国内

機械オンチ女性 PC不具合解消法は「詳しい男友達」

デジカメのトリセツに怒るオバ記者

 世の中の腹立つ事象を、女性セブンのアラ還名物記者“オバ記者”こと野原広子がぶった斬る! 今回は、取扱説明書に怒りをぶつけます。

 * * *
 2年前のこと。家電量販店で、4万円弱でデジカメを買った。選んだ理由は、古くからのカメラメーカーで、姿形がよかったから。そのデジカメで、ひどい目にあったの。原因は取扱説明書、通称“トリセツ”。

 その昔、私はトリセツを読むの、好きだったのよ。へえ、こんなこともできるのかと、ページをめくる楽しさといったらないもの。でも、機械が複雑になるにつれ、トリセツもよくわからなくなって、いつの間にか敬遠。

 てか、昨今のスマホやパソコンは、トリセツは最初から付いてなくて本体の中にあって、購入後、機器を始動させて、画面上に出てくる説明画像を見ながら操作するんだってね。でも、そこまでたどり着けないんだよ。

 パソコンオンチの私のモットーは“触らぬ機能にたたりなし”。30年前にワープロとして使い始めたときからロクな目にあってない。ちょっと指が滑ったからって即、動かなくなるってどういうこと?

 パソコンがイヤなのはそれだけじゃない。何かといえば横文字がしゃしゃり出てきて、「ほ~れ、わかるかな?」と小バカにされているよう。

 それでも、1文字でも違ったら先に行きません、という生真面目な精密機器と思うから下手に出ていたけど、“フリーズしたら、とりあえずコンセントを引っこ抜いて入れ直す”という手を知ってから、なんだかねぇ。

 ならば、パソコンに大きな不具合が出たらどうするか。女友達に聞くと、「パソコン好きな男友達を持つのよ」だって。女子力まで動員するって、こんなふしだらな機械があるかいっ!

 そんな日頃のうっぷんがあってか、件のデジカメのトリセツはとても感じよく見えた。冒頭の「電源を入れ、初期設定をする」は、写真つきでスイスイ。次の項目が「かんたんに使う」で、「モードダイヤルをPにする」という指示。

「そうよ、これで充分なのよ」と、その通りにして、翌日は知人の個展の初日へいざ。カメラを持参したのは私だけで、集合写真を何枚か写し、会場を出たところで、写真を確認。そしたら、いやもう、ビックリしたなんてもんじゃないね。

 画面が上下で分かれた鏡絵だったり、全体がちぎり絵のようだったりで、1枚もまともに写っていないんだもの。

 どうやら私は、押してはならないボタンを押したらしいわ。「Pモード」が悪かったのか…原因はよくわからないけど、ほかのモードならミスタッチをしても画面がグチャグチャにはならなかったのか…。ともあれ、トリセツで最初に注意しとくべきじゃない?

 とはいえ、天下の○社。「壊した画面を元に戻す方法は?」と直接聞けば、知恵を授けてくれると信じて受話器を取り上げたわけ。

 甘かったね。「調べます」とさんざん待たせたあげく、「申し訳ありません。そういう機能ですから」とこうよ。

 さすがに、このデジカメはあっけなく廃盤にしたけど、消すに消せない口惜しさよ。デジカメとトリセツの話が出れば、この話、必ずしてるわ。

※女性セブン2016年11月3日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

「木下MAOクラブ」で体験レッスンで指導した浅田
村上佳菜子との確執報道はどこ吹く風…浅田真央がMAOリンクで見せた「満面の笑み」と「指導者としての手応え」 体験レッスンは子どもからも保護者からも大好評
NEWSポストセブン
石破首相と妻・佳子夫人(EPA=時事)
石破首相夫人の外交ファッションが“女子大生ワンピ”からアップデート 専門家は「華やかさ以前に“上品さ”と“TPOに合わせた格式”が必要」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ノックでも観客を沸かせた長嶋茂雄氏(写真/AFLO)
《巨人V9の真実》王貞治氏、広岡達朗氏、堀内恒夫氏ら元同僚が証言する“長嶋茂雄の勇姿”「チームの叱られ役だった」
週刊ポスト
中村芝翫の実家で、「別れた」はずのAさんの「誕生日会」が今年も開催された
「夜更けまで嬌声が…」中村芝翫、「別れた」愛人Aさんと“実家で誕生日パーティー”を開催…三田寛子をハラハラさせる「またくっついた疑惑」の実情
NEWSポストセブン
現場となったマンホール
【埼玉マンホール転落事故】「どこに怒りを…」遺族の涙 八潮陥没事故を受けて国が自治体に緊急調査を要請、その点検作業中に発生 防護マスク・安全帯は使用せず
女性セブン
ロシアのプーチン大統領と面会した安倍昭恵夫人(時事通信/EPA=時事)
安倍昭恵夫人に「出馬待望論」が浮上するワケ 背景にある地元・山口と国政での「旧安倍派」の苦境
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《秘話》遠野なぎこさんの自宅に届いていた「たくさんのファンレター」元所属事務所の関係者はその光景に胸を痛め…45年の生涯を貫いた“信念”
週刊ポスト
政府備蓄米で作ったおにぎりを試食する江藤拓農林水産相(時事通信フォト)
《進次郎氏のほうが不評だった》江藤前農水相の地元で自民大敗の“本当の元凶”「小泉進次郎さんに比べたら、江藤さんの『コメ買ったことない』失言なんてかわいいもん」
週刊ポスト
川崎、阿部、浅井、小林
女子ゴルフ「トリプルボギー不倫」に重大新局面 浅井咲希がレギュラーツアーに今季初出場で懸念される“ニアミス” 前年優勝者・川崎春花の出場判断にも注目集まる
NEWSポストセブン
6年ぶりに須崎御用邸を訪問された天皇ご一家(2025年8月、静岡県・下田市。撮影/JMPA)
天皇皇后両陛下と愛子さま、爽やかコーデの23年 6年ぶりの須崎御用邸はブルー&ホワイトの装い ご静養先の駅でのお姿から愛子さまのご成長をたどる 
女性セブン
「最高の総理」ランキング1位に選ばれた吉田茂氏(時事通信フォト)
《戦後80年》政治家・官僚・評論家が選ぶ「最高の総理」「最低の総理」ランキング 圧倒的に評価が高かったのは吉田茂氏、2位は田中角栄氏
週刊ポスト
スーパー「ライフ」製品が回収の騒動に発展(左は「ライフ」ホームページより、みぎはSNSより)
《全店舗で販売中止》「カビだらけで絶句…」スーパー「ライフ」自社ブランドのレトルトご飯「開封動画」が物議、本社が回答「念のため当該商品の販売を中止し、撤去いたしました」
NEWSポストセブン