「母の時代は大当たりを連発していたので引き継ぐプレッシャーは大きかったですね。だから昨年5億円が出たときはホッとしました。母からは“掃除は一生懸命しなさい”と口酸っぱく言われています。『特に店頭のガラスはしっかり拭きなさい。いくら笑顔でいてもガラスが汚れていたら気持ちが伝わらない』と。母の教え通り、いつもガラスはピカピカにしています」(美奈子さん)
続いては、兵庫県神戸市にある『西神プレンティ二番館』の古山ゆかりさん(43)。市内に27店舗を構える宝くじ販売会社の3代目にあたる。
阪神・淡路大震災の前年(1994年)にオープンした同店は、震災直後のドリームジャンボで1等1億3000万円を出して「奇跡の売り場」と呼ばれ、以来“億当せん”は11本を数える。
「子供の頃から母(トエ子さん・72)の膝の上に座って、売り方を見てきました。母は換金に訪れたお客さんに『その運を次の宝くじにも活かしましょう』と積極的に声をかけて、もう一度宝くじを買ってもらうなど、商売上手でした(笑い)。そんな母を見習って、私も『当たっても、外れても気持ちよく、また来ていただく』を目標にしています」(ゆかりさん)
※週刊ポスト2017年5月19日号