国際情報

世界に君臨する独裁者──同性愛者を死刑にする大統領も

アフリカには多くの独裁者が存在する(アフロ)

 自らに批判的な国民を監視・弾圧し、次々と虐殺する者。地位を守るため法律を好き勝手に変える者──。今も世界には数多くの独裁者が君臨しているが、アフリカ諸国を中心に統治する10人の独裁者を紹介しよう。

〈ムバラクの軍事独裁を継承〉
●シシ大統領(62歳)/エジプト・アラブ共和国/統治歴2年
 エジプト初の文民大統領モルシをクーデターで排除して政権を奪取。30年続いたムバラク政権よりも独裁色が強いとされる。

〈同性愛者は死刑か国外退去〉
●ジャメ大統領(51歳)/ガンビア・イスラム共和国/統治歴22年
 同性愛者には国外退去か死刑を通告。近年は「魔女狩り」が話題に。

〈対ボコ・ハラムに奮闘〉
●デビー大統領(64歳)/チャド共和国/統治歴25年
(過激派組織)ボコ・ハラム対策で軍を動かし存在感を示す。近年、国際的な評価が上昇。

〈「報道の自由度」最下位〉
●イサイアス大統領(70歳)/エリトリア国/統治歴23年
 拷問や裁判なしの処刑が横行し、多数の難民が発生。

〈「世界最悪の人道危機」の首謀者〉
●バシール大統領 (72歳)/スーダン共和国/統治歴27年
 5年間で20万人以上が死亡したとされる世界最悪の人道危機「ダルフール紛争」の首謀者。中国に擦り寄るも隙間風が吹く。

〈富を一族で独占〉
●ンゲマ大統領(74歳)/赤道ギニア共和国/統治歴37年
 石油収入による富を大統領一族が独占。豪遊ぶりが有名な息子に世襲か。

〈パリ大学出身のエリート〉
●ビヤ大統領(83歳)/カメルーン共和国/統治歴34年
 閣僚や裁判官はもちろん、多くの企業責任者の任命権も持つ。

〈戦争で稼ぐ世界最高齢の独裁者〉
●ムガベ大統領(92歳)/ジンバブエ共和国/統治歴36年
 妻が所有するコンゴのダイヤモンド鉱山を守るため、国境を接してもいない同国の内戦に国軍を派兵するなど政治を私物化。

〈王妃は10人以上も〉
●ムスワティ3世(48歳)/スワジランド王国/統治歴30年
 アフリカ唯一の絶対君主制。国家経済は破綻寸前。

〈大統領選の対抗馬を逮捕〉
●ムセベニ大統領(72歳)/ウガンダ共和国/統治歴30年
 村落単位まで与党支部を置き国民支配を徹底。2016年大統領選で5選。

監修■六辻彰二(国際政治学者)

※SAPIO2017年1月号

関連キーワード

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン