勝ち組ビジネスマンになるにはどうすれば良いのか。世にそのハウツーは溢れている。大人流コラムニストの石原壮一郎氏が大人流にまとめてみた。
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働く大人の究極の目標は何か。それは「デキる人」になること。本当に「デキる人」になれなくても、周囲からそう見えたら十分です。周囲からそう見えるようになるには、まずは自分が「デキる人」になった気にならなければなりません。
ここでは、ビジネス社会で日々奮闘している方を対象に、とりあえず「デキるビジネスマン気分」を味わう5つの方法をご紹介します。その先に、周囲から「デキるビジネスマン」として見られる自分や、本当に「デキるビジネスマン」になっている自分をイメージしつつ、ぜひ実践してみてください。
「デキるビジネスマン気分」を味わう5つの方法
その1 上司や会社の悪口に精を出す
その2 「近ごろの若者」を批判する
その3 ビジネス書の受け売りをする
その4 武勇伝を盛り気味に披露する
その5 「大物」との関係を自慢する
●その1 上司や会社の悪口に精を出す
「デキるビジネスマン気分」を味わう上で効果的なのは、責任転嫁です。自分が売り上げを伸ばせないのも、いい企画を出せないのも、後輩に慕われないのも、すべて上司や会社のせいにしてしまいましょう。このノウハウを実践してみようと思うあなたは、責任転嫁する理屈を見つける能力には長けているはず。しかも、周囲には共感してくれる“同類”がたくさんいるに違いありません。そういう“同類”以外からは、いかにもダメな人っぽく見えるかもしれませんが、壮大な目標に向かってひるまずがんばってください。
●その2 「近ごろの若者」を批判する
「デキるビジネスマン気分」を盛り上げる上で、格好の踏み台になってくれるのは「近ごろの若者」です。なんせこっちは経験だけは長いので、経験が浅い彼らのアラはいくらでも見つけられます。「自分が若いころはどうだったか」とか「むしろ負けている部分も多いのではないか」なんて考える必要はありません。どんどん批判し、どんどん嘆きましょう。ありがちすぎる絵に描いたような中年の遠吠えですが、そんなことを嬉しそうにやっている自分のみっともなさに気づいてしまわない限り、大きな満足感や快感が得られます。