ライフ

6年目の「3・11」 復興は次なるステージへ

トルシエが命名したマミーすいとん

 6年目の「3・11」を私たちはどう迎えるべきなのか。東北の被災地を繰り返し訪れている食文化に詳しい編集・ライターの松浦達也氏が提言する。

 * * *
「もう、忘れられてるんじゃないですか」

 東日本大震災から6年が経った。昨年の3月、つまり震災から5年が経過するまでは現地を訪れると、「忘れられるのがこわい」という不安の声が多かった。ところが5年を経過した頃から”被災地”で、冒頭のような諦念を伴う声が聞こえてくるようになった。こちらの気持ちとしては否定したい。仮にも現地に足を運んでいる以上、自分が「忘れる」などということは認めたくないからだ。

 だが一方で、確かに震災直後に比べると東北に思いを馳せることは減った。当時は地震の被害だけでなく、「原発事故」という非常事態を全国民が共有していた。何が正しいか、正しくないかわからず、東北はおろか関東から関西や九州へ移住する人もいた。だが現在の東京で放射能には意識は向かなくなった。知識を得て安心したというよりも、単に記憶が薄らいだという面がありはしないか。

 確かに「復興」が特別なことではなく生活のなかに溶け込んだ面もある。昨年6月には、宮城県の若手漁師集団「フィッシャーマンジャパン」が東京は中野に「魚谷屋」という直営の居酒屋をオープンさせ、連日多くの酔客でにぎわっている。

 魚谷屋の例でも明らかになってきたが、復興イベントからは「東北」「チャリティ」の色は薄くなってきた。支援をするにしても、現地から一次産品などを取り寄せるなどの「事業支援」型に移行した。むしろ昨年は、熊本で地震が起きたり、東北の一部沿岸部から北海道・十勝地方にかけて例年では考えられないような台風の災害が起きた。その分、東北への支援への意識は薄まった。東京にいると東北は一段落したのでは、という錯覚にとらわれる。

トピックス

第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「王子と寝ろ」突然のバス事故で“余命4日”ののち命を絶った女性…告発していた“エプスタイン事件”【11歳を含む未成年者250名以上が被害に】
NEWSポストセブン
人気シンガーソングライターの優里(優里の公式HPより)
《音にクレームが》歌手・優里に“ご近所トラブル”「リフォーム後に騒音が…」本人が直撃に語った真相「音を気にかけてはいるんですけど」
NEWSポストセブン
ナンバープレートを折り曲げ集団走行する「旧車會」=[福岡県警提供](時事通信フォト)
《各地で増える”暴走”》駐車場を勝手に旧車會の集合場所とされた飲食店主「100台以上も…他のお客さんが入って来られん」と怒り
NEWSポストセブン
世界中を旅するロリィタモデルの夕霧わかなさん。身長は133センチ
「毎朝起きると服が血まみれに…」身長133センチのロリィタモデル・夕霧わかな(25)が明かした“アトピーの苦悩”、「両親は可哀想と写真を残していない」オシャレを諦めた過去
NEWSポストセブン
キャンパスライフをスタートされた悠仁さま
《5000字超えの意見書が…》悠仁さまが通う筑波大で警備強化、出入り口封鎖も 一般学生からは「厳しすぎて不便」との声
週刊ポスト
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
エライザちゃんと両親。Facebookには「どうか、みんな、ベイビーを強く抱きしめ、側から離れないでくれ。この悲しみは耐えられない」と綴っている(SNSより)
「この悲しみは耐えられない」生後7か月の赤ちゃんを愛犬・ピットブルが咬殺 議論を呼ぶ“スイッチが入ると相手が死ぬまで離さない”危険性【米国で悲劇、国内の規制は?】
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン