台所には欠かせないキッチンペーパー。単純に水を拭き取るためだけに使っている人も多いかもしれないが、その保水性を利用することで、食材の保存や下ごしらえなどがラクになるという。そこで、キッチンペーパーを使った裏ワザを紹介する。
◆肉や魚の保存は“ペーパー包み&密閉袋”で
肉や魚の切り身は、時間がたつとうまみを含んだ水分(ドリップ)が出てくるため、消費期限内であっても、味が落ちる原因に。
「キッチンペーパーで余分な水気をふき取った後、新しいペーパーでくるんでから、密閉袋に入れて保存すると、うまみが落ちにくくなります」(料理研究家で管理栄養士の大石みどりさん)
「魚は、焼く前に軽く塩をふり、キッチンペーパーで包んでおけば、余分な水分と臭みが吸い取れます」(料理研究家の吉田三和子さん)
◆ペーパーの間に肉や魚をはさんでみそ漬けに
肉や魚のみそ漬けは、焼く前にみそを取り除くのも、みそ床を入れた容器を洗うのも意外と面倒。そこで便利なのが、キッチンペーパーを使ったはさみ漬け。
【1】キッチンペーパーを広げてみそ床を塗り、その上からもう1枚を重ねる。
【2】ペーパーの片側に寄せて肉や魚を置き、その上にペーパーを2つ折りにしてさらに重ねる。
【3】密閉袋に入れ、冷蔵庫で半日から2日ほど味をなじませると2週間くらい保存可能。
【4】みそ床をペーパーごと外し、焼いて食べる。
◆ヨーグルトの水切りに
ボウルの上にざるをのせてキッチンペーパーを敷き、プレーンヨーグルトを入れて1時間ほどおくと、水分が抜けた濃厚な水切りヨーグルトに。硬めにしたいなら1日置いてもOK。
「短時間で水切りする場合、フェルトタイプが便利。じっくり水分を抜くなら、水に強いタイプを選んで」(吉田さん)
◆レンジでこんにゃくのアク抜きができる
こんにゃくのアク抜きにも湯を沸かす必要なし。使い方【1】食べやすい大きさにちぎったこんにゃく1枚を、乾いたクッキングペーパーで包む。【2】レンジで3分加熱。
「臭みのある水気とアクが吸い取られ、ぷりぷり食感に。味も染み込みやすくなります」(ライオンリビングケアマイスター・杉本美穂さん)
◆少量のタレでも均等に漬かる「漬け料理」に
魚の漬けは、漬けだれが余ってしまいがちだが、キッチンペーパーで包めば無駄が省ける。使い方【1】まぐろのサクをキッチンペーパーで包む。【2】漬けだれをかけ、ペーパー全体を湿らせる。【3】ラップで包んで冷蔵保存。少量のタレが短時間に均等に染みるので、減塩できる。
※女性セブン2017年4月27日号