そんなカラコン論争に一石を投じたのが、冒頭の小島さんだった。ツイッターに《え!?誰がカラコン入れようと勝手じゃない?年齢がどうとか、ただの嫌がらせじゃない?ドン引き…》と書き込むと、堰を切ったように賛否両論が巻き起こった。ネットニュースで取り上げられると、さらに騒動は拡大。翌週の『かりそめ天国』では、マツコと有吉がカラコンを試すことで、決着を図ったが、緑のカラコンを入れたマツコは最後まで「あなたのカラコン入れてる効果って何なのよ」と久保田アナに食い下がった。
「今回の一件で、“中年の女性が自由におしゃれを楽しむと叩かれる”という風潮が強まったら嫌だなと思ったんです」
小島さんはツイッターに書き込んだ真意をこう話す。
「誰でも、何才でも、好きな服を着ていいはず。たとえば男性だって女性の服を着たければ着ればいい。どんな体形でもビキニを着ていいし、カラコンだけじゃなくて髪や服の色だって何色だろうがその人の自由。『その年でクリクリの目なんていらない』『かわいさは求めていない』と言われたら『お前のためにしてるんじゃないよ!』と返すだけです。おしゃれは自分が心地よくなるためにするもの。
見苦しくない体であれと求めるのは、女性に対する侮辱でもあります。人様を楽しませるための体ではないのですから」
当代イチの人気者であるマツコへの直言に救われた人は少なくない。
「もちろん、マツコさんに対して悪い感情はないし、尊敬しています。ただ、私はかつて放送局の社員として、テレビの表現が視聴者に与える影響の大きさについて、研修などで考える機会が与えられました。“テレビなら何でもアリ”ではないと。確かに、子供も大人も、ついテレビの会話の真似をしてしまいますよね。
スタジオでは共演者の暗黙の了解で、ショーとしてひどいことを言い合えますが、それがそのまま職場や学校の日常に持ち込まれると単なるイジメになってしまうことも。番組を作る人は、そのことを忘れてはいけないと思います」(小島さん)
※女性セブン2017年5月25日号