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視聴率に新指標導入でも「実態把握」には疑問符がつく

 ネット利用がテレビ視聴より優位である状態は過去数年間を遡ると徐々に強まってきており、今後もこの傾向は続くとみられる。彼らが20代、30代になる10年後には、より多くの年代がテレビ視聴よりもネット利用のほうにより多くの時間を費やすことになるのは明らかだ。彼らがネットで見ているもののうち、少なくないコンテンツがテレビ由来のものであるにもかかわらず、現在の視聴率測定には反映されない。

 この世代によるテレビ視聴形態のギャップや、デバイスの多様性に視聴率測定法がなかなか対応しないのはなぜか。

「スポンサー側からは早く対応してほしいという要望が強い。でも、実施する側はネット関連の最新技術導入に対して腰が重い。独占的に実施してきた測定に、新興企業や外資の協力を仰がねばならないのが生理的に嫌なのでしょう。あまりに残酷な数字が出る可能性があるので、それを怖がっている節もある。とはいえ、現実はどんどん進む。視聴率測定が大胆に変わらない限り、視聴率そのものの価値が下落してゆくだけでしょうね」(構成作家・40代男性)

 視聴率はさほどでもないのに、TwitterなどSNSでつぶやかれる回数が多い番組、というのも最近では増えてきた。テレビ番組の波及効果を計る物差しとして尊重されてきた視聴率は、いま大きな変換の時代を迎えている。

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