ライフ

分解できない成分を含むこんにゃくは「おなかの掃除人」

こんにゃくと鶏肉の煮ものをおいしく作る方法

 ダイエット食と呼ばれることも多い「こんにゃく」。その原料であるサトイモ科のコンニャクイモは11月から12月が旬で、インドシナ半島が原産地。日本へは平安時代に伝わったといわれる。97%が水分で栄養価は高くないが、主成分にヒトの消化酵素では分解できないグルコマンナンを含むのが特徴だ。

 こんにゃくを食べると、グルコマンナンが消化されないまま腸に入り、水分を吸収して膨らみ、腸内を移動する間に便をやわらかくして老廃物をスムーズに排泄する働きがある。こんにゃくが“おなかの掃除人”と呼ばれ、ダイエットに効果的といわれる所以だ。

 また、血糖値の上昇を抑えてコレステロール値を下げる作用があるので、糖尿病、高脂血症の改善にも役立つ。ただし、痙攣性便秘や神経過敏症、腹部に炎症性の疾患がある人は過食に要注意。かえって便秘をこじらせてしまうこともある。

 そんなこんにゃくを料理で使う際、下ごしらえとしては、水分とともにこんにゃくを固めアク抜きとしても使用されている水酸化カルシウムや炭酸ナトリウムの除去が重要。こんにゃく1枚に対して塩小さじ1をよくすり込んで、そのまま水から30分ほどゆで、さっと水洗いして水気を切る。雷こんにゃくなど食感が命の料理には、スプーンで乱切りに。手でちぎるよりも美しい“面”ができる。

 開封後に余ったこんにゃくは、下ゆでをした状態で、水気を拭きとって密閉保存袋に入れて冷蔵庫へ。1週間ほど保存OK。家庭料理研究家で、「松田美智子料理教室」主宰の松田美智子さんはこう言う。

「こんにゃくは調理前にしっかり水分を抜いておくことが肝要です。熱した時にキュンキュンと鳴いてうるさいぐらい水分を絞っておきましょう。水を抜いた分だけ調味料が早くしっかりしみ込むという、料理の科学です」

●こんにゃくと鶏肉の煮ものレシピ

【1】こんにゃく1枚を下ゆでし、水気を切る。松笠切り(斜め格子に切り目を入れること)にして7mm厚さに切る。鶏もも肉1枚は皮と脂を除き、下包丁を入れてひと口大に切る。
【2】鍋に【1】を入れて乾煎りし、ごま油大さじ1を加えて鶏肉を入れ、色が変わるまでさらに炒める。三温糖大さじ1.5を加えて炒め、酒大さじ3、水1カップ、しょうがの薄切り大さじ1をさっと合わせて蓋をし、10分煮る。
【2】蓋を取り、煮汁がひたひたになるまで煮飛ばし、しょうゆ大さじ1を加えてさっと火を通す。

※女性セブン2016年12月15日号

関連記事

トピックス

ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
韓国・漢拏山国立公園を訪れいてた中黒人観光客のマナーに批判が殺到した(漢拏山国立公園のHPより)
《スタバで焼酎&チキンも物議》中国人観光客が韓国の世界遺産で排泄行為…“衝撃の写真”が拡散 専門家は衛生文化の影響を指摘「IKEAのゴミ箱でする姿も見ました」
NEWSポストセブン
 チャリティー上映会に天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが出席された(2025年11月27日、撮影/JMPA)
《板垣李光人と同級生トークも》愛子さま、アニメ映画『ペリリュー』上映会に グレーのセットアップでメンズライクコーデで魅せた
NEWSポストセブン
リ・グァンホ容疑者
《拷問動画で主犯格逮捕》“闇バイト”をした韓国の大学生が拷問でショック死「電気ショックや殴打」「全身がアザだらけで真っ黒に」…リ・グァンホ容疑者の“壮絶犯罪手口”
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
「山健組組長がヒットマンに」「ケーキ片手に発砲」「ラーメン店店主銃撃」公判がまったく進まない“重大事件の現在”《山口組分裂抗争終結後に残された謎》
NEWSポストセブン
ガーリーなファッションに注目が集まっている秋篠宮妃の紀子さま(時事通信フォト)
《ただの女性アナファッションではない》紀子さま「アラ還でもハート柄」の“技あり”ガーリースーツの着こなし、若き日は“ナマズの婚約指輪”のオーダーしたオシャレ上級者
NEWSポストセブン
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン