紛れが少ないと書きましたが、古馬牝馬は力の比較が難しいので妙味たっぷりの面白いレースになると思います。
カギは長い直線。4コーナーを回ると、つい「行け行け!」と叫びたくなりますが、早仕掛けは禁物。切れる馬を本命視しているならば、目一杯脚をタメたい。坂を越えるまでは叫ぶのをじっと我慢して「まだまだ!」とつぶやいていたいところです。
●すみい・かつひこ/1964年石川県生まれ。2000年に調教師免許取得、2001年に開業。以後15年で中央GI勝利数23は歴代3位、現役では2位。(4月23日終了現在)ヴィクトワールピサでドバイワールドカップ、シーザリオでアメリカンオークスを勝つなど海外でも活躍。引退馬のセカンドキャリア支援、障害者乗馬などにも尽力している。引退した管理馬はほかにカネヒキリ、ウオッカ、エピファネイアなど。『競馬感性の法則』(小学館新書)が好評発売中。
※週刊ポスト2017年5月19日号