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【法律相談】中古物件の屋根裏にタヌキ 駆除費用は誰もち?

駆除費用は誰もちか?

 新年度が始まるこの時期は、1年でもっとも移動が多い時期。新築に手が届かなければ、中古の手頃な物件を求めるという手があるが、購入した中古物件の屋根裏にたぬきの親子がいた場合、駆除費用を前の持ち主に請求できるか? 弁護士の竹下正己氏が回答する。

【相談】
 前の持ち主がマンション購入のため売り出された中古の建売住宅を買いました。しかし、住み始めたところ、屋根裏がうるさいのです。どうやら、たぬきの親子が住み着いているようです。たぬきの親子は以前から屋根裏を住処にしていたのは間違いなく、駆除費用を以前の持ち主に請求してもよいですか。

【回答】
 予定されていた本来の性能や品質がないことを瑕疵といい、民法では売買の目的物に隠れた瑕疵があったために、契約目的を達成できないときは、買主は契約の解除をすることができ、契約解除できないときは、損害賠償を請求できます(瑕疵担保責任といいます)。

 たぬきの親子の棲息が、住宅の瑕疵(かし)に当たり、そのことをあなたが過失なく知らなかったとすれば、売主に瑕疵担保責任を追及できます。住宅は人が住むための建物ですが、単に寝泊まりすれば足りるものから、ハイグレードな邸宅までさまざまで、備えておくべき性能品質も違います。他方、住宅に入り込む動物といっても、ハエや蚊、ゴキブリ、シロアリからねずみまで沢山の種類があります。

 例えば、シロアリなどでは取り壊し前提のような住宅でない限り、瑕疵になるように思いますが、それ以外は住宅の建築年数、価格、等級に対応して判断していくことになるでしょう。

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