国内

小池都政のシンボル事業 都庁内保育園は待機児童を救えるか

小池都政のシンボル事業「とちょう保育園」がスタート

「東京のシンボル事業として、都の子育て環境の充実に寄与してほしい──。10月1日、都庁内で事業を開始した「とちょう保育園」。開所式で小池百合子都知事(64才)は自信あふれる表情でそう語った。

 都庁の議会棟1階を改装して完成した同保育園は、500平方メートルの空間に木目調のクッションフロアの床が広がる。定員は0~2才児の計48人で、半数は新宿区民、残りは都職員と近隣企業の社員が利用できる。

 今年4月時点で東京都の待機児童は約8500人に達する。都庁にできた保育園は、待機児童を救うその第一歩となるのだろうか。設置主体である東京都人材支援事業団の小野睦之さんが、保育園設置の理由を解説する。

「国の『子ども・子育て支援制度』において、事業所内保育所は、土地の確保が困難な地域でも機動的な待機児童対策を講じることが可能な仕組みとされています。また、都においても、民間事業者等における地域に開放した事業所内保育所の設置を促進していることから、待機児童解消を進めるためのシンボル的な取組として、都庁に保育園を作りました」

 現在、各地で保育園建設の反対運動が起こるなど用地確保が課題となっているなかで、“騒音”とは無縁の事業所内保育園が増えれば、待機児童解消につながるという狙いだ。

 そのサービス内容は子を預ける親にとって、「至れり尽くせり」(小池知事)だ。朝7時に開園、午後10時まで延長保育が可能で、シーツから紙おむつ、園内用の服まで有料レンタルできる。まさに都がアピールする通りの、「手ぶら保育園」なのだ。

 中でも都内の保育園初の試みとして注目されるのが「モーニングカフェ」だ。

「朝7~8時の間、園内で親子に朝食を提供します。通勤ラッシュを避けて早朝登園し、子供と一緒に朝食をとりたい親から好評です」(とちょう保育園の澤田陽子園長)

 栄養士がカロリー計算した朝食には洋食と和食があり、1食大人400円、子供300円で食べられる。園児の健康管理も万全だ。

関連記事

トピックス

詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
【伊東市・田久保市長が学歴詐称疑惑に “抗戦のかまえ” 】〈お遊びで卒業証書を作ってやった〉新たな告発を受け「除籍に関する事項を正式に調べる」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者が逮捕された
《不動産投資会社レーサム元会長・注目の裁判始まる》違法薬物使用は「大きなストレスで…」と反省も女性に対する不同意性交致傷容疑は「やっていない」
NEWSポストセブン
女優・福田沙紀さんにデビューから現在のワークスタイルについてインタビュー
《いじめっ子役演じてブログに“私”を責める書き込み》女優・福田沙紀が明かしたトラウマ、誹謗中傷に強がった過去も「16歳の私は受け止められなかった」
NEWSポストセブン
告示日前、安野貴博氏(左)と峰島侑也氏(右)が新宿駅前で実施した街頭演説(2025年6月写真撮影:小川裕夫)
《たった一言で会場の空気を一変》「チームみらい」の躍進を支えた安野貴博氏の妻 演説会では会場後方から急にマイクを握り「チームみらいの欠点は…」
NEWSポストセブン
中国の人気芸能人、張芸洋被告の死刑が執行された(weibo/baidu)
《中国の人気芸能人(34)の死刑が執行されていた》16歳の恋人を殺害…7か月後に死刑が判明するも出演映画が公開されていた 「ダブルスタンダードでは?」の声も
NEWSポストセブン
13日目に会場を訪れた大村さん
名古屋場所の溜席に93歳、大村崑さんが再び 大の里の苦戦に「気の毒なのは懸賞金の数」と目の前の光景を語る 土俵下まで突き飛ばされた新横綱がすぐ側に迫る一幕も
NEWSポストセブン
学歴を偽った疑いがあると指摘されていた静岡県伊東市の田久保真紀市長(右・時事通信フォト)
「言いふらしている方は1人、見当がついています」田久保真紀氏が語った証書問題「チラ見せとは思わない」 再選挙にも意欲《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、夫の音楽家・塩入俊哉氏(時事通信フォト、YouTubeより)
「結婚前から領収書に同じマンション名が…」「今でいう匂わせ」参政党・さや氏と年上音楽家夫の“蜜月”と “熱烈プロデュース”《地元ライブハウス関係者が証言》
NEWSポストセブン
学歴を偽った疑いがあると指摘されていた静岡県伊東市の田久保真紀市長(共同通信/HPより)
《伊東市・田久保市長が独占告白1時間》「金庫で厳重保管。記録も写メもない」「ただのゴシップネタ」本人が語る“卒業証書”提出拒否の理由
NEWSポストセブン
7月6~13日にモンゴルを訪問された天皇皇后両陛下(時事通信フォト)
《国会議員がそこに立っちゃダメだろ》天皇皇后両陛下「モンゴルご訪問」渦中に河野太郎氏があり得ない行動を連発 雅子さまに向けてフラッシュライトも
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、経世論研究所の三橋貴明所長(時事通信フォト)
参政党・さや氏が“メガネ”でアピールする経済評論家への“信頼”「さやさんは見目麗しいけど、頭の中が『三橋貴明』だからね!」《三橋氏は抗議デモ女性に体当たりも》
NEWSポストセブン
かりゆしウェアをお召しになる愛子さま(2025年7月、栃木県・那須郡。撮影/JMPA) 
《那須ご静養で再び》愛子さま、ブルーのかりゆしワンピースで見せた透明感 沖縄でお召しになった時との共通点 
NEWSポストセブン