杉本さんによれば、紫外線と目の病気の関係は明らかになっていて、たとえば紫外線の強いマレーシアと北海道で比べると、圧倒的にマレーシアのほうが若くして白内障になる人が多いというデータがあるという。また白内障のほかにも、紫外線による目の病気は多い。
「白目の結膜が黒目に入ってくる翼状片は、目の中心に入ると視力に影響するので手術しなければいけなくなる場合もある。網膜の中心に異常が生じる加齢性黄斑変性も、進行すると失明の可能性があります。実際、失明の原因で3番目に多いです」(杉本さん)
それだけじゃない。昨今、「見た目年齢は目元で決まる」ともいわれ、アイケアは女性の大テーマでもあるが、実はこの紫外線こそが大敵なのだ。
美容ジャーナリストの倉田真由美さんが説明する。
「太陽がまぶしいと感じると、脳がそれを感知して紫外線から体を守ろうと、メラニンの分泌が増えるといわれています。すると肌が黒くなったり、シミが増えたりすることがあります」
実際、ネズミを使った実験で、目に紫外線をあてると皮膚のメラニンが増えたという報告がある。さらに、強い日差しに顔をしかめていると、しわができやすくなってしまうという。
「加齢とともに、普段の表情の癖がしわとして定着しやすくなります。まぶしくて、いつも目を細めて顔をしかめていると、額や眉間にしわができやすくなります」(倉田さん)
※女性セブン2016年9月15日号