職員やパートの人たちは大量の書類の処理に追われ、青いケースから書類をドサッと自分のデスクに持ってきて、処理が終わればまた新たに書類を持ってきて…の繰り返し。その間、問い合わせがあれば電話に笑顔で応答し、また淡々と作業を進める。雑談する暇もないほど業務に追われていた。
沼澤さんに1日のスケジュールを聞くと、毎朝、定時の1時間前の7時半には出勤し、すぐにパソコンを立ち上げると言う。
「ネットでの申し込みが圧倒的に多いので、そのデータをパソコンに取り込んで、入力ミスがないかをチェック。それから郵便振替でのお支払いを希望されているかたに用紙を送り、入金が確認できれば申告に使う証明書を発送します。翌日か翌々日には発送するようにしていますね。すぐに送らないと問い合わせが来ちゃうので(苦笑)」(沼澤さん)
返礼品の発注、業者から届いた請求書の支払い、年間5自治体までなら確定申告がいらないワンストップ特例制度の申請書の処理などなど、やらなければいけない作業は山のようにある。
「申し込み件数は多い日で1日7000件ほどもあり、忙しい時期は夜11時すぎまで作業して、寝に帰るだけの毎日。昼食をデスクで食べながら作業することもあります」(沼澤さん)
もっと人員を増やせばいいのでは?――そう聞くと沼澤さんはこう言って否定した。
「件数の波があるため、そう簡単にはいきません。その他の業務も外部に委託しようと思えばできますが、それでは“商売”になってしまう。ただの寄付金集めでは意味がないと思うんです」
撮影/下重修
※女性セブン2017年4月20日号