亀井:私も同じ意気込みで、ニューヨークのトランプタワーに乗り込んだ。14階の選対本部で、バノン(首席戦略官)ら最高幹部たちと議論を整理した。トランプが「日本は安保タダ乗り」と主張していることに私が反論したら、「タダ乗りじゃないのはわかったから、議題から外す」。「日韓は核武装しろ」とも言っていたから、こっちが「そんなわけにはいかん」と言うと、「わかった。もう言わせない」と。
そんな感じで1日かけて論点整理して、ようやくトランプと会うのを待つばかりになったんですが、選挙戦最終日になったら、トランプ陣営にものすごい勢いが出てきた。選対本部にいるから、盛り上がりが手に取るようにわかる。結局、ニューヨークに戻るはずだったトランプも急遽、激戦区に飛ぶことになって、会談は中止になった。自分も選挙をやる身で、選挙戦の終盤を放っておくわけにいかないのはわかります。
石原:あれほどの追い込み戦になったら会うのは難しいでしょう。
※週刊ポスト2017年2月17日号