株式市場に追い風が吹いている。米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利して以降、市場は「トランプ相場」に突入、NYダウは史上最高値を更新、日経平均株価も年初来高値を更新する勢いを見せている。
トランプ氏の政策の中でも市場に大きなインパクトを与えるのが、“トランプ版・3本の矢”といわれるインフラ投資、大幅減税、規制緩和の3つだ。特にインフラ投資は10年間で1兆ドルの投資を見込んでおり、新たな雇用創出の面からも期待されている。
こうした財政出動の機運は世界的に高まっており、すでにIMF(国際通貨基金)は各国に財政出動を要請。日本では大型補正予算が組まれ、中国でも官民一体のインフラ投資プロジェクトなど財政出動による内需刺激方針が発表されている。世界的な「インフラ大競争時代」が幕を開けようとしているのだ。「ひふみ投信」の運用責任者でレオス・キャピタルワークス代表・藤野英人氏が語る。
「インフラ投資は自国内を潤わすだけでなく、鉄鉱石やセメントなどの需要も伸び、それらを産出する資源国にも好影響をもたらすでしょう」
藤野氏は2017年の株式市場を牽引するテーマについて、「資源高の恩恵を期待できる商社をはじめ、建機や重工業といった『重厚長大産業』の大型株が大きく脚光を浴びるのではないでしょうか」と分析している。
12月1日に発売された本誌増刊『マネーポスト』新春号では、〈2017年の大本命株ベスト35〉と題して、トランプ相場で沸騰期待のお宝株の数々を厳選。藤野氏をはじめ、カブ知恵代表・藤井英敏氏、グローバルリンクアドバイザーズ代表・戸松信博氏、そして「経済の千里眼」の異名をとる国際金融コンサルタントの菅下清廣氏ら、並み居るカリスマたちが注目する個別銘柄を参考にしてほしい。
※週刊ポスト2017年12月16日号