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「ラベルが上」で大論争の瓶ビールの注ぎ方 実践ガイド

 まずは、ラベルを下にして注いで来たらどうするか。相手はそういうマナーがあることを知らないんですから、上のケースのようにいきなり「逆だろ」と指摘しても、そりゃキョトンとされるだけ。注意はいったん横において、最初は「おっ、気が利くね。ありがとう」とわざわざ注ぎに来てくれたことへの感謝を述べます。

 その上で「これから接待や社外の相手と飲む機会もあるだろうから」と前置きして、「ビールはラベルを上に注いだほうがいいんだよ」と穏やかに教えてあげましょう。さらに返す刀で「よくわかんないけど、名刺を逆向きに出す人はいないじゃない。そんなような話なんじゃないの」と、謙虚な姿勢を保ちつつ理由をわかりやすく説明してあげれば、相手は「なるほど」と素直に納得してくれるはずです。

 そこで「ありがとうございます。勉強になりました」とお礼を言って来たら、「おお、偉いねえー。そんなふうに言ってもらうと嬉しいなあ」とホメつつ喜びましょう。相手も自分もいい気持ちになれて、一気に距離が縮まりそうです。

「そうなんですか」と不服そうな顔をしていたら、「ま、いちおうそういうこともあるってことだよ」と適当にお茶を濁しましょう。もちろん、心の中で「ダメだこいつ」と見切りをつけてもかまいません。

 ちゃんとラベルを上にして注いでくれたときは、「おお、わかってるね!」と大げさに感激してあげたいところ。「どこで覚えたの?」と尋ねればそこから話が広がるし、「ちょっとしたことなんだけど、できるとできないとでは大違いなんだよね」「前から見どころがあると思っていたけど、やっぱりね」と高く評価すれば、舞い上がってこちらに対する評価もグンと上がりそうです。

「ビールを注ぐときは瓶を両手で持つのがマナー」ということも、知らない若者は少なくありません。ラベルの向きと同じように、できていないときはやさしく諭し、ちゃんとできていたらホメてあげましょう。注ぎ返したときに、グラスに両手を添えているかどうかも同様です。ただ、あまり細かく言いすぎると「うるさい上司(先輩)」と思われかねません。くだけた雰囲気のときはあえてスルーするのも、大人の状況判断力です。

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