◆8時間走り続ければわかる
川内は長い距離を走ることの重要性を強調する。
「80km走ったら40kmが短く感じる、8時間走ったら2時間が短く感じるんです。100km走をやってからは、50km走をやっても『所詮4時間ぐらいでしょ』って感じになりました。もう馬鹿馬鹿しい話ですけど、そういうことなんです」
瀬古氏は科学的トレーニングの前に練習量をこなせとも主張。川内はそれにも強いシンパシーを見せた。
「高地トレーニングや科学的トレーニングをやらなくても、(私みたいに)2時間10分を11回切ることもできるんです(笑い)」
取材当日が誕生日だった川内は「もう30歳だけど、まだまだいける、頑張ります」とも言い残した。日本のマラソン低迷を救うために、改革が必要なのは確かだ。
※週刊ポスト2017年3月24・31日号