でも1つだけ、どうよと思うことがある。自分の成功体験を語るだけなら、「すっごーい!」だけど、4人の子供たちはみんな実名で顔出し。ご長男は本人の意思だとしても、『週刊朝日』の表紙にまで登場しちゃったんだよ。どうするのよ、これから。
母以外の家族5人全員が東大卒と知って、人はどう思うか。もし私がプライベートでこの親子に会ったら、どんなに隠そうとしても、言葉の端々に妬み、嫉みがダダ漏れすると思う。何か困っていても手助けするかどうか。
でも、本当に怖いのは私みたいな大学部外者じゃないんだよね。希望校に手が届きそうで届かなかった多くの“受験の手負い熊”よ。その人たちに、子供の顔を知らせて、人の嫉妬心を掻き集める母の気持ちが私にはわからないの。
2年前に大学5年生だった次男は「母の発言はなんの資格も、社会的責任もない一個人の主婦のもの」と、母親の活動に冷めた発言をして、ネットの炎上を収めたけど、末の長女が合格したら、またまた、“女の子の受験法”でフルスイングだもんね。
それにしても、“子供を世界的なピアニストに育てた母”の話なら、ここまでざわつかないのに、1年に3000人以上入る東大だと角が立ちまくるのはなんで? 誰か教えて!
※女性セブン2017年4月27日号