「特にメジャーな企業をかたったメールには注意が必要です。差出人の名前やメールアドレスが正規のものと似ていると、安心してしまい、メールの文面をよく読まずに、偽サイトにアクセスしてしまう人が多いのです」(山本さん)
アクセス先の画面も本物とそっくりに作られている。
「過去の事例では、LINEやAmazonをかたった詐欺でログイン画面がまったく同じものがありました。ここまでくると、パスワードなどを入力してしまう気持ちもわかります。ですが、必ず入力前にひと呼吸おいて、メールの文章や差出人のメールアドレスに不審点はないか、アクセスしているサイトのURLは正しいかを確認しましょう」(山本さん)
またフィッシングと知らずに、メールの添付ファイルを開くのも危険だ。
「最近は“ファーミング”といって、正しいURLを入力しても、自動的に偽サイトに誘導されてしまい、個人情報を搾取される行為も出てきています。これは添付ファイルや偽サイトにウイルスなどを仕込み、利用者のコンピューターのファイルを偽の情報に書き換えてしまうもの。ファーミングに遭ってしまうと、利用者がURLを入力して正規のサイトにアクセスしようとしても偽サイトに誘導されてしまいます。
しかも、アドレスのところには、正しいURLが表示されているため偽サイトだと気づかず、公式だと信じて、利用者は個人情報を書き込んでしまう。そのことで犯人に重要な情報を盗み取られてしまいます」(山本さん)
※女性セブン2017年2月2日号