◆石原慎太郎氏が調査協力拒否→書面で応じます
豊洲の盛り土問題では“悪者捜し”もたけなわだ。だから“先走った悪者認定”も横行する。
10月5日には『とくダネ!』(フジテレビ系)が都の調査に協力するといっていた石原慎太郎・元都知事を自宅前で直撃。小池知事に会うかという質問に、石原氏が「もう会いませんね。会うこともないんじゃないですか」と答えた。翌日の新聞各紙は「石原元知事、都の調査協力を拒否」(朝日新聞)などと報じた。
しかし、石原氏は同日、「マスコミ報道に戸惑っている」「書面による質問に誠意をもって答えると東京都にも申し入れている」という談話を発表した。
◆豊洲市場の設計会社がヒアリング拒否→実際は応じていました
誤報であらぬ“嫌疑”をかけられたのが豊洲市場の設計を担当した会社。毎日新聞は盛り土問題を調査している東京都が〈建物の設計を担当した会社に直接のヒアリングの協力を得られなかった〉(9月30日付)と書いたが、実際は会社側は調査に応じており、翌日の朝刊で訂正したのだ。
各社に一連の報道について見解を問うと、フジテレビからは番組での訂正報道と同じ回答、テレビ朝日からは〈放送したことが全てです〉という回答が返ってきた。東京新聞は「取材に関することなのでお答えできません」とし、毎日新聞は〈掲載した「訂正します」の通りです〉と回答した。
※週刊ポスト2016年10月28日号