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2016.12.15 07:00  週刊ポスト

末期癌の医師・僧侶、大麻に関する見解

「最大多数の最大幸福」という原則を刑法に適用したベッカリーアの『犯罪と刑罰』によれば、個人の自由を制限出来るのは公共の福祉のみです。お酒やタバコよりも安全な大麻を禁止する根拠はありません。マフィアを育てた禁酒法(1920~1933年までアメリカ合衆国憲法下でアルコールの製造、販売、輸送が全面的に禁止された)のようにならなかったのは不幸中の幸いでした。

 大麻と違って危険な覚醒剤に関しては、逆に厳しい取り締まりが望まれます。覚醒剤犯罪の刑罰を重くして、司法取引を認めて入手経路が判明した場合のみ大幅な減刑、とするのが「最大多数の最大幸福」を実現すると思います。

 テレビドラマの『相棒』では、以前は杉下右京さんの元妻が「花の里」の女将でした。その役の女優さんが、大麻解禁を主張し参議院選挙に立候補して落選しました。その後、彼女が大麻取締法違反で逮捕されたニュースを見ました。

 右京さんには、『相棒』の「花の里」でお酒を飲む場面で、「大麻取締法は禁酒法と同じ悪法ですね」とでも言ってほしいものです。2014年に娯楽用大麻を解禁したアメリカ合衆国コロラド州は、マリファナ税収を教育に使って大成功のようです。

●たなか・まさひろ/1946年、栃木県益子町の西明寺に生まれる。東京慈恵医科大学卒業後、国立がんセンターで研究所室長・病院内科医として勤務。 1990年に西明寺境内に入院・緩和ケアも行なう普門院診療所を建設、内科医、僧侶として患者と向き合う。2014年10月に最も進んだステージのすい臓 がんが発見され、余命数か月と自覚している。

※週刊ポスト2016年12月23日号

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