振りまわされながらも、どこか気持が救われる後輩が可愛い。ガールズラブ要素もほんのり。トゲトゲした現実に疲れたら読みたいマンガ。『ハンディ版 オールカラー よくわかる俳句歳時記』/石寒太/ナツメ社『こども世界の宗教 世界の宗教と人々のくらしがわかる本』/島薗進・監修/カンゼン●オカダ・カズチカさん(プロレスラー)/2021年、新日本プロレスの「G1 CLIMAX」を制覇!『経験 この10年くらいのこと』/上田晋也/ポプラ社 本を読んで笑う人なんていないでしょ? そんなオカダの考えを変えた本です。初めて本で笑ってしまいました。ニヤニヤするだけではなく、声を出して笑いました。上田さんの例えツッコミを文字でも味わってほしい。今年1番沢山の人に勧めた本です。『ザ・ファブル The second contact』/南勝久/ヤンマガKCスペシャル『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』/藤尾秀昭・監修/致知出版社※女性セブン2022年1月6・13日号
2021.12.25 07:00
女性セブン
『両界曼荼羅』覚仙筆 絹本着色 1706(宝永3)年
半蔵門ミュージアム【3】曼荼羅を見た壇蜜「いずれは誰しも仏になる」
 日本美術応援団団長で美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏と、タレントの壇蜜が、日本の美術館や博物館の常設展を巡るこのシリーズ。今回は東京都・千代田区の半蔵門ミュージアムの第3回。2人が、奈良・東大寺の秘仏と重なる執金剛神(しゅこんこうじん)の姿に見とれる。山下:半蔵門ミュージアムの常設展示は2つのエリアに分かれ、《ガンダーラの仏教美術》では『王の帰依と涅槃』など、2~3世紀頃のガンダーラ仏伝浮彫でお釈迦様の生涯を辿ります。壇蜜:表情や衣の質感まで細やかに彫られています。山下:下段で横たわるお釈迦様の足元にいるのはお釈迦様が悟りを開くのを妨げようとした魔王と娘です。壇蜜:マーラですね。皆が悲しみに暮れる中、複雑な表情で何を思うのか……。山下:枕辺で手を挙げお釈迦様の死を嘆くのは執金剛神。金剛杵を執って仏法を守護する神さまで、奈良の東大寺法華堂で年に1日だけ拝観できる国宝の秘仏と同じです。 仏教美術はインドやガンダーラ=今でいうパキスタンやアフガニスタンあたりで生まれ、中央アジア、中国、朝鮮半島など諸国を経て日本へ渡ってきたもの。《祈りの世界》のエリアに展示されている『両界曼荼羅』も空海によって、中国から日本へ持ち込まれました。壇蜜:神仏の世界が楽しそうに描かれ、仏さまがなんてかわいいのでしょう。山下:曼荼羅は大日如来を本尊とする密教世界を無数の仏さまで表わし、「言葉では伝えられない、絵画でしか伝えられないものがある」ことを示しています。壇蜜:曼荼羅を見れば人は死への恐怖が和らぐ気がします。神仏と同じ世界に今自分もいることが感じられて、いずれは誰しも仏になるのだと心が定まります。【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『三十路女は分が悪い』(中央公論新社刊)●半蔵門ミュージアム【開館時間】10時~17時半(最終入館は閉館30分前まで)【休館日】月曜・火曜(祝日、振替休日の場合も休館)、年末年始、臨時休館あり【入館料】無料【住所】東京都千代田区一番町25撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2021年11月5日号
2021.10.31 11:00
週刊ポスト
『大威徳勇勝明王像』絹本着色 17世紀。本来の姿を示す本地仏と思われる尊像が頭上に描かれている
半蔵門ミュージアム【2】筋骨隆々の仏画に「何とも謎が多い」と壇蜜
 日本美術応援団団長で美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏と、タレントの壇蜜が、日本の美術館や博物館の常設展を巡るこのシリーズ。今回は東京都・千代田区の半蔵門ミュージアムの第2回。2人が、不思議な仏画の数々を見て回る。山下:真如苑が所蔵する仏教美術品を公開する場として平成30年にオープンしたのが半蔵門ミュージアムです。運慶作とされる大日如来坐像が常設展示されている他、所蔵品による特集展示も行なわれ、12月19日まで「みほとけの姿 ―如来・菩薩・明王・天・羅漢―」展が開催されています。壇蜜:仏さまによって表情や装い、印の組み方も様々です。『大威徳勇勝明王像』のような、筋肉ムキムキの仏さまもいらしたとは。山下:体つきといい、構図といい、他に類を見ない不思議な仏画です。左上に大威徳勇勝明王と記され大威徳明王と関わりがあると考えられますが、経典が説く大威徳明王の像容とは異なる。紫の色が中国特有の染色なので、道教にまつわる明王像かもしれません。壇蜜:なんとも謎多き仏画なのですね。人々の煩悩を打ち破る怒髪の明王像に対して、『地蔵菩薩像』はほっと心安らぐお姿です。山下:菩薩は私たちの世界にいる、親近感のある身近な仏さまです。片足ずつ蓮の花に乗せているのは自由に動いて、どこへでも苦しむ人々を救いに行くということを表わしています。壇蜜:常設展示の『両界曼荼羅』に描かれた地蔵菩薩とは風貌が異なり、同じ仏さまでも時代や土地ごとの違いを見比べる奥深さがある。特集展示で多様な仏さまを知ることが曼荼羅の理解へ繋がり、仏教美術に親しむ助けにもなります。【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『三十路女は分が悪い』(中央公論新社刊)●半蔵門ミュージアム【開館時間】10時~17時半(最終入館は閉館30分前まで)【休館日】月曜・火曜(祝日、振替休日の場合も休館)、年末年始、臨時休館あり【入館料】無料【住所】東京都千代田区一番町25撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2021年10月29日号
2021.10.21 19:00
週刊ポスト
石原さとみの人気は高い(時事通信フォト)
ヤクザに聞く「ヤクザ映画のヒロイン演じてほしい女優」石原さとみが大人気
 ヤクザ映画のファンは多いが、リアルを追求するなら“ホンモノ”に頼むのが一番。ヤクザが監督になったら、どんな俳優をキャスティングしたいのか? ライターの鈴木智彦氏が現役組員100人にアンケートを実施。鈴木氏が綴る。【Q1】「監督なら誰をヤクザの情婦にするか?」・1位 石原さとみ 23人・2位 米倉涼子 16人・3位 壇蜜 9人・4位 吉永小百合 8人・4位 橋本環奈 8人・6位 清原伽耶 7人・6位 川口春奈 7人・8位 梶芽衣子 3人・8位 沢尻エリカ 3人・同率10位 それぞれ2人 篠原涼子、内田有紀、永作博美、矢田亜希子、井川遥、松嶋菜々子、菅野美穂、深津絵里 石原さとみはダントツの圧倒的人気だった。「ヤクザは全員好きだと思う。総長の女っぽい感じがすごくする」そうである。米倉涼子が「なんでもしてくれそう。注射器の扱いがうまそう」というのは主役を演じた女医ドラマのせいだろう。 壇蜜は世代問わず人気で「長い懲役でも待っててくれそう」だが、ヤクザたちは最近の激やせを心配している。吉永小百合を推したのは年寄りだろうと決めつけないで欲しい。一番多かったのは40~50代だ。が、橋本環奈を挙げたのはみな若い。単に付き合いたいということらしいが、そうなったら「浮気騒動でヤバい事件が起きそう」と評した組長もいる。 清原伽耶は『おかえりモネ』の主役だし、川口春奈は昨年の大河のヒロインである。ちなみに最近は警察がうるさいので、NHKの受信料を支払っている組事務所が増えている。梶芽衣子は熱烈ファンがいまもいる。 沢尻エリカの「ドラッグとか好きそう」は冗談なのか本気なのか分からない。篠原涼子は「ヤクザの姐さんによくいるタイプ」で、内田有紀は「修羅場でもびびらなそう」で、永作博美は「度胸があって警察ともバチバチにやり合いそう」という理由だった。矢田亜希子の「不良の男が好きそう」はあまり笑えない。 井川遥は「美人なのに男を顔で選ばなそう」で、松嶋菜々子は「とにかく強い男が好きそう」、菅野美穂は「若い衆に気を配ってまとめてくれそう」、深津絵里は「堅気なのに騙されて竿師と結婚しそう」らしい。余計なお世話であろう。【Q2】「本物だと思うヤクザ俳優は?」・1位 高倉健 38人・2位 梅宮辰夫 9人・2位 小林旭 9人・4位 松方弘樹 8人・5位 千葉真一 7人・5位 ビートたけし 7人・7位 哀川翔 5人・8位 菅原文太 3人・9位 小沢仁志 2人・同率10位 それぞれ1人 成田三樹夫、若山富三郎、山口祥行、池部良、勝新太郎、鶴田浩二、白竜、的場浩司、中野英雄、本宮泰風、寺島進、安藤昇 1位の高倉健は、約4割の支持を集めて圧倒的である。「健さんに憧れてヤクザになった」と断言する人も10人程度いた。梅宮辰夫、小林旭、松方弘樹、千葉真一らは東映実録映画の常連で、ヤクザ映画全盛期のスターなので妥当な評価だ。そう映画マニアではないのにビートたけしは評価が高い。本物に伝わる凄味があるのだ。 哀川翔、菅原文太、小沢仁志と、それぞれヤクザ映画やVシネマの帝王も名前が挙がった。健さんに圧倒的大差を付けられ、文太が生きていれば憤ったかもしれない。【プロフィール】鈴木智彦(すずき・ともひこ)/1966年、北海道生まれ。日本大学芸術学部写真学科除籍。雑誌・広告カメラマンを経て、ヤクザ専門誌『実話時代』編集部に入社。『実話時代BULL』編集長を務めた後、フリーに。近著に『サカナとヤクザ 暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う』(小学館文庫)。※週刊ポスト2021年10月15・22日号
2021.10.13 16:00
週刊ポスト
『大日如来坐像』重要文化財 木造、漆箔、玉眼 1193(建久4)年(推定)
半蔵門ミュージアム【1】大日如来坐像を見た壇蜜「意外にふくよか」
 日本美術応援団団長で美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏と、タレントの壇蜜が、日本の美術館や博物館の常設展を巡るこのシリーズ。今回は東京都・千代田区の半蔵門ミュージアムの第1回。2人が全方位から拝む運慶作の『大日如来坐像』を鑑賞する。山下:天才仏師・運慶の作品と推定され、平成16年に“運慶の仏像が新たに発見!”と大ニュースになったのが、この『大日如来坐像』です。 平成20年にはニューヨークのオークションに出品されて“運慶が海外流出か!?”とさらなる騒動に発展しましたが、真如苑の所蔵となり、現在は半蔵門ミュージアムに無料で常設展示されています。壇蜜:どこから運慶作と考えられるのでしょうか。山下:真横から見ると印を結ぶ手と胸の間に空間があり、奈良・円成寺の大日如来坐像(国宝)などに見られる運慶オリジナルの作風です。 底板をはめずに像の内部に底板を彫り残す「上げ底式内刳り」も運慶の技法。X線調査では像内の納入品に栃木・光得寺の大日如来坐像との共通点も確認され、2階のマルチルームに像の底板やX線の画像なども展示されています。壇蜜:仏像と対面する空間と知識を得る場が別々に設けられて、五感が迷子にならないのがありがたい。正面から拝む仏像を360度全方位から拝めることで運慶の作風もよくわかって背中がやさしいな、意外にふくよかなんだな、などたくさんの発見もあります。山下:人々を救うため大日如来から遣わされた不動明王。穏やかな表情の大日如来と比べ、『不動明王坐像』はやや険しい表情ですね。壇蜜:怖い姿で人々を諫めるのは秋田のなまはげに通じる気もして、秋田出身としては親しみを感じます。【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『三十路女は分が悪い』(中央公論新社刊)●半蔵門ミュージアム【開館時間】10時~17時半(最終入館は閉館30分前まで)【休館日】月曜・火曜(祝日、振替休日の場合も休館)、年末年始、臨時休館あり【入館料】無料【住所】東京都千代田区一番町25撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2021年10月15・22日号
2021.10.12 16:00
週刊ポスト
「北斎のアトリエ」(再現模型)。壁に「画帖扇面之儀は堅く御断申候」とある
すみだ北斎美術館【3】北斎84歳の再現模型に壇蜜「あっ、動いた!」
 日本美術応援団団長で美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏とタレントの壇蜜が、日本の美術館や博物館の常設展を巡るこのシリーズ。今回は東京都・墨田区のすみだ北斎美術館の第3回。2人は、絵に没頭する84歳の北斎の再現模型に驚かされる。壇蜜:あっ、筆を持つ手が動いた! リアルだなぁ。山下:絵に没頭する84歳頃の葛飾北斎です。すみだ北斎美術館・常設展示室の「北斎のアトリエ」再現模型は門人が絵に残した北斎の暮らしが模型で再現され、隣は娘の阿栄。「応為」の号で絵を描き、その画才は北斎も認めていました。榛馬場(はんのきばば)の住まいの様子です。壇蜜:北斎は90回以上も転居した引っ越しマニアとして知られていますね。山下:北斎は柳島妙見を信仰していたそうで、周辺をぐるぐると転居していました。妙見菩薩は北斗星を神化したもの。北斎は江戸っ子に馴染み深い富士山を多く描きましたが、『冨嶽三十六景』で山を様々な地から眺める視点から、富士山を不動の絶対的な存在として捉えていたのでしょう。壇蜜:柳島妙見の思想と重なります。自身が何かの中心か、衛星の視点でものを作っていたのかな。まさかこれほど小さな空間から森羅万象を描いていたとは。山下:描いた絵のサイズも小さいのにその世界は膨大に広がっていく。これほどスケールの大きい画家というのもいないと思います。壇蜜:漫画の始祖的存在であり、花鳥画、錦絵、肉筆画などジャンルも広い。幽霊画の『百物語 さらやしき』はお皿で体ができている奇抜なお菊さんです。山下:蛇のような独創的な表現が北斎の奇想ですね。壇蜜:小さな世界でも想像できることは無限大なんだと、北斎に学びました。【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『三十路女は分が悪い』(中央公論新社刊)●すみだ北斎美術館【開館時間】9時半~17時半(最終入館は閉館30分前まで)【休館日】月曜(祝日、振替休日の場合は翌平日)、年末年始【入館料】AURORA(常設展示室)400円 ※企画展は展覧会により異なる【住所】東京都墨田区亀沢2-7-2撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2021年10月8日号
2021.10.01 11:00
週刊ポスト
フロアにはタッチパネルが設けられ、インタラクティブに北斎の作品を学ぶことができる
すみだ北斎美術館【2】最新技術で蘇る北斎作品「グッと身近に」と壇蜜
 日本美術応援団団長で美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏と、タレントの壇蜜が、日本の美術館や博物館の常設展を巡るこのシリーズ。今回は東京都・墨田区のすみだ北斎美術館の第2回。晩年の葛飾北斎が描いた最大級の復元作品を鑑賞した。山下:すみだ北斎美術館の常設展示室を飾るメインの作品のひとつが『須佐之男命厄神退治之図』。須佐之男命が厄神を退治し、病や凶事を起こさないよう証文を取る様子です。 86歳を迎えた葛飾北斎が描いた晩年最大級の作品で、大正12年の関東大震災で焼失した板絵額の推定復元図です。壇蜜:復元図だから、ここまで色が鮮明なのですね。山下:美術誌『国華』240号(明治43年刊)のモノクロ資料などを基に、晩年や病気平癒の絵馬ではどんな色を使っていたかなどの考証を重ねて、最新のデジタル技術で彩色を復元しています。 常設展示室では作品の褪色を防ぐため、他の展示作品もすべて実物大の高精細レプリカで構成されています。壇蜜:フロアのタッチパネルもデジタルならではの面白さがありますね。ゲーム感覚で遊びながら『北斎漫画』などの作品に親しんだり、絵を部分的に拡大して理解を深めたりと、絵の世界がグッと身近に感じられる。 作品ゆかりの地を江戸の地図で巡るタッチパネルでは、新吉原への道中や遊興の様子が描かれた長い絵巻も手元で見られます。山下:全長約7mの北斎肉筆の巻物で、9月26日までの特別展『THE北斎』展にも出展されている『隅田川両岸景色図巻』ですね。 長らく行方不明の“幻の絵巻”でしたが平成27年に海外で発見。約1世紀ぶりに生誕の地へ里帰りし、すみだ北斎美術館に収蔵されています。【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『三十路女は分が悪い』(中央公論新社刊)●すみだ北斎美術館【開館時間】9時半~17時半(最終入館は閉館30分前まで)【休館日】月曜(祝日、振替休日の場合は翌平日)、年末年始【入館料】AURORA(常設展示室)400円 ※企画展は展覧会により異なる【住所】東京都墨田区亀沢2-7-2撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2021年10月1日号
2021.09.25 16:00
週刊ポスト
本牧の岬(神奈川県横浜市)あたりを描いたものとされる葛飾北斎の『賀奈川沖本杢之図』(C)Forward Stroke
すみだ北斎美術館【1】70代で描いた「これぞ浮世絵」に壇蜜も圧倒
 日本美術応援団団長で美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏と、タレントの壇蜜が、日本の美術館や博物館の常設展を巡るこのシリーズ。今回は東京都・墨田区のすみだ北斎美術館の第1回。2人は葛飾北斎が描いた感性豊かな浮世絵に魅了される。壇蜜:葛飾北斎『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』は世界で愛される、これぞ浮世絵というべき作品ですね。山下:躍動的に逆巻く大波と波間に望む富士山。静と動、遠と近の対比で自然を雄大に表現しています。壇蜜:波の荒ぶりと水飛沫に、船に乗っている人たちから「うわぁ~!」と悲鳴が聞こえてきそうです。山下:大波に翻弄されているのは江戸へ鮮魚を運ぶ押送船。空、雲、波、富士山、船、人と考え抜かれた構図です。北斎がこの絵を描いたのは70代前半でした。壇蜜:どんな変遷でここへ到達したのでしょうか。山下:それでは振り向いてみましょう。すみだ北斎美術館の常設展示室では北斎の生涯に沿って作品が紹介され、『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』の向かいには40代半ばに描いた『賀奈川沖本杢之図』がありますよ。壇蜜:わっ、盛り上がる波の原型が感じられます。ただ、波に意思が宿っているような70代の描写と比べると、波の先端に丸みがあるなど大雑把な印象です。山下:北斎が鉤爪型の波頭を描き始めた頃で、当時の中国の技法が反映されています。これ以降、表現が磨かれて波が生き物めいてきますが、鉤爪型を紋様としてではなく風景として描く発想力が北斎の柔軟な感性ですね。 常設展示室では作品保護のため実物大高精細レプリカの展示ですが、9月26日までの特別展『THE北斎』展で実物でも波を見比べることができます。【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『三十路女は分が悪い』(中央公論新社刊)●すみだ北斎美術館【開館時間】9時半~17時半(最終入館は閉館30分前まで)【休館日】月曜(祝日、振替休日の場合は翌平日)、年末年始【入館料】AURORA(常設展示室)400円 ※企画展は展覧会により異なる【住所】東京都墨田区亀沢2-7-2撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2021年9月17・24日号
2021.09.16 16:00
週刊ポスト
1/10スケールで本殿内部まで再現された精巧な模型 Royal Collection Trust/(c) Her Majesty Queen Elizabeth II 2021
増上寺・宝物展示室【4】壇蜜、日英友好「建築模型」の存在感に見入る
 日本美術応援団団長で美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏と、タレントの壇蜜が、日本の美術館や博物館の常設展を巡るこのシリーズ。今回は東京都・港区の増上寺・宝物展示室の第4回。2人が日英両国の友好の証である貴重な「模型」を見る。壇蜜:増上寺の宝物展示室はお寺の中とは思えないモダンな異空間です。『台徳院殿霊廟模型』は豪華絢爛で存在感を放っていますね。山下:日本文化を紹介する趣旨で明治43年の日英博覧会へ出品された建築模型で、明治末期の伝統工芸や建築の最高の技術が結集されています。台徳院殿霊廟は徳川2代将軍の秀忠公の墓所で、3代・家光公が寛永9年に増上寺で造営したもの。この霊廟を基に日光東照宮も造営されました。壇蜜:装飾美を誇る日光東照宮の原点だったとは。霊廟は境内で見学できますか。山下:明治時代に一般公開されて観光地となり戦前には国宝に指定されていましたが、昭和20年に大空襲で焼失してしまいました。壇蜜:戦火で……。模型が残っていたのは貴重です。山下:日英博覧会を訪問した記念に英国国王のジョージ5世へ献上された後、英国王室のロイヤル・コレクションとして保管されていたのです。日英友好400年の平成25年にエリザベスII世女王より日英文化交流の歴史的記念物として日本で展示するよう提案があり、増上寺へ長期貸与という形で里帰りしました。壇蜜:模型は日英両国が築いた友好の証なのですね。山下:展示前の修復・組み立て作業中に重要な部品をチャールズ皇太子が直々に届けられたことも。令和元年に天皇陛下の「即位礼正殿の儀」で来日された折には、宝物展示室を訪れて模型をご覧になりました。【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長。壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『三十路女は分が悪い』(中央公論新社刊)●増上寺・宝物展示室【開館時間】10時~16時(最終入館15時45分)※当面の間、平日は11時~15時閉館(最終入館14時45分)【休館日】火曜(祝日の場合は開館)【入館料】700円 ※徳川将軍家墓所拝観共通券1000円【住所】東京都港区芝公園4-7-35撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2021年9月10日号
2021.09.04 16:00
週刊ポスト
『観智国師 源誉存応肖像』 家康が江戸城へ入府した天正18年頃より交流が始まったとされる
増上寺・宝物展示室【2】家康の書状に壇蜜「ホッとします」
 日本美術応援団団長で美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏と、タレントの壇蜜が、日本の美術館や博物館の常設展を巡るこのシリーズ。今回は東京都・港区の増上寺・宝物展示室の第2回。増上寺が徳川家康の菩提寺になった理由や家康の手厚い庇護について語り、その過程で残された物を巡る。山下:徳川将軍家の菩提寺・増上寺は徳川家康没後400年となる平成27年に宝物展示室を開設。菩提寺となるきっかけとなったのが、『観智国師 源誉存応肖像』に描かれた人物です。壇蜜:存応上人が家康公の帰依を受けたのですね。山下:増上寺はもともと江戸城西側の江戸貝塚(現・千代田区平河町~麹町付近)に創建されましたが、菩提寺となったことから慶長3年に現在地の港区芝へ移転しました。この地は江戸城の南西側、裏鬼門にあたります。江戸城北東側の鬼門にあたるのが上野の寛永寺。寛永寺と増上寺が幕府を護っていたのです。ちなみに寛永寺を上へ辿ると日光東照宮があります。壇蜜:家康公のお墓は日光東照宮にありますね。山下:葬儀は元和2年に増上寺で行なわれました。家康公は増上寺を手厚く庇護して大伽藍を建立したほか、その生涯を通して存応上人と交流を深めたのです。それを示す史料のひとつが『徳川家康書状』。家康公が増上寺へ出陣見舞いの礼を綴った、私的な書状です。公的な書状でないため年号はありませんが、9月に帰陣の見通しがついているところから、おそらく天正19年の奥羽出陣の際のものと推測されます。壇蜜:しっかり家康と署名があります。かろうじて家康だけ読めるあたり、尊い天下人もそれほど達筆ではなかったのかもと想像するとなんだかホッとします。【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『三十路女は分が悪い』(中央公論新社刊)●増上寺・宝物展示室【開館時間】10時~16時(最終入館15時45分)※当面の間、平日は11時~15時閉館(最終入館14時45分)【休館日】火曜(祝日の場合は開館)【入館料】700円 ※徳川将軍家墓所拝観共通券1000円【住所】東京都港区芝公園4-7-35撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2021年8月27日・9月3日号
2021.08.20 11:00
週刊ポスト
狩野一信『五百羅漢図 第22幅』(六道地獄)/ 江戸時代(1854~1863年)。第21~30幅には六道の世界が描かれている
増上寺・宝物展示室【1】幕末絵師の超大作を見た壇蜜「なんて大胆」
 日本美術応援団団長で美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏と、タレントの壇蜜が、日本の美術館や博物館の常設展を巡るこのシリーズ。今回は東京都・港区の増上寺・宝物展示室の第1回。2人が幕末の絵師・狩野一信が描いた超大作に圧倒される。壇蜜:なんて大胆で迷いのない筆遣い。羅漢が地獄の炎を吹き飛ばそうとする凄まじい風の音がゴォーッと響いてくるようです。山下:幕末の絵師・狩野一信の渾身の一作です。『五百羅漢図』は100幅に及ぶ超大作。六道の地獄を迫力満点に描いた第22幅は前半のクライマックスです。壇蜜:この緻密さで100幅とは恐れ入ります。山下:中世、近世を通じて五百羅漢図は数多く描かれましたが、これ程のスケールは類を見ない。増上寺の了瑩の援助を受け、一信は自らの画業の集大成として制作に命を賭けました。壇蜜:羅漢の衣の柄を描くだけでも気が遠くなりそう。猿、鸚鵡、地獄で火を吐く猛獣など、この世とあの世の生き物が描かれ、第27幅にはなんと河童もいます!山下:五百羅漢図に日本の妖怪の河童を登場させたのは一信のオリジナル。増上寺のお蔵で長らく眠っていた100幅が2011年に公開されると大変評判となり、米・スミソニアン博物館でも一部公開されました。現在は増上寺の宝物展示室に常設展示され、10幅ごとに年に数回入れ替わります。壇蜜:数年かけてぜひ全幅を制覇したくなります。【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長。壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『三十路女は分が悪い』(中央公論新社刊)。●増上寺 宝物展示室【開館時間】10時~16時(最終入館15時45分)※当面の間、平日は11時~15時閉館(最終入館14時45分)【休館日】火曜(祝日の場合は開館)【入館料】700円 ※徳川将軍家墓所拝観共通券1000円【住所】東京都港区芝公園4-7-35撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2021年8月20日号
2021.08.14 16:00
週刊ポスト
3階のテラス。展示室と隣接し、展示によってはブラインドが開放されてキャンパスの眺望を背景に作品を鑑賞できる
KeMCo【3】キャンパスと美術館をつなぐテラスに壇蜜も感心
 日本美術応援団団長である美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏と、タレントの壇蜜が、日本の美術館や博物館の常設展を巡るこのシリーズ。今回は東京都港区の慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)の第3回。2人が伝統的なキャンパスを取り巻く施設について語り合った。壇蜜:4月に誕生した慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)は港区の桜田通りに面した真新しい施設ながら、テラスに立つと煉瓦造りの図書館旧館やモダニズム建築の図書館新館など慶應の建築が一望でき、伝統あるキャンパスへスッと溶け込みます。山下:テラスの緑が樹木の多い三田キャンパスと美術館を繋ぐ架け橋となっている。“繋ぐ”ことはKeMCoが基軸とする理念のひとつで常設作品『FFIGURATI#314』にもその精神が宿っています。壇蜜:ストリートアートのようなモチーフが柱やカーテンに描かれていますね。山下:気鋭の現代アート作家・大山エンリコイサムの独自のモチーフで彼の様々な創作活動で展開されています。作品が見られるのは最新のデジタル機材を備えたKeMCo StudI/Oです。ここは収蔵品の検索や閲覧ができるサービスなどデジタル情報を生み出し、工作なども行なうクリエイション・スタジオでアナログの文化財とデジタル空間を繋いで創造する場。室内の柱に描かれた壁画と透け感のあるカーテンへ転写されたモチーフにも通じるものを感じませんか?壇蜜:透ける布地では視覚にずれが生じますね。触れられるアナログのモチーフの中に触れられない、テレビ画面のモアレのようなデジタルの質感もある。風に揺られて形を変えるモチーフをゆったり感じるアナログな時の流れも贅沢です。【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長。壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『三十路女は分が悪い』(中央公論新社刊)。●慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)【開館時間】展覧会により異なる【休館日】土、日、祝【入館料】無料【住所】東京都港区三田2-15-45 ※開館情報はHPにて要確認【オンライン展覧会】Keio Exhibition RoomX「交景:クロス・スケープ」https://roomx.kemco.keio.ac.jp/KeMCo「360VIEW」https://studio.kemco.keio.ac.jp/360/撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2021年8月13日号
2021.08.03 16:00
週刊ポスト
宇佐美圭司『路上の英雄No.3』1967年:鮮やかな色面に人型を躍動的に配置(※三田キャンパス・図書館新館に展示され、現在はオンライン展覧会でも公開)
KeMCo【2】学び舎の所蔵品に壇蜜感嘆「バラエティに富んでいます」
 日本美術応援団団長である美術史家・明治学院大学教授の山下裕二氏と、タレントの壇蜜が、日本の美術館や博物館の常設展を巡るこのシリーズ。今回は東京都港区の慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)の第2回。2人が人と人との交流で集まった美術品の数々を見て回る。山下:慶應義塾は150年超の歴史で多彩な文化財を集積し、この春三田キャンパスに慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)を開設。その構内でも朝倉文夫の彫刻など、優れた美術作品に触れられます。壇蜜:図書館旧館では見事なステンドグラスや大理石彫刻に心を奪われます。山下:『手古奈』像は創立50年の図書館建設時に大理石彫刻の第一人者・北村四海が寄贈した、国内最大規模の大理石彫刻像です。図書館新館には戦後日本を代表する抽象画家・宇佐美圭司の『路上の英雄No.3』があり、塾内の文化財としてKeMCoの開館記念企画展でも披露されました(現在はオンラインで公開)。壇蜜:所蔵する文化財から国内外の絵画や彫刻を紹介した展示には、紀元前頃のものとされる像もあるなどジャンルが広いですね。山下:古代の『女性頭部』像は慶應の学生が欧州留学中に入手し、後に寄贈されたもの。今後もKeMCoに常設展示されます。慶應の所蔵品には作家や卒業生からの寄贈、慶應で学び芸術家となった卒業生の作品なども数多く含まれます。壇蜜:テーマを絞って統一されたコレクションではなく、学び舎を軸に人と人との交流から育まれてきたことでバラエティに富む美術作品が集まったのですね。山下:孫が学んだ縁で寄贈された横山大観の日本画なども所蔵し、KeMCoでは思いがけない作品との出会いも生まれそうです。【プロフィール】山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団団長。壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『三十路女は分が悪い』(中央公論新社刊)。●慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)【開館時間】展覧会により異なる【休館日】土、日、祝【入館料】無料【住所】東京都港区三田2-15-45 ※開館情報はHPにて要確認撮影/太田真三 取材・文/渡部美也※週刊ポスト2021年7月30日・8月6日号
2021.07.21 19:00
週刊ポスト

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